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すいません。経済学とは関係ないのですが、社会科学の女王である経済学の関係者のみなさんから、社会学sociology(社会科学ではなくて)について意見をお願いします。

私のイメージでは、
人文科学とは一人の存在としての「人間」の内面、あるいは人間の存在そのものに関する研究をしていく諸学問の総称、
社会科学とはその人間一人一人が集まって作る社会という動的共同体の間に働く法則や、社会が持つ性質・現象などを研究する諸学問の総称だと思います。

そして、哲学、各国文学、倫理学、美学、歴史学、地理学などは人文科学になっています。また、法学、政治学、経済学、社会学、商学などは社会科学になっています。

そのなかで社会学について、
一橋大学や立教大学など一部の大学を除いて、多くの大学が社会科学の一分野である社会学を、文学部ないし人文学部に設置しているのがたいへん疑問です。法学を文学部にはおきませんよね。経済学も文学部には普通ない。にもかかわらず、社会学だけは東大でも文学部に置かれている、というのは疑問です。

私の人文科学の定義からすれば、社会学は人文系では無いと思うのです。
どうして、社会学は人文科学の扱いを受けることもあるのですか?法学や経済学より、実学ではない=パン(めし)にならない学問だからですか?

そもそも、人文科学と社会科学の明確なわけ方は?
文学部社会学科は「ありえる」のに対し、文学部法律学科は「ありえない」のはなぜですか?

A 回答 (4件)

ふたつの側面から考えます.


一つは,学問体系的な存在です.
二つめは,個別学問内におけるウェイトです.

この2点から,どの点を考慮しているかによって,学部学科名は,自ずと決まってくると思われます.

一つ目のは,学問体系として確立しているかで学部名が決まってkる.文学部社会学科というのは,心理学などの人文的な体系が相互に織り交ぜあって,社会学を形成していると考えるからだと思います.社会学部として独立するには,むずかしいという判断かもしれません.経済学は,大きくマクロ経済学・ミクロ経済学的な基礎を体系としてもっており,これを土台にして,社会学を考えるのであれば,経済学部社会学科というのはまったく違和感はありません.

2つ目のは,例えば,経済学部音楽学科とか,人文学部医学科というようなものが,学問内においてウェイトが小さいという判断です.しかし,経済学部内には,医療経済学という分野も存在し,万が一,そのウェイトが社会的学問的に大きく無視できない場合には,経済学部医療学科が形成されることになると思います.

簡単に考えれば,~学部・・・学科という意味は,
「~的に・・・を考える」という意味です.

文学的に法律を考えるというのは,どういう意味なのでしょうか?
2つ目の点から言えば,その学問内でのウェイトが大きくなれば,文学部法律学科は形成されることになります.

それよりも,人文的に社会学を考えるほうが,
学問的重要性のウェイトが大きいのです.
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社会学を少しは学んだことがあるので回答してみます。

ちなみに私の専攻は、哲学です。
人文科学と社会科学の違いですが、人文科学は人間とそれに付随する活動(文学、歴史など)を研究する分野、社会科学は社会が生み出す権力、制度といったものを研究する分野だと考えています。
さて、社会学が文学部にある理由ですが、これは社会学という学問の特徴からきていると思います。社会学とは、その名の通り社会を研究する分野ですが、その中心はやはり社会を構成する人間です。そう考えれば、社会学が人文科学に含まれてもおかしくないと思います。
最後に、学問の分け方は明確にはありません。個々人の感覚でかなり相違があると思います。また、大学の学科の分け方は便宜的な部分が多いのも確かです。昔、東大の歴史学科は経済学部にあったって聞いたこともあります。
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広辞苑で「人文科学」をひくと、広義の「人文科学」は、文系の学問を全部含むそうです。

それで、狭義の「人文科学」は、文系の学問から、「社会科学」を除いたものだそうです。

同じく広辞苑で「社会科学」をひくと、社会学、そして歴史学、文化人類学も、社会科学に含まれるそうです。

あなたの定義する「社会科学」はもっともらしいけど、じゃあ言語学は社会科学ですか?だって、人が複数いて社会がないことには、言語は成り立たないでしょう?それから、芸術の分析は社会科学ですか?だって、芸術も、製作者と鑑賞者の両方がいて、初めて成り立つのでしょう?うーん、よくわからない。

で、私の結論。こういっちゃ身もふたもないかもしれないけど、「人文科学」も「社会科学」も明確な定義なんてない。状況に応じてみんな便宜的に使いわけてるにすぎない。だから、「社会科学」=「実学」というのも、一つの見方。ってとこでしょうか。

さて、社会学科がなぜ文学部か、という問いですが、これは大学運営上の便宜という側面もあるんじゃないかと思います。学問の性質としてみれば、法学も経済学も社会学の中の一分野として見られるかもしれないけど、一つの学問としてあまりにも大きくなったので、これは独立させて一つの学部にしよう、というわけです。それで、(口の悪い言い方をすれば)広義の人文科学から独立しなかった部分が寄せ集まって「文学部」になり、その中に、社会学も含まれてしまった、と。

学部の教官の人数に応じて予算配分が決まったり、などどいうことはあるので、そういう政治的な理由で学部、学科の配置が決まるということはあると思います。
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この回答へのお礼

お三方まとめてお礼を言わせてください。ありがとうごさいます。

人文とは過去に向かうものであり、社会科学とは未来にむかうものであるというのは納得です。あと、社会学科が文学部にあるのは便宜的なんですね。

他の方のレスもありましたら、引き続きお願いいたします。

お礼日時:2005/03/25 01:51

 人文系は研究対象が個人、社会系は集団と考えています。

例えば、無人島に一人ぼっちなら、法律は不要だからです。
 次に、人文系は過去、社会系は「実学」という単語を書きこまれているように未来を志向した学問でしょう。哲学や歴史を究めたとしても、日本の社会・我々の生活が良くなるとは思えません(絵画を購入するのは、絵画に命を懸けている人意外は、生活に余裕ができてから)。

 もちろん、個人が集まると集団になり、過去と未来はつながっているので、完全に割り切れるわけではありません。文学の場合、誰かの作品がないと研究できませんが、それでも、売れる作品を書くにはどうすれば良いか、というテーマなら、過去の作品にこだわらなくても何とかなるかもしれません。

>文学部法律学科は「ありえない」
律令制度の成立過程について、というテーマなら、人文学部での研究も不可能ではないような気がしますが。
 
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