No.4ベストアンサー
- 回答日時:
>因果関係がはっきりするまでは、相関関係は常に原因Cを含んでいる可能性があり、その意味では相関関係は常に擬似相関である可能性がある、という認識は合ってます?
間違っています。
因果関係は相関関係の前提ではなく、身長と体重のように、因果関係が無くても相関は見られます。ですから、相関のありなしに因果関係がはっきりする必要はないと考えて下さい。
次に、疑似相関の可能性があるかどうかですが、疑ってかかる必要はあります。観測上の制約を設ければ関係が消えるかどうか、ということを疑うのです。その際、ご質問の「原因C」が観測上の制約になります。
100m走のタイムと年収には相関があります。年収の高い人は速く走れません。
しかし年齢を固定すると、その関係は消えます。
そういうケースが疑似相関です。
ご質問中の「原因C」ですが、原因であるとは言い切れません。
いま、年齢→年収という因果関係はありません。これは相関です。
高年収の原因は高学歴や高度資格(医師や弁護士)です。
だから年齢を原因と言ってはいけないのです。
媒介変数、介在変数、潜在変数などと言います。
ほんと丁寧にありがとうございます。統計の教科書よりもはるかにわかりやすいです。お陰様で相関関係に関する認識、かなりすっきりしました。
No.3
- 回答日時:
#2です。
補足ですが、
身長と体重には相関がありますが、因果関係はありません。
身長を伸ばしたい人に向かって、体重を増やしなさいと言う人は居ません。
痩せたい人に、背を低くしたら、とも言いませんよね。
前の事例で言えば、
小学校の学年Aと靴のサイズBの相関は、学年が原因ではありません。年齢による成長が原因であり、学年は単なる観測上の数値です。
つまり因果関係はないですが、相関はあります。
同様に、小学校の学年Aと覚えた漢字数Cの相関も、学年が原因ではありません。学習時間の長さが原因であり、学年は単なる観測上の数値です。
つまり因果関係はないですが、相関はあります。
このように、代用値を使っていても、相関は見られます。これらは疑似相関ではありません。
疑似相関は、他の値の動きを止めたときに、相関が消える関係です。
補足までありがとうございます。
「疑似相関は、他の値の動きを止めたときに、相関が消える関係です。」
大変参考になりました。ありがとうございます。
No.2
- 回答日時:
因果関係は条件命題ですが、相関関係は単なる数値上の傾向です。
因果関係が無くても、相関がある数値はいくらでも存在します。
(因果関係のほうが上位であり、因果関係が相関関係の前提であるというお考えは間違いです)
疑似相関は、相関のうち条件付き独立(下で説明します)になるようなケースを指します。(これは#1さんも述べられています)
【相関関係】
AとBの増減の傾向が同じ、あるいは真逆の関係のとき、AとBには相関があるといいます(双方向の関係です。A ↔ B)
簡単に言えば、Aが多ければ、Bも多いようなケースです。
疑似相関も相関に含まれます。
例えば、小学校の学年Aと靴のサイズB、小学校の学年Aと覚えた漢字数C、AB、ACには強い相関がありますが、靴のサイズBと覚えた漢字数C、すなわちBCにも相関が見られます。
このとき、小学校の学年Aを固定すると(例えば6年生だけで見ると)、BCの相関は消えます。
これを条件付き独立と言い、B⊥C|A と書きます。
このように、他の変数(媒介変数)の動きを止めたときの相関を偏相関と言いますが、偏相関がほぼ0になるような関係を疑似相関と言います。
偏相関関係は相関係数行列の逆行列から求められます。
【因果関係】
原因と結果の関係です(一方通行の関係です。A → B)。
簡単に言えば、Aを増やせば、Bも増えるようなケースです。逆は成り立ちません。
Correlation does not imply causation.(相関関係は因果関係を含意しない)と言いますが、相関関係は因果関係の前提に過ぎないのです。
言い換えれば、相関無きところに因果なしとも言えます。
因果関係の立証は、相関だけでは不完全です。
もし、「薬を投与したら、治癒するか」
もし、「薬を飲まないでいたら、治癒するか」
このように、互いに反する事実(counter factual:反事実)の立証が必要です。
新薬の治験には、必ず対照群としてプラセボ群(偽薬投与群)が用意されます。
両者の差があって、初めて薬と治癒の因果関係があると言えます。
No.1
- 回答日時:
相関と疑似相関を分けようとしている時点で用語の認識ができていない感じです。
A(の変化)とB(の変化)に何らかの傾向がみられた場合、相関関係があると表現されます。
その中で同じ原因Cから影響を受けているなど、直接の因果関係が無くても同じような(あるいは逆の)傾向で変動している場合を疑似相関と呼んでいるのです。
つまり、疑似相関も相関の一種です。
因果関係がはっきりするまでは、相関関係は常に原因Cを含んでいる可能性があり、その意味では相関関係は常に擬似相関である可能性がある、という認識は合ってます?
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