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統計検定準1級取得に向けて、「統計学実践ワークブック」を元に勉強をしています。
そこに出てくる「確率変数の収束」に関して質問させてください。

確率変数の列{Xn}の様々な収束を定義していますが、
例えばそのうちの一つ、概収束は
P(lim(n→∞) Xn = Y) = 1
のような定義をしています。
式が意味することは分かるのですが、具体例のイメージがつかなくて困っています。

例えば、確率変数Xをさいころを何回もふってn回目に出た目の数、とするとXnの列は
3,6,4,1,2,5,3,4,3,1,6・・・・・・のような数列になるかと思います。
これが何か特定の値に収束することはないので、概収束はしないということになると思います。

では、概収束するような確率変数の列というのはどういうものなのでしょうか。
上記の例では、確率変数Xnをさいころを何回もふってn回目までに出た目の平均値、とすれば
Xnはいずれ3.5に収束するだろうと思います。

「確率変数の収束」という概念は、さいころをふるというような一つ一つの試行の確率変数についてではなく、複数の確率変数を元に算出される確率変数(うまい表現ができずに申し訳ありませんが、平均値や分散など)についてのみ考えるような概念と理解しておけば良いのでしょうか。


また、加えての質問となってしまい申し訳ありませんが、もう一つご存じでしたら教えて頂きたいことがあります。
「統計学実践ワークブック」は式変形や論理の飛躍が大きく、概要をうまく掴みきれない部分があります。
統計検定準1級の範囲はこのワークブックに準拠していると思うのですが、同様の範囲を網羅していて、もう少し詳しい解説や具体例が豊富な書籍はないでしょうか。
インターネットで調べた範囲では、特定のトピックについておすすめの書籍は出てくるのですが、総論としてのおすすめの書籍はあまり見つかりませんでした。
(背景として、
・統計検定2級は取得済
・大学時代に微積/線形代数は学習している
・化学系の学科であったためか確率論や統計学の講義は無かったため、その分野は未習
を踏まえておすすめの書籍があればとても嬉しいです)

よろしくお願いいたします。

A 回答 (1件)

概収束は、n→∞で確率変数の列{Xn}がある特定の確率変数Xに収束しない確率が0だ、ということです。


 
 もっとも簡単なのは、収束する先Xが「一通りの値以外を取る確率が0であるような確率変数(って、実質的にただの定数じゃん)」である場合で、ご質問に出てくる「3.5に収束する」はこの話です。しかし、概収束は「n→∞で特定の値になる」ということばかりを言っているのではない。
 まず収束の話をあんまり気にしないことにしますと、X[n]が互いに独立でどれも同じ分布(nによらない、定常分布)に従うのなら、要するにX[n]はnによらず同じ確率変数Xなのだから、n→∞でXに収束するに決まってるんで、収束を考えるまでもない。
 そこで、収束を考えるまでもない例として、例えばYが実数上の区間[1,7]の一様分布に従うものとし、X[n]を(nによらず)「Yが整数の時に0, さもなくばfloor(Y)」(ただしfloor(t)はtを超えない最大の整数)と定義すれば、(nによらず)X[n]が0になる確率は0で、X[n]は{1, 2, 3, 4, 5, 6}を等確率で取る理想的サイコロの確率変数Xに「収束」する。
 収束が自明でないのはX[n]がnによって異なる分布に従う場合ですね。Y[n]を実数上の区間[1, floor(7+100/n)]の一様分布に従うものとして、X[n]を「Y[n]が整数の時に1/n, さもなくばfloor(Y[n])」と定義すれば、X[n]はnに依存するけれども、n→∞で上記のXに収束するのはお分かりでしょう。でもこれはまだ、確率的な収束ではなく、単なる点収束の話です。
 特に「特定の確率変数Xに収束しない確率が0だ」の部分が効いてくる例としては、

> 複数の確率変数を元に算出される確率変数

とおっしゃる通り、例えば
  Y[n]は(1/2)(1 + sin(2πX[n]))の確率で-1/(10n), さもなくば+1/(10n)をとる確率変数で、
  X[0] は 実数上の区間[0.5〜6.5]の一様分布に従い、
  X[n+1] は X[n-1] + Yn に従う。
とか。X[n]が1~6の整数値からズレているのをY[n]が(確率的に)修正してX[n+1]にするというプロセスですから、これもn→∞で上記のXに収束するでしょう。(キチンとやってはいませんが。)

> 式変形や論理の飛躍が大きく

ってのは個人の能力やクセの話なんで、「おすすめ」なんかを安易に求められてもな。
 せいぜい「基本からキッチリ積み上げて、自分で丁寧に計算をやり、ワカンナクなったら基本に戻りなされ」のような一般論しか言いようがない。行列の計算と定積分がソコソコできないと辛い、ということは言える。
 ところで統計の分野はスカタンの本が多いのも厄介ですね。しばしばややっこしいもの(確率分布のパラメータの分布の代表値の分布、とか)を相手にするので、言葉を正確に注意深く使う(勝手に略さない)ことが非常に重要であり、だから、勝手に略してるような本は即座に落第にする。複数の著者による教科書を突き合わせて確認すること、また、重要な概念を把握してナットクすることと、同時に、細部(定理が成立するための条件)に注意すること。また、確率論を学ばれたのなら、確率空間の考え方で確率変数を関数として捉えておけば、確率変数に固有のヘンテコな記法に惑わされずに腑に落ちやすい(かどうかは人によるだろうが)。そこで、教科書の表記法に素直に従わずに、同じことを別の表し方で書き直してみる、というのもやり方です。
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