アプリ版:「スタンプのみでお礼する」機能のリリースについて

酸性石鹸のような特殊なものを除き、一般的な石鹸は油脂若しくは脂肪酸と水酸化アルカリ金属を反応させる事で造られています。
 その際、水酸化アルカリ金属として水酸化ナトリウムを使用すると硬質の固形石鹸になり、このナトリウム石鹸を水に溶かしても時間が経つとゲル状に変化してしまい液体石鹸とはならないのに対し、水酸化カリウムを使用した石鹸の場合は濃度があまり高くなければ液体石鹸となり、濃度を30%以上に高めても軟質の固形石鹸となるばかりで硬質の固形石鹸にはならないそうです。


【参考URL】
はなえハウスクリーニング > スタッフブログ > 固形石鹸と液体石鹸の違いとは?
https://hanaehc.com/staff-blog/11078/

七色石鹸 > Q&A
http://www.nanairo.co.jp/situmon.html


 しかし、水酸化ナトリウムと水酸化カリウムはどちらも1価の強塩基で、化学的性質にさほど違いは無さそうに思えます。
 それにもかかわらず、硬質の固形と液体(或いは軟質の固形)という大きな違いが生じるのは、元素としてのナトリウムとカリウムの何の違いがどのように影響する事で生じるのでしょうか?

 詳細をご存知の方のみ御回答願います。

質問者からの補足コメント

  • 【参考URL】
    KOREBI(コレビ) 美容師国家試験合格・過去問解説 > 8.皮膚清浄用香粧品・石けんについて まとめ > 1.石けんについて > 石けん
    https://korebi.jp/cosmetics8/?amp=1#rtoc-2

      補足日時:2023/06/25 00:05

A 回答 (20件中1~10件)

> いえ、ミセルだけではなく、ラメラも含めた分子集合体の事です。

(棒状ミセルが束になっているヘキサゴナルは別)
→そうですか・・・
 脂肪酸残基は疎水基を内側にしてミセルやヘキサゴナル、ラメラ等の分子集合体を形成する。
 とヘキサゴナルも含まれていましたので、ミセルの話かな?と想像しました。

> 回答No.17の所で頂いたURL
https://www.hst.titech.ac.jp/~meb/2009/ClearSoap …
のpdfファイルにある「2.概要」には固体の石鹸について、ラメラ構造が重なっているものとして図解されており、


この資料は、模式図として分かりやすいので引用しました。
ただし、回答No.17でも厳密性に疑いがあるので引用を迷ったことを書きました。
図を見ると、ラメラに見えますね・・・
でも、あくまで模式図です。
この資料にも固体状態でラメラ結晶とは書かれていません。

固体状石鹸の結晶構造に言及しているのは、下記資料です。

https://kumaguma-soap.blog.ss-blog.jp/2008-08-28

高温からゆっくり冷却される枠練り法石鹸はオメガ相の結晶が多くなります。
急速冷却・乾燥されるとベータ相が多くなり、100%どちらかに決まっているわけでなく、割合が変化する。

つまり、通常の固体石鹸はオメガ相とベータ相が共存した状態。
そして、ベータ相はオメガ相よりも硬い・・・

このオメガ相、ベータ相とはどんな結晶なのか?

オメガ相で検索すると、六方晶構造のようですが、石鹸のオメガ相がそれとは限りません。
Α、β・・・とは、結晶の形そのものを表さず、結晶が生成する順番を意味する場合もあるようですし、そのような意味ならば、オメガは最後という意味になります。また材料によって同じ表記でも結晶構造が異なる場合があるからです。
結局、固体状態の石鹸の結晶状態は、私にはよくわからないのです。

>水を多く含む場合、水分は親水基側の層に挟まれるように存在しており
→はい正しいと思います。これは結晶構造がどのような形であっても成り立つと思います。

>結晶のかたまりが小さくなり
→本当かどうか?私にはわかりません。そうかもしれないし、違うかもしれない。

>分子間力が弱くなり流動性を持つ
→ここで言う分子間力というのは、脂肪酸の炭化水素間に働く分子間力に限定しているのではなく、流動、つまり移動してしまう粒界に働く力のことを分子間力と表現してしまうと思います。

 ずれてしまう粒界に働く結合力が弱くなり、粒界がずれやすく弱くなれば、流動性は高まると思います。これは全てに当てはまると思います。

>水の有無の違いはあれど、水分の含有率が大きい事によって流動性が現れる場合には、ラメラ構造の重なり部分が離れる事によって流動性が現れるのですから・・・
→ラメラ構造ならば、その可能性は高いと思います。

>結晶中で最も弱い親水基側に挟まれている部分である可能性が高いのではないでしょうか?

→オメガ相、ベータ相がどのような結晶なのか?私にはわかりませんが、最も弱いところがズレると考えるのが一般的だと思います。

どのような結晶構造を取るにしろ、基本物質は脂肪酸のアルカリ金属塩です。
それ故、形態はわかりませんが、脂肪酸の炭化水素鎖が集まった部分と親水部が集まったところが生じている可能性が高いと思います。

ですから、ラメラ構造を想定して求めた質問者さんの結論と実際の固体石鹸は同じ挙動をする可能性は高いものと想像します。

固体石鹸の中で最も弱いところはどこか?
そして、最も弱いところの強度がなぜKとNaで違うのか?と言うことが
なるほど、と理解できれば、質問者さんの基本的な疑問への回答となります。

固形石鹸全体を見渡したら、最も弱いのは、親水基側に挟まれている部分であるならば、そこが議論の焦点になりますね。

そして、親水基側に挟まれている部分にはアルカリ金属によるイオン結合が働いており、KとNaではその強度がNa>kだからなのだ・・・と言うことならば、私が最初に提起し、質問者さんも納得できそうだ・・と言うことに帰着するのです。

ナトリウム石鹸は硬い、カリウム石鹸は軟らかいという、アルカリ金属の種類の差に固さの差の原因があるのですから、親水部に違いを求めるのが普通の感覚だと思います。

お詫び:No.19の回答に添付した資料は、移動先が変わってしまっていました。

蛇足;脂肪酸の炭化水素は飽和の方が並びやすく、純粋な脂肪酸は結晶構造をしていて、融点が観察されます。
質問者さんは、純粋なステアリン酸の塊を触ったことがありますか?
私は、何度も触れたことがあります。
手感触なので厳密ではありませんが、普通の固形石鹸よりも硬いと感じました。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

御回答頂き有難う御座います。

>固体石鹸の中で最も弱いところはどこか?
そして、最も弱いところの強度がなぜKとNaで違うのか?と言うことが
なるほど、と理解できれば、質問者さんの基本的な疑問への回答となります。
>固形石鹸全体を見渡したら、最も弱いのは、親水基側に挟まれている部分であるならば、そこが議論の焦点になりますね。

 そうですね。私もそう思います。


>そして、親水基側に挟まれている部分にはアルカリ金属によるイオン結合が働いており、KとNaではその強度がNa>kだからなのだ・・・と言うことならば

 イオン結合だけではなく、アルカリ金属と親水基部分との間の結合の共有結合的な成分とイオン結合的な成分のそれぞれの強度も比較する必要があるのではないかと思いますし、ラメラ同士の間に働く「金属イオンを介したイオン結合(と共有結合)」以外の分子間力が(イオン結合と比べて)十分小さいものなのかどうかも考慮に入れる必要があるのではないかと思います。


>脂肪酸の炭化水素は飽和の方が並びやすく

 二重結合部分は回転出来ないのでシス型だと炭素鎖が曲がってしまいますからね。両端が平行になるトランス型や、いっその事結合角が180度の三重結合だったのなら、飽和脂肪酸ほどではなくともある程度並びやすいのかもしれません。


>質問者さんは、純粋なステアリン酸の塊を触ったことがありますか?

 いえ、ありません。炭素鎖が長いので、パラフィンのような手触りと硬さなのでしょうか?(石油パラフィン製の蝋燭であれば触った事があります)

お礼日時:2023/07/07 02:13

質問者さんのコメントに回答します。



>石鹸分子は水中では脂肪酸残基(脂肪酸イオン)とアルカリ金属イオンに電離している。
 →はいそうです。

>脂肪酸残基は疎水基を内側にしてミセルやヘキサゴナル、ラメラ等の分子集合体を形成する。
 →ミセルを形成していますが、さらにミセルが集まったものがヘキサゴナル、ラメラ等であるとの認識が重要です。

>脂肪酸イオンは負電荷を帯びているため互いに反発するので、脂肪酸残基同士ではイオン結合は形成されないものの・・・
 →はい、脂肪酸イオン同士はイオン結合はおろか、反発し合っています。

>脂肪酸は弱酸なので、脂肪酸イオンの多くが水中の水素イオンと結び付いて脂肪酸分子となる・・・
 →はいそうです。


>脂肪酸分子となる事(=水和)
→いいえ、違います。脂肪酸イオンが水素イオンと結合して脂肪酸になることが水和ではありません。

食塩の結晶を水に入れると、溶けます。一方、油の中に入れても溶けません。

水中では、ナトリウムイオンの周りに水分子がたくさん集まり、複数の水分子と静電気相互作用(結合)を持つのです。
ナトリウムイオンは陽電荷ですから、当然、水分子の酸素原子の電子雲部分と相互作用します。
その相互作用は水1分子とだけでなく複数の水分子と結合することによってイオンとして水中で安定するのです。
塩化物イオンの周りにも水分子が集まります。塩化物イオンは負電荷なので、水分子の水素原子と相互作用を持ちます。
この電離しているイオンが水中でたくさんの水分子と結合して(質問者さんが結合による安定化エネルギーが大切とおっしゃったように)
イオンが安定化する現象が水和です。
ですから水素イオンと結合して脂肪酸となってしまったカルボキシ基について水和を考えているのではありません。

油の中では、このようなイオンの水和が起こらず安定化できないので、食塩の結晶としてイオン結合を保ったままになるのです。つまり溶けないのです。

>イオン結合以外の分子間力が負電荷の反発力を上回るため分子集合体は安定化する。

→ミセルの形成のことですね?
合成洗剤では親水部はスルホン酸ナトリウムで、石鹸よりも解離度が高く、水中では、ほぼ全て電離しています。
それでも水中ではミセルを形成しています。
脂肪酸の解離度が低く電離していない脂肪酸部分が残っているので、ミセルになるのだということではないと思います。

脂肪酸の炭化水素部がお互いの分子間力を切ってバラバラになっても水中では水和による安定化はできません。
それ故、バラバラでいるよりも、せめて自分たちだけで集まって、分子間力を働かせた方が得だということですね。
脂肪酸イオンの反発力では炭化水素部の分子間力を切って、イヤイヤ水中にさらけだすだけの力はないという意味では分子間力の方が上回るというのでいいと思います。
ただし、繰り返しますが、全て電離した状態(合成洗剤)でも分子間力が勝り、ミセルを形成します。

>脂肪酸残基の多くが脂肪酸分子に変わるとはいえ、一部は変わらず脂肪酸イオンのままなので、分子集合体は負電荷を帯びている。

→はい 脂肪酸分子と脂肪酸イオンがどれだけの割合になるかは、アルカリ量などによって変化しますが、両者が存在していると思います。
そして、ミセル表面は負に帯電してると思います。

>石鹸分子が電離した際に生じたアルカリ金属イオンの大部分と、
→水中で単独のミセル状態の場合、ナトリウム、カリウムは、カルボキシ基の解離度に関係なく基本的に全て水中にいて、周囲の水分子と静電気的な相互作用力によって安定化(水和)していると思っています。

>水素イオンが減った際に余った水酸化物イオンは水中に残される。
→はい、そしてその水酸化物イオンは水和していると思います。

水溶液中での粒子(分子・イオン・分子集合体)の安定性を議論するときに水和という現象はとても重要です。
もし、脂肪酸イオンと金属イオンとが強固に結合して水分子が入り込む余地がないと、2つのイオンを別々にたくさんの水分子が取り囲むことが難しく、水和しにくいと思います。すると水中で安定化できません。

電離している脂肪酸イオンとの結合力が強すぎるリチウムイオンやカルシウムイオンは、ナトリウムやカリウムとは違い、水中でフリーになって水和することができないのでしょう。

ですからこれらの金属塩は水に溶けないのだと思います。

もし、わずかに解離している脂肪酸イオンに対してカリウムやナトリウムがリチウム、カルシウムのように強固に結合してしまうのならば、水和できずに不溶性になってしまうと思います。

カリウム石鹸・ナトリウム石鹸は水に溶けますから、解離度に関係なく全ての陽イオンは脂肪酸イオンと離れて水中にいるはずです。

ただし、水中で水和していても引力が働きますから近傍にはいます。
そのような構造を電気二重層というのだと思います。

>石鹸の濃厚水溶液中では分子集合体はラメラ構造を執り、ラメラは負電荷を帯びているため互いに反発するが、ラメラ同士の間にアルカリ金属イオンが挟まる事で全体が中性となり、反発力が抑えられてラメラは積層する。
→はい、だいたいその通りだと思います。
 だいたいと書いたのは、微妙なニュアンスのこだわりです。

ビーカーの中に入っている石鹸水溶液全体では、石鹸濃度に関係なく、常に陽電荷と負電荷は釣り合って、電荷的には中性です。
濃度を変化させても電荷的中性は保たれます。

常にどこかにアルカリ金属イオンは存在するのです。
炭化水素の層には行かないでしょうから、ラメラの形成前から常に負電荷の近傍にいると思います。

それ故、層の間に金属イオンが挟まりながらラメラ構造が形成されていくのだと思います。

陽イオンが存在せず、ラメラは負電荷を帯びているため互いに反発する状態ならば、反発、斥力の発生は不安定なので、元々ラメラ構造を形成しないかもしれません。
でも、質問者さんの表現でもいいのかもしれません。

>ラメラ同士の間にアルカリ金属イオンが挟まる事で全体が中性となり、反発力が抑えられてラメラは積層する。
→確かにその通りですが、反発力が抑えられるところで止まるのではなく、ラメラ層間で負電荷ー陽電荷ー負電荷という結合力の生成が安定化に寄与していると思います。
安定性に結合力の生成は重要なのです。
そして、当然ながら、このラメラ間の結合力はアルカリ金属の種類が変われば変化します。
同種電荷間では斥力、異種電荷間では引力という原則に従えば、ラメラ相間にアルカリ金属が存在することによる、引力の発生に違和感はありません。

陽電荷と負電荷の総数は釣り合って、全体として中性なのはその通りです。

>石鹸が水分をあまり含まない状態で(高温などで)液化・流動する際には、ラメラ構造は変化しないまま、積層部分の所でラメラとラメラがずれたり、剥がれたりする事で個々のラメラ同士の相対位置が変化している。

http://takahara.ifoc.kyushu-u.ac.jp/講義資料/表面化学2/2009-2.pdf

→石鹸の状態図を見ると、あくまでラメラ構造は液晶領域です。
 さらに濃度を高めた状態が固体領域です。
 固体状態で、どのような結晶構造なのか?の情報はありません。

>石鹸が水分をあまり含まない状態
→上記状態を室温では固体の石鹸をイメージされているのならば、ラメラ構造をとっているということの確証はありませんから、どうなっているのか詳しいことはわからないということではないでしょうか?

カリウム石鹸は軟らかい(相対位置を変化しやすい。)ナトリウム石鹸は硬い(相対位置を変化させずらい)というのが事実だとすると、その事実からどこが動きやすい?と想像するしかありません。

>積層部分の所でラメラとラメラがずれたり、剥がれたりする事で個々のラメラ同士の相対位置が変化している。

→もし、液晶状態でラメラ構造をしてる石鹸溶液に外力を加え流動させてしまった場合は、質問者さんの記述のようになっていると思いますが、一部ラメラ相自体の破壊、再編も起こるかもしれません。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

御回答頂き有難う御座います。


>>イオン結合以外の分子間力が負電荷の反発力を上回るため分子集合体は安定化する。
>→ミセルの形成のことですね?

 いえ、ミセルだけではなく、ラメラも含めた分子集合体の事です。(棒状ミセルが束になっているヘキサゴナルは別)


>固体状態で、どのような結晶構造なのか?の情報はありません。
>>石鹸が水分をあまり含まない状態
>→上記状態を室温では固体の石鹸をイメージされているのならば、ラメラ構造をとっているということの確証はありませんから、どうなっているのか詳しいことはわからないということではないでしょうか?

 回答No.17の所で頂いたURL
https://www.hst.titech.ac.jp/~meb/2009/ClearSoap …
のpdfファイルにある「2.概要」には固体の石鹸について、ラメラ構造が重なっているものとして図解されており、

>水を多く含む場合、水分は親水基側の層に挟まれるように存在しており
>結晶のかたまりが小さくなり
>分子間力が弱くなり流動性を持つ

と記されています。
 つまり、固体の石鹸の結晶においてもラメラ構造が主体となっているという事を示しているわけです。
 また、水の有無の違いはあれど、水分の含有率が大きい事によって流動性が現れる場合には、ラメラ構造の重なり部分が離れる事によって流動性が現れるのですから、水分が少なく温度が高い事によって流動性が現れる場合も、最初に相対位置が変わり始めるのは、結晶中で最も弱い親水基側に挟まれている部分である可能性が高いのではないでしょうか?

お礼日時:2023/07/06 20:37

食塩の結晶は中性ですよね。


でもそれを拡大すると、ナトリウムイオンは陽電荷を持っている。
塩化物イオンは負電荷を持っている。でも結晶全体では、両電荷が釣り合っているので中性だという事はよろしいでしょうか?
両イオンはイオン結合という静電気相互作用で安定化しています。

液晶全体を見た時に、アルカリ金属イオンに由来する陽電荷とカルボキシ基イオンに由来する陰電荷の数(解離度に由来する水酸化イオンなどを含む)は普通に考えたら釣り合っていますから、食塩の結晶と同じく電荷的には中性だと思います。
ただし、食塩の結晶で塩化物イオンに注目したら塩化物イオンは負に帯電していると同じように液晶の中のカルボキシイオンに注目すれば、つまりミセルの表面に注目すれば、負に帯電していると思います。

>ミセルの形成においてイオン結合等の静電気的相互作用は主体ではないという事になるかと思いますが、如何でしょうか?

→ミセルの形成の話をしているのではなく、ミセルの集合体である結晶の話です。
ミセルは脂肪酸に由来する炭化水素鎖を内側に、疎水部にカルボキシ基に由来する親水部を外側にして集まった分子集合体です。(逆に位置する場合もありますが)

電離しているカルボキ基の酸素原子は、負電荷を持っていると考えています。

食塩の結晶中ではナトリウムイオンと塩化物イオンがイオン結合を形成し安定化しています。
塩化物イオンが負電荷を持っている以上、電気的に不安定だからということにはなりません。
近くにナトリウムイオンのような異電荷があれば安定します。

液晶の中で負電荷のカルボキシ基の集合体と同じ電荷のカルボキシ基が近づくほど、斥力が働き不安定になるのです。
そこに陽イオンが間に入れば、あたかも食塩の結晶の中でイオンが安定化するのと同じように安定化するのだと思いますよ。

イオン結合生成による安定化を質問者さんも指摘されたではありませんか。

液晶内のミセルとミセルの間に働く結合力は何か?質問者さんはどのようにお考えですか?
結合力・・・例えば、共有結合、イオン結合、配位結合などの1次結合

水素結合、ファンデルワールス力を構成する永久双極子力、誘起力、分散力などの分子間力

どれも突き詰めれば、原子核に由来する陽電荷と電子に由来する負電荷、つまり異種電荷間に生じる引力ですよね。

同じ電荷間には斥力が働き、その斥力が大きいほどエネルギーが高まり不安定になります。

同一のミセルは同じ性質(電荷)でしょうから、液晶内でそれらが集合する何らかの力が必要です。

斥力をそのままに、それよりも強い何らかの引力を考えるよりもミセル間に異電荷のアルカリ金属イオンが入ることによる静電気的な相互作用を想定する方が、私にとっては自然なのです。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

御回答頂き有難う御座います。

 つまりこういう事でしょうか?
 石鹸分子は水中では脂肪酸残基(脂肪酸イオン)とアルカリ金属イオンに電離している。
 脂肪酸残基は疎水基を内側にしてミセルやヘキサゴナル、ラメラ等の分子集合体を形成する。
 脂肪酸イオンは負電荷を帯びているため互いに反発するので、脂肪酸残基同士ではイオン結合は形成されないものの、脂肪酸は弱酸なので、脂肪酸イオンの多くが水中の水素イオンと結び付いて脂肪酸分子となる事(=水和)により負電荷が緩和され、イオン結合以外の分子間力が負電荷の反発力を上回るため分子集合体は安定化する。
 脂肪酸残基の多くが脂肪酸分子に変わるとはいえ、一部は変わらず脂肪酸イオンのままなので、分子集合体は負電荷を帯びている。
 石鹸分子が電離した際に生じたアルカリ金属イオンの大部分と、水素イオンが減った際に余った水酸化物イオンは水中に残される。
 石鹸の濃厚水溶液中では分子集合体はラメラ構造を執り、ラメラは負電荷を帯びているため互いに反発するが、ラメラ同士の間にアルカリ金属イオンが挟まる事で全体が中性となり、反発力が抑えられてラメラは積層する。
 石鹸が水分をあまり含まない状態で(高温などで)液化・流動する際には、ラメラ構造は変化しないまま、積層部分の所でラメラとラメラがずれたり、剥がれたりする事で個々のラメラ同士の相対位置が変化している。(更に高温になればラメラ構造も壊れると思われる)

お礼日時:2023/07/06 04:02

ヘキサゴナル液晶にしてもラメラ液晶にしても疎水(親油)部同士で集まり、親水部も隣の層、または隣りのミセル親水部の近くにいます。



親水部は同種の電荷なので斥力が働いています。
液晶内で斥力が働くにもかかわらず、隣のミセルの親水部に近付くのは、アルカリ金属イオンが存在するからではないでしょうか?(通常図示されませんが・・・)

このアルカリ金属イオンが隣り合うミセル、またはラメラ層の負電荷同士の間に存在していると思うのです。

そして、負電荷(ミセル)ー陽電荷ー負電荷(隣のミセル)という静電気的相互作用で安定化させているのだと思うのです。

この静電気的相互作用(イオン結合)の強さや到達距離はアルカリ金属イオンの種類のよって異なるのは容易に想像できます。

また、結晶構造の強さにも影響を与えているでしょう。

https://www.hst.titech.ac.jp/~meb/2009/ClearSoap …

上記資料にあるように、親水部層で水の有無があれば、親水部層の強度は変化します。

脂肪酸のカルボキシイオンに水和している水を除去した状態でミセルを集めることができる(塩析できる)ナトリウムイオンと塩析できないカリウムイオンとでは、水の影響力が異なるかもしれませんね。

蛇足;実際のジェル石鹸(液体K石鹸)では、厳密には添付資料のようにはなっていないと思います。
結晶面に水が入った時の印象がわかりやすいから、迷いましたが引用しました。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

御回答頂き有難う御座います。

>このアルカリ金属イオンが隣り合うミセル、またはラメラ層の負電荷同士の間に存在していると思うのです。
>そして、負電荷(ミセル)ー陽電荷ー負電荷(隣のミセル)という静電気的相互作用で安定化させているのだと思うのです。

 その考え方が正しい場合には、静電気的相互作用で安定化してい以上、ミセルやラメラは電気的に中性という事になりますよね。
 しかし、これまでのお話ではミセルは負に帯電しているという話ではなかったのですか?
 負に帯電している以上、電気的には不安定なのですから、もしミセルの形成に関わる主要な力が静電気的相互作用であるならばミセルは形成されない事になりますが、それは事実と異なりますので、ミセルの形成においてイオン結合等の静電気的相互作用は主体ではないという事になるかと思いますが、如何でしょうか?

お礼日時:2023/07/05 20:53

>石鹸分子が疎水基側を内側にして、球殻状に集まったのがミセル、チューブ状に集まったのがヘキサゴナル、板状に集まったのがラメラです。



→いいえ、違うと思いますよ。
球殻状に集まったのが希薄溶液などで見られる球状ミセル。
濃度の上昇によって、ミセルの形が球状から棒状に変化する。
これを棒状ミセルと言います。
https://www.sccj-ifscc.com/library/glossary_deta …

ヘキサゴナル液晶というのは、質問者さんが示されたチューブ状をいうのではありません。チューブ状、つまり棒状のミセルが六方晶系で結晶した状態です。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/oleoscience …

上記添付資料のp38を参照ください。

リオトロピック液晶では、球状ミセルが立方晶格子に充填された不連続キュービック相(これも液晶・つまり結晶)、長い棒状ミセルが二次元六方晶格子に充填されたヘキサゴナル液晶・・・・

球状や棒状のミセルが結晶ではなく、あくまでミセルが整然と並んだものが液晶だと思っています。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

回答者様の仰る通りです。
私はヘキサゴナルと棒状ミセルを混同しておりました。

お礼日時:2023/07/05 06:02

>「イオン“結合”」と言っておられますが、イオン結合は陽イオンと陰イオンの間で形成される結合であり、


>陽イオン同士や陰イオン同士の間には形成されない筈です。
→はいその通りです。

>水中におけるミセルやヘキサゴナル、及びラメラでは負電荷を帯びているカルボキシ基がある側が外側になっており、その更に外側にナトリウムやカリウム等の陽イオンが位置しておりますから、
→ はいその通りです。

>分子内なら兎も角、分子間では同じ電気的極性を持つイオンが隣接する事になりイオン結合が形成される余地が無いように思われます。
→ここでいう分子とは何を示しているのですか?
 ここで質問者さんがいうイオン結合とは、どのイオンとどのイオンとの結合を意味していますか?
すみません、国語力がないので、質問者さんが言われんとすることが、よく理解できません。

ミセルには外側に向けて、たくさんの親水基が並んでします。
まさか、その、同一ミセル内の親水基同士の結合を考えているのではないですよね。

>つまり、分子同士を結び付けているのはイオン結合では無いと考えられます。
→ここでいう分子同士というのはどの分子同士を表していますか?


>いえ、固相が存在しているのですから、濃厚溶液ではなく、過飽和水溶液であり、水に溶けていない部分は脂肪酸とナトリウムが電離せずに結合しているのでは?

→液体のカリウム石鹸のどこに固相がありますか?
そしてカリウム石鹸中のナトリウムイオン???とはどういう意味ですか?

>石鹸よりはるかに硬い氷砂糖や水の氷等はイオン結合による結晶ではありませんが?

別に氷の結晶の議論をしてる訳ではありません。
氷の結晶が硬いからといって、質問者さんの主張が正しい根拠とはならないと思いますよ。

>炭酸カリウムと油脂を使ったコールドプロセス法(グリセリンを除去しない)による石鹸は何故か固体のようです。(硬さは不明)

→固体のカリウム石鹸の方が軟らかいと推定していますが、結局、質問者さんも確固たる情報をお持ちでないのですね。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

>固体のカリウム石鹸の方が軟らかいと推定していますが、結局、質問者さんも確固たる情報をお持ちでないのですね

 最初に確認した情報源がどれだったのかは判らなくなりましたが、例えば下記のURLでは

>水酸化カリウムを加えて作った石けんは柔らかくなるので

と記されております。

【参考URL】
KOREBI(コレビ) 美容師国家試験合格・過去問解説 > 香粧品 > 8.皮膚清浄用香粧品・石けんについて まとめ > 石けん
https://korebi.jp/cosmetics8/?amp=1#rtoc-2

お礼日時:2023/07/05 06:00

8)>単結晶状態のミセルが



→まず、単結晶については、全てが否定の結論で書いていますから、つまり単結晶ではないと一貫しているのですから、問題ないですよね。

9)>固体状のミセルの結晶状態に比べ
  

>待って下さい、ミセルは外側に親水基、内側に疎水基を向けて分子が球状に集まった粒子であって、結晶ではありません。

→ヘキサゴナル液晶は、棒状のミセルが整然と並んだ液晶です。
 砂糖分子は結晶ではありません。
 しかしながら砂糖分子が整然と並べば、砂糖の結晶になるのではないでしょうか?
 1個のミセルは結晶ではないにしても、それらが集まり整然と並んだものが液晶で、そのミセルの配列形態が変わることで(ミセル自体の形も変化してしまう場合も含めて)キュービック液晶だたり、ラメラ構造だとか形態が転移するのではないでしょうか?

10)>もし、カルボキシルイオンとアルカリ金属イオンに電離した場合、カルボキシルイオンは電離度が小さいため大部分が水中の水素イオンと反応して脂肪酸に変わり、水中には水素を失った水の残基である水酸基と石鹸分子から電離したアルカリ金属イオンが残り、石鹸に使われている高級脂肪酸は水に殆ど溶けませんから、系は液状では無くなるのではないでしょうか?

→石鹸が弱アルカリ性を示すことから、カルボキシイオンが酸の形に変化している部分は存在していると思います。
 そして、平衡関係にあるでしょうから常に置き換わりが起きていて、平均すると、結果的に⚪︎%のカルボキシ基は解離し、△%のカルボキシ基は非解離になっているということでしょうね。

そして、石鹸溶液に酸を加えると、非解離の高級脂肪酸が増えて、分離してしまうでしょうね。
ただ、石鹸が安定して水に溶けている(正しくは分散している)状態では、そうはなっていませんね。(安定して分散しているのですから)

複数個の分子がミセルという構造をとることで、脂肪酸部分が集まり拘束されています。
(球状や棒状ミセルの状態では、この脂肪酸分子の集合状態は結晶状態ではなく、むしろ液体に近い状態のようですね。)

そして、外側に位置する親水部分はカルボキシ基で覆われています。
(負電荷を持ったカルボキシ基同士間には斥力が発生していると思います。)
その一部は質問者さんのご指摘のように解離せずに酸の形になっているでしょう。
しかしながら、一部マイナスの電荷を持ったものも存在しているでしょう。

結果として、ミセルの表面はマイナス電荷の方が優勢となり、ミセル同士はマイナス電荷(同種の電荷)の影響で反発し合います。

水中に分散したミセルも熱運動(ブラウン運動)をしています。
ですから、ミセル同士が衝突し融着してしまう可能性があります。
同種の電荷による反発力で、この衝突を避ける事によって、安定して水中に分散していると考えています。

11)>つまり、実際に系が液状であるという事は、脂肪酸残基とアルカリ金属の結合の大部分が電離していないという事ではないでしょうか?

→もし、そうならば脂肪酸とアルカリ金属との間の結合は、どのようになっているものとお考えですか?

→そしてミセル粒子表面の電荷の分布はどのようになっているとお考えでしょうか?

→金属イオンが最表面にいることから、ミセルの表面電荷はプラス?またはマイナス?どちらだとお考えなのでしょうか?


→硬い固体の石鹸内部では外部からの力によって内部に応力が伝わり、外観を保つだけの強さのネットワークが形成されているのですから、脂肪酸の炭素鎖だけでなく、親水部分にも力を伝播するだけの強度があるのではないでしょうか?

そして、親水部では、同種電荷間では斥力、異種電荷間では引力という原則に従い、ーーー親水部→陽イオン←親水部ーーーのイメージのような陽イオンを仲介した親水部間の結合が生じていると思います。
この結合が、しっかりとしたイオン結合なのか?もう少しぼやっとした静電相互作用なのか?は確証がありません。

でもやはり、各ミセル(ラメラも含む)の親水部同士には何らかの引力が働いており、この引力には当然異種電荷の陽イオンが関与している。

親水部に水が侵入すると水和や水層の形成によって、強度は弱くなり移動しやすくなります。
これが軟らかい石鹸であったり、ジェル石鹸でだと思うのです。

固体石鹸において。結晶の親水基部分の強度がイオン結合、またはそれに類似した静電相互作用の強さに支配され、それが結果的に粒界強度につながるのであれば、最初に投稿したイオン結合の強さというのが現実味を帯びるわけです。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

御回答頂き有難う御座います。

>1個のミセルは結晶ではないにしても、それらが集まり整然と並んだものが液晶で

 石鹸分子が疎水基側を内側にして、球殻状に集まったのがミセル、チューブ状に集まったのがヘキサゴナル、板状に集まったのがラメラです。
 配列の仕方が全く異なるため、ミセルはヘキサゴナルやラメラの基本単位ではありません。
 ミセルが密集して整然と並ぶ程の濃度に到る前にラメラ構造にまで変化してしまいますから、ミセルのみからなる結晶が出来るわけでもないと思います。



 ミセルやラメラが負電荷を帯びている事を失念しておりましたので、

>脂肪酸残基とアルカリ金属の結合の大部分が電離していないという事ではないでしょうか?

に関しては撤回します。



 関係あるかどうかは分かりませんが、アルカリ金属と脂肪酸の石鹸の中で結合水を持つものはナトリウム石鹸(の一部)だけのようです。

【参考URL】
誘電率測定,赤外線吸収法ならびにX線回折法によるセッケンの結合水の研究
https://doi.org/10.1271/nogeikagaku1924.34.8_694
https://www.jstage.jst.go.jp/article/nogeikagaku …

お礼日時:2023/07/04 22:27

2)>食塩の濃厚溶液に近い状態なのかもしれません。


 
  >いえ、塩化物塩とは異なり脂肪酸塩は電離度が小さいため、分子の状態になっているものもあると考えられますので、食塩とは状況が異なる筈です。
     
>塩化物塩とは異なり脂肪酸塩は電離度が小さいため・・・・
 →はいその通りだと思います。
>分子の状態になっているものもあると考えられますので・・
 →はいその通りだと思います。

→ところでこれは、
>これでは陽電荷を帯びた金属原子同士が隣接する事になりますから、電気的には斥力が働く事になり、イオン結合になりません。
>実際にイオン結合では説明出来ない配列の仕方をしているという事は、石鹸分子同士の場合、支配的な力は別にあり、イオン結合の影響はどちらかと言えば弱いのではないでしょうか?

という問いかけへの回答で書きました。

>「ただし、金属原子(イオン)同士が隣接する事になりますから、電気的には斥力が働く事になり、イオン結合になりません。」には、私としては違和感を感じました。

>石鹸(特にカリウム石鹸)の中には水分が存在し、金属イオンは溶媒和していますからイオン結合というよりは食塩の濃厚溶液に近い状態なのかもしれません。と回答しました。

→カリウム石鹸はミセルを作って、水溶液(分散)状態で液状です。
液状ということはミセルやイオンが水中を比較的自由に動き回り、相対位置を容易に入れ替えている状態です。
→そしてミセルはマイナス電荷を帯びていて、ミセル同士は反発し、水溶液中で凝集することなく安定分散しています。

水溶液中というこのような状態では、カリウムイオン同士の反発力が主要因でなくても、ミセルと金属イオンとの間に強いイオン結合は存在せずにミセル近傍に引力や斥力のバランスが取れた位置関係にいるのではないかと思いました。(ミセル表面の近傍にKイオンは居ると思います。)
ミセルの親水部分では、質問者さんが指摘されたようなイオンの交換(解離度の影響)が起こっているのは否定しませんし、そうだと思います。
でも平均してミセルは負電荷を持っていると思います。

そして、その負電荷とカリウムイオンとの位置関係は、カリウムイオン同士の反発力が優勢というよりも、どちらかというと塩化物イオンの負電荷にまとわりつくアルカリ金属陽イオンの状態に近いと考えたのです。

繰り返しますが、電離度の違いに関しては異論ありません。

ミセル粒子を負電荷として考えたとき、粒子の大きさは塩化物イオンとまるで違う、電荷の強さも違うということを加味してもなお似ているのでは?と思っているのです。

ここはイオンの存在位置関係に関するイメージなので、どちらが正しいというよりも個人的な見解だと思います。
質問者さんを説得する気力はありません。^^)

でも、強酸、弱酸という意味での解離度ということでは、質問者さんのご指摘のとおりでから
>食塩の濃厚溶液に近い状態なのかもしれません。というイメージを直接書くのではなく、
>同種電荷イオン同士は反発し、異種電荷イオン同士は引き合い、お互いエネルギーの最も低い状態になっている。
>それは、カリウムイオン同士の斥力が優勢な状態とは違うのではないか?と私は考えていますとすればよかったですね。

3)>そして引力が働くのは当然カリウムイオン同士ではなく脂肪酸のカルボキシイオンですよね。
> いえ、負電荷を帯びているカルボキシ“イオン”であれば斥力が優勢になると思います。
> 引力が働くのは「カリウムと脂肪酸残基が結合し、電気的な偏りがある程度緩和されている脂肪酸カリウム分子」同士ではないでしょうか?


→これは、私の表現が悪いため、質問者さんが誤解されたのです。
 (文才がなく、申し訳ありません。)^_^)

カリウムイオンと引力が働くのは、カリウムイオンではなく、当然脂肪酸のカルボキシイオンという意味です。
つまり、引力が働くのは、カルボキシイオン間(同電荷のイオン間)という意味ではなく、カリウムイオンとカルボキシイオンという異種電荷のイオン間に働くという意味です。

電荷の強弱に関係なく、同種の電荷間では斥力、引力は異種電荷間で働くという認識は当然持っています。

ミセルや液晶内でも同種の電荷間では斥力、引力は異種電荷間で働くという原則に変わりはありません。
金属原子(イオン)同士が隣接する事による斥力は当然働きます。
しかしながら、それが支配的になるという構造ではなく、お互いエネルギーが最も低い状態になっていると思います。

特にある程度の力学的強度を持った結晶状態では、その安定状態が質問者さんが考える「電気的には斥力が働く事になり、イオン結合になりません。」という状態とは違うのでは?と思うのです。

4)>脂肪酸の結晶が単結晶で容器全体が一つの結晶ならば

>その前提は正しいのでしょうか?
→過去の回答でも述べていますが、液晶(結晶)状態の石鹸は、微結晶の集まりであって、容器全体が1つの単結晶ということはあり得ないと思います。
もし、単結晶ならば・・・だけれども、それは違うでしょう・・・ということです。
つまり、単結晶を否定している文章です。(ここでも文才がなく、申し訳ありません。)^_^)

5)>微小な結晶や非晶質の微粒子が無数に集まっていて、粒界がずれる事によって変形すると考えた方が良いのではないでしょうか?
 →はい、固形石鹸ではそうでしょうね。
 K石鹸は軟らかいので、なぜ粒界がずれやすいのか(相対位置が変化しやすいか)ということが明確に説明できればいいのだと思います。
 拘束のネットーワークにおいて、最も弱い部分がずれいやすいので、どの部分が最も弱いのか?ずれる粒界とはどこか?
そしてK石鹸はなぜその粒界がNa石鹸に比べ弱いのか?が説明できればいいのです。

****私は、液晶(結晶)構造において、その弱い粒界とは親水部分だと思っています。
そして、その粒界の強度の差はKイオンとNaイオンの種類の差に起因していると思っています。

****でも真実は違うかもしれません。脂肪酸の集まりやその他の部分がその粒界かもしれません。
その時は、イオンの種類の差がそれら粒界の強弱を支配する何かがあるはずですね。

例えば、水溶液中の挙動の差を単純にイオン結合による結合生成の差としましたが、低濃度溶液では球状ミセル状態であるとしても
濃度や添加物などの条件変化により、棒状ミセルやひも状ミセルに形状が変わります。
球状に比べ棒状やひも状ミセルでは、(ミセル間に陽イオンの影響があると思いますが)絡み合いなどの結合力が球状よりもできやすいと考えられます。
すると溶液中にネットワークが形成されるので、粘度は急上昇します。

(高分子のひも状ミセル水溶液では粘度が1000万倍に上昇する。)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/shikizai/89 …

溶液中のミセル間のネットワークの存在や強や(結合強度と数)によって粘度は大きく変わります。(力学的な基本条件)

イオンの種類の差によって、はっきりとした理由はわかりませんが、ひも状構造になりやすいとかの変化があれば、液状におけるネットワークの生成に関して、単純なイオン結合の強さよりも、イオン種の違いによる水中でのミセル構造の違いというのがが正し理由となりそうです。
ただし、なぜ、KとNaとでミセルの形状差が出るのだ・・・という疑問は残ります。

6)>ナトリウム石鹸では塩析によってグリセリンが取り除かれているのに対して、K石鹸ではグリセリンが取り除かれていない。(これは事実)
>水酸化カリウムを直接反応させる中和法で製造する場合も少なくないようですが・・・

→質問者さんが水酸化ナトリウムと水酸化カリウムはどちらも1価の強塩基で、化学的性質にさほど違いは無さそう・・・なのに・・という原因考察のために

 →同じく「水酸化ナトリウムと水酸化カリウムはどちらも1価の強塩基で、化学的性質にさほど違いは無さそう・・・なのに」 なぜ塩析ができるとできないという差になるのか?という現象に着目しているのです。

7)>グリセリンの有無は重要ではないのではないでしょうか?
今回の回答を続けるにあたり、石鹸について色々調べましたが、K石鹸については液状・ジェルという表記が多く、固体のK石鹸に関する記述は見つかりませんでした。
質問さんが添付された資料にも見受けられません。
固形のK石鹸はNa石鹸よりも軟らかいと推定していますが確証はないので、硬さ柔らかさについてグリセリンの存在の有無ついても述べています。
グリセリンの量で固さが変化するのは事実だと思うからです。

ただ、グリセリンの有無が結論という事なら、簡単でいいですが・・・それでは納得されないということも理解していますよ。

→11)グリセリンを排除したK石鹸の物性がどのようになっているか?情報はないが、Kイオンの挙動からNa石鹸よりも柔らかい可能性が高い。
  と書いた所以です。

続く
    • good
    • 0
この回答へのお礼

御回答頂き有難う御座います。

>>石鹸(特にカリウム石鹸)の中には水分が存在し、金属イオンは溶媒和していますからイオン結合というよりは食塩の濃厚溶液に近い状態なのかもしれません。と回答しました。
>→カリウム石鹸はミセルを作って、水溶液(分散)状態で液状です。

 いえ、固相が存在しているのですから、濃厚溶液ではなく、過飽和水溶液であり、水に溶けていない部分は脂肪酸とナトリウムが電離せずに結合しているのでは?
 カリ石鹸の場合も、もし水分をある程度以上飛ばしても液体のままであれば、油と同様に融点が低い事による液体状態であり、過飽和水溶液の状態にあたる可能性があります。


>特にある程度の力学的強度を持った結晶状態では、その安定状態が質問者さんが考える「電気的には斥力が働く事になり、イオン結合になりません。」という状態とは違うのでは?と思うのです。

 石鹸よりはるかに硬い氷砂糖や水の氷等はイオン結合による結晶ではありませんが?


>固体のK石鹸に関する記述は見つかりませんでした

 炭酸カリウムと油脂を使ったコールドプロセス法(グリセリンを除去しない)による石鹸は何故か固体のようです。(硬さは不明)

【参考URL】
暮らしの手作り > 手作り雑貨 > 【手作り石鹸】苛性ソーダ使わない原始的方法
https://kimirin.wp-x.jp/traditional-soap-making

お礼日時:2023/07/04 21:31

質問者さんの質問というのは、「ナトリウムとカリウムの何の違いが石鹸の固形と液体の違いを生むのですか?」です。



そして、「水酸化ナトリウムと水酸化カリウムはどちらも1価の強塩基で、化学的性質にさほど違いは無さそうに思えます。」「それにもかかわらず・・・硬質の固形と液体(或いは軟質の固形)という大きな違いが生じるのは・・・何の違いがどのように影響する事で生じるのでしょうか?」ということですね。

反応速度がどうか?どのような経路の反応とか?ではなく、あくまで硬さ、軟らかさという力学的性質の差を知りたいのですよね。

硬さ軟らかさの違いを以下のように考えています。
物体を構成する原子や分子、イオンなどの粒子同志の相対位置が何らかの結合力(相互作用)によって拘束され

1)外力がその物体に加わったときに相対位置が強い拘束により変化しにくければ硬い物体であり、粒子間の距離が容易に変化すれば軟らかい物体。

2)外力によって、粒子間の相対位置が変化し、その結果として隣にいる粒子が置き換わってしまうことが永久歪であり、流動現象。

3)拘束が弱く、外力によって簡単に短時間で粒子が入れ替わってしまうものは粘度が低く、入れ替わるのに長時間必要なものが粘度が高い。

4)弾性率と硬さは厳密には同じものではないので、固体の力学的性質は硬さよりも弾性率で表す方が適切だと思いますが、ここでは無視します。

5)液体の力学的性質は粘度の高い低いで区別するのだと思います。

6)粒子を拘束する作用は物体を構成する粒子全体に広がっているのか、
局部の粒子間だけに偏在しているのかによって、物体の力学的性質は変化する。

(ナトリウムイオンと塩化物イオンとの間にイオン結合が生じたとしても、気体中の2原子分子のように結合が1本だけでは、2量化するだけであって、物質全体を硬くすることはできない。)
(結晶中のイオン結合のように1つのイオンから複数の結合が生じ結合が結晶全体にネットワークを形成することによって硬い結晶となる。)

ところで、ダイヤモンドは硬い物質として有名です。

それは、炭素-炭素間の共有結合のネットワーク(炭素原子自身)がダイヤモンド全体に広がっていて、物体としてのダイヤモンドに外力を加えたときに炭素同士の相対位置が変化しにくいからなのです。

7)物体内が不均質な場合、連続相の影響を強く受ける場合が多い。
  そして、弱い部分が移動しやすい(相対位置が変化しやすい)

8)物体内におけるネットワークの強弱は、拘束点(相互作用・結合している点)の結合の強さと拘束点の数(物体内の拘束点の密度)に依存します。

9)物体のマクロな形状によって応力集中、破壊強度は変化するが、ここでは物体のマクロ形状は議論しない。

そのような力学的性質に関する基本を踏まえると
Na石鹸は硬く、K石鹸は軟らかいということならば、ミセルとかラメラとか複雑な構造は一旦抜きし考えたとしても固体のNa石鹸中には、固体のK石鹸よりも拘束力の強いネットワーク(分子間力・イオン結合などいろいろな相互作用)が物質全体に広がっていて、分子やイオンの相対位置が、外力が加わった時に変化しにくいということを表しています。

また、濃厚水溶液では、Na石鹸では長時間の放置でゲル化するがK石鹸では液状である。
ということから、Na石鹸の水溶液では、水溶液中に力を伝播できるネットワークが生成するが、K石鹸ではそのようなネットワークが形成されないということです。

このネットワークは、当然固体状態に比べ弱いものでしょう。

ここで補足、K石鹸はゲル化しないにしても濃厚溶液にした場合、水に比べ粘度が高くなっていれば、溶液中にネットワークは形成されているはずです。
ただし、そのようなネットワークは化学平衡のように生成と解消を短時間に繰り返しているのでゲル化として観察されないのでしょう。

 このような前提の下、1価の強塩基で、化学的性質にさほど違いないのに・・・ということを考えると

当初は、石鹸構造を単純に考えイオン結合の強さの違いと考えました。

しかし、石鹸は ミセルや液晶構造など複雑な構造なので、もっと深く考えて結論を出さなければならなくなったのです。
でも、やはりイオン結合の強さの違いは有力な考え方だと思います。

さて、ここで質問者さんのお礼欄でも質問に対する返信をします。

1)>真空中で他の分子、対イオンが存在しない(影響がない)状態の話をされたのでしょうか?

 →その時点で、塩化リチウムの融点の異常性が指摘されており、その理由としてリチウムの共有結合性というワードが出ていたからです。

 イオン結合の中にも一部共有結合性があるという話なので、少しでも理解の足しになればと思い、イオンであるNaもある条件下では原子の方が安定な場合もある。
イオン同士の結合がイオン結合、原子同士の結合が共有結合というイメージならば、両者の性質を同時に持っているという事になりますから、そのようなに例示したのです。
アルカリ金属塩化物の気体状態を唐突的に議論したいのではなく、共有結合性というワードに関連しているのです。ただし、その事によって強力な地雷を踏んでしまいました。^ ^)

続く
    • good
    • 0
この回答へのお礼

御回答頂き有難う御座います。

>当初は、石鹸構造を単純に考えイオン結合の強さの違いと考えました。
>しかし、石鹸は ミセルや液晶構造など複雑な構造なので、もっと深く考えて結論を出さなければならなくなったのです。
>でも、やはりイオン結合の強さの違いは有力な考え方だと思います。

 「イオン“結合”」と言っておられますが、イオン結合は陽イオンと陰イオンの間で形成される結合であり、陽イオン同士や陰イオン同士の間には形成されない筈です。
 水中におけるミセルやヘキサゴナル、及びラメラでは負電荷を帯びているカルボキシ基がある側が外側になっており、その更に外側にナトリウムやカリウム等の陽イオンが位置しておりますから、分子内なら兎も角、分子間では同じ電気的極性を持つイオンが隣接する事になりイオン結合が形成される余地が無いように思われます。
 つまり、分子同士を結び付けているのはイオン結合では無いと考えられます。
 それにもかかわらず、何故、イオン結合を重視しておられるのでしょうか?

お礼日時:2023/07/04 20:47

カリウム石鹸で今気になっている事実は、ナトリウム石鹸と異なり塩析できないという事です。


https://www.live-science.com/honkan/qanda/qasoap …

塩析は、投入された大量の塩が水和することによって、石鹸分子から水和している水を奪い取り溶解性を低下させ析出させることと考えられています。
https://www.live-science.com/honkan/qanda/qasoap …
https://ja.wikipedia.org/wiki/塩析

ナトリウム石鹸では塩析によってグリセリンが取り除かれているのに対して、K石鹸ではグリセリンが取り除かれていない。(これは事実)

実際に濃度を高めたK石鹸においても塩析できずにグリセリンは残っているでしょうから、K石鹸が柔らかいという事実に対して、グリセリンが可塑剤として働いている要因はとても大きいと思います。
→K石鹸にはグリセリンが残っているから、グリセリンの可塑化効果で柔らかい。

グリセリンがない場合はどうなのか?という疑問は残ります。
グリセリンを取り除いた(Na石鹸と同じように精製された)K石鹸についての情報はありません。(柔らかいと推定しますが、根拠がありません。)
質問者さんはご存知ですか?

Na石鹸は高濃度水溶液中ででゲルが発生するが、K石鹸の方は液体であるというのはなぜか?というもう一つの疑問と、なぜ塩析できないのか?に対して
Kイオンの水和能が重要な因子となりそうです。

また、上記添付資料には
>鹸化の終わったカリウム石鹸の中に食塩を混ぜても純石鹸分のみを取り出す事は出来ません。何故なら、カリウム石鹸が水分子を捕まえる力が、食塩が水分子を捕まえる力より強い為です。

ナトリウムイオンとカリウムイオンの大きさや電荷密度の影響で水分子を捕まえる力に違いが出て、水和の状態が違うためK石鹸とNa石鹸との物性の違いが発現する・・・ということならば、かなり単純化されました。

ただ私としては、まだしっくりこないのです。
単純に水分子を捕まえる力・・・の強弱ではなく、水和状態で静電気力がどれだけ強いか(イオン結合とは言えませんが、イメージ的には最初に議論したイオン結合的な静電気相互作用)ということになるのではないか?ということです。
単純に水分子を捕まえる力・・・の強弱では疑問が残るのです。

水和というのはイオンの周りに水分子が結合していますが、この水分子は常に入れ替わっています。

https://info.ouj.ac.jp/~hamada/TextLib/kk/chap9/ …

上記添付資料は、水和イオンの水交換速度が書かれています。
→イオンと水和水分子との結合は静電的な力に基づくと考えられるので、原子番号が大きい、イオン半径の大きいイオンほど結合が弱く、交換しやすいためであろう.
と書かれています。
つまり、水和という形で水を保持する力はKの方が小さいとも受け取れます。

https://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstre …

上記添付資料は、アルカリ金属イオンの溶媒和に関するシミュレーションについて書かれています。
→K+の方が水素結合で結合している水分子の数も多く、さらにその遠隔にいる水分子への電荷の分散もK+の方が大きい。
→NaもKも共に1価の陽イオンであるが、電荷は水分子にも分散しており、K+はNa+に比べ電荷が分散希薄化されている。


https://www.jstage.jst.go.jp/article/kakyoshi/41 …
→ 一般ににイオン間相互作用が強い結晶ほど水に溶け難く、水分子との相互作用が強いイオンを持つ結晶ほど水に溶けやすい傾向を示す。
→半径が小さいイオンほどイオン間相互作用が強く、 また同時に水との相互作用も強い。
→そのために、どのようなイオンの組み合わせの結晶が最も水に溶けやすいかといった問題は、イオン間相互作用とイオン-水分子相互作用との兼ね合いになり一概に結論づけられない。

 以上を踏まえて、現在想像しているメカニズム
 1)油脂を鹸化して石鹸が合成された直後は、水の中に
①グリセリン②疎水性の脂肪酸鎖が並びカルボキシイオンが水側に並んだミセル③アルカリ金属イオン④その他不純物が溶解・分散している。

2)この時ミセルの陰イオン集合体とアルカリ金属イオンとの間には十分な水分子が存在し、お互いは静電気相互作用を受けながらも比較的自由な状態を保っている。(対イオンは常に近傍には存在している。)

3)陽イオンは陰イオンと同じ数(アルカリ金属の場合)存在し、共に水和している。

4)系全体は固体ではなく液状を呈している。
 →この状態に食塩を投入して塩析を行う。

5)投入された食塩が水に溶け水和する。フリーな水分子が減少する。

6)フリーの水分子の存在で、比較的離れた距離にいた対イオンとミセルとの距離が近づく

7)ついには陽イオン水和物とミセルの陰イオン間に相互作用力(引力)が働くだけの距離に近づく。

8)水和した状態であっても引力が強ければ、整然とミセル-陽イオン-ミセルが並ぶ

9)ナトリウムはこの相互作用の力が強く、整然と並ぶ力が強いため液晶からグリセリンが排除される。

10)添付資料に書かれているような、カリウムは水を捕まえる力が強いからグリセリンを排除できないのでなく、水和している脂肪酸のカルボキシイオンとの相互作用力が弱く、強い力でミセルを液晶の形に形成しグリセリンを排除する力がないので塩析できない。

11)グリセリンを排除したK石鹸の物性がどのようになっているか?情報はないが、Kイオンの挙動からNa石鹸よりも柔らかい可能性が高い。

なぜK石鹸は液状か?
1)脂肪酸の炭化水素鎖は疎水性のため、水中には溶解できずにミセルを形成しているが、単結晶状態のミセルがフラスコ全体に広がっているのではなく、膨大な数の微小のミセルが水中に分散している。
2)ミセル中の陰イオンは水和しているが近傍には同じく水和した対イオン(アルカリ金属イオン)が存在する。
3)水中では対イオンとミセルが離れており、両者の間にフリーの水分子が存在すれば、力を下伝播する強いネットワークが形成できず、またフリー部分の水は位置がずれやすい事から、系は液状を示す。

4)ナトリウム石鹸も十分希薄な状態ならば、液状を示す。

5)高濃度(中濃度)のナトリウム石鹸では、溶解初期は対イオンとミセルの間にフリーの水分子が存在し、ある程度の距離を保っているので液状を示す。

6)長時間の放置で、熱運動に起因して対イオンとミセルが衝突する。(衝突する頻度は濃度により変化する。)

7)カリウムの場合はミセルと衝突して、ミセルの陰イオンと陽イオンが結合しても結合力が弱いので、熱運動で再度解離する。

8)ナトリウム石鹸の場合、衝突の方向(仕方)によっては結合後に解離できずに、長時間の放置で、液中でミセル-対イオン-ミセルのネットワークが形成される。(相互作用力がカリウムの場合よりも強いので)
 ただし、固体状のミセルの結晶状態に比べ、対イオンとの結合箇所の数は圧倒的に少ない。それ故、このネットワークは固体ではなくゲル状を示す。

  つまり、私の結論として当初想定した結合の強さの差に由来する。ということになりました。
 ただし、当初はもっと単純に考えていましたので、結論は一緒でも中身はだいぶ違います。
 また単純にイオン結合・・と言い切ってしまうのには不適切かもしいれません。

 このメカニズムならば、Na石鹸にK石鹸を混ぜ込むと軟質石鹸になるという事実も私は納得できます。

 質問者さんがどれだけ納得できるかは別問題ですが・・・
    • good
    • 0
この回答へのお礼

>ナトリウム石鹸では塩析によってグリセリンが取り除かれているのに対して、K石鹸ではグリセリンが取り除かれていない。(これは事実)

 現代の石鹸の工業的製法では、前もってグリセリンを除去した脂肪酸と水酸化ナトリウムや水酸化カリウムを直接反応させる中和法で製造する場合も少なくないようですが、それでカリウム石鹸が硬質になるという話は見つける事が出来ませんでしたし、ナトリウム石鹸でもグリセリンを除去しない方法で製造される場合もありますが、塩析を行わずグリセリンを除去しないコールドプロセス法で製造したナトリウム石鹸も固形ですので、グリセリンの有無は重要ではないのではないでしょうか?

【参考URL】
石けんはどうやって作られているの?
〜石鹸の製造法について〜
https://cocoon-soap.com/readpost/00013


>単結晶状態のミセルが

>固体状のミセルの結晶状態に比べ

 待って下さい、ミセルは外側に親水基、内側に疎水基を向けて分子が球状に集まった粒子であって、結晶ではありません。


>3)水中では対イオンとミセルが離れており、両者の間にフリーの水分子が存在すれば、力を下伝播する強いネットワークが形成できず、またフリー部分の水は位置がずれやすい事から、系は液状を示す

 もし、カルボキシルイオンとアルカリ金属イオンに電離した場合、カルボキシルイオンは電離度が小さいため大部分が水中の水素イオンと反応して脂肪酸に変わり、水中には水素を失った水の残基である水酸基と石鹸分子から電離したアルカリ金属イオンが残り、石鹸に使われている高級脂肪酸は水に殆ど溶けませんから、系は液状では無くなるのではないでしょうか?
 つまり、実際に系が液状であるという事は、脂肪酸残基とアルカリ金属の結合の大部分が電離していないという事ではないでしょうか?

お礼日時:2023/07/03 06:18

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!

このQ&Aを見た人はこんなQ&Aも見ています


このQ&Aを見た人がよく見るQ&A