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賢い人というのは知識も多くて、論理的な文章を書くことができますよね。また、その中には一般人にもわかるような易しい文章を書いてくださる方がおられます。しかも観念論に走らず実践的な文章を書く人がいる。

例えば、宮台真司の「これが答えだ!」など。宮台は難しくて実践的でない文章をよく書いていますが、この本のようにわかりやすい文章も書けます。また、あの人が頭の回転がよくて論理的思考もできるということは明らかであると思うんです。バカな私も彼の文章でずいぶんマトモになれた気がします。・・・さて、宮台についてはいろいろなイメージを持っておられる方がおられるでしょうけれど、それはひとまず置いておいて・・・

一般人が読んでも理解できる文章を書く、しかも実践的(「学問のための学問」みたいな物はもう読みたくないな、って思ってまして)で興味深い本を書く人をご存知の方、おられましたら紹介していただきたいのです。ちょっと賢くなれる本が欲しくて。論理的な思考力もつけたくて。できれば分野は社会科学全般と、あまり哲学的でない人文科学くらいでお願い致します。あ、でも自然科学の名著とかもあれば知りたいかも・・・。

何か自分の愚かさを露呈したような質問になってしまったかもしれませんが、みなさんどうぞよろしくお願い致します。

A 回答 (2件)

池田清彦の『構造主義科学論の冒険』。

日本人の書いた構造主義関連の本の中では群を抜いて面白いと思う。好きではない(し根本的に間違っていると思う)けれども頭は冴えてる。だから読んでいて楽しい。

養老孟司の『唯脳論』。バカの壁みたいな聞き書き本はつまらんですが、本人が書いた物はどれも読む価値がある。独特な点線文体は魅力たっぷり。真似したくなりますねえ。文学畑になるけど奥本大三郎といい、虫屋が元気な時代ですね。

岸田秀の『ものぐさ精神分析(正・続)』。この二冊だけは名著。あとは本人の言う通り二番煎じや出涸らし。達意の名文とはこれ。『幻想の未来』は悪くないかも。

佐藤信夫のもの全部。一冊なら『意味の弾性』(著者の死後に出た文庫版は『レトリックの意味論』と他人が改題した。悪いことではなかった)。でもこれは例外的に少々読みにくいけれど、これがやはり最高傑作でしょう。わくわくするような創見に満ちている。本邦における修辞学の孤立峰。富士山みたいなもんで欧米人だってこれが読めれば拝跪するでしょう。頭がいい、というのはこういうことだ、と読者に思わせずにはいない文体。そしてなぜか心の優しさを感じさせる。とにかく配慮が隈無く行き届いている。ただ、インタビューを読むとずばずばものを言う、けっこう怖い、厳しい人だったみたい。全集の刊行が切に待たれる。

橋本治の『貧乏は正しい』(全五巻)。思考の垂れ流し的文体の典型でありながら読んでて楽しいんだから、この人は特異。冗長は冗長だがまったく無駄なことは言わないという信頼感は持たせる。とにかく変わってる。日本に一人の人と言っても過言でない。最後の左翼。

福田恆存、とりあえず『日本への遺言』を勧めます。昭和の大戦以後の日本で思想家と呼ぶべき存在は三人のみ。上の養老と橋本、そしてこの福田。『私の幸福論』なんてのは特に「実践的」かなあ。

戸井田道三の『能----神と乞食の芸術----』。民俗学の人と思ってください。この本の中でこの人は激怒してるんですが、この激しい怒りを感知せぬままに読み終える人は多いことでしょう。お能によせる愛の深さ、天性の品の良さ、温雅さのなせる小さな奇蹟。


思いつくままに並べました。宮台なるものはずいぶん前にテレビで喋ってるのを見て、箸にも棒にもかからん奴だと思いました。その後よほど修養なさったですかね。
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この回答へのお礼

たくさんの情報、ありがとうございました。

お礼日時:2005/05/21 23:50

宮台真司の師匠の小室直樹の本をお勧めします。

氏の著作はどれも社会科学的な原理に基づいて書かれており、また不必要に哲学的でなく論理的なため、理解しやすいですし、内容にも信頼がおけます。文体も気軽に読める感じのものもあり、笑えるものもあります(若干古めの難しい言葉はありますが…)。著作はリンク先に一覧がありどれから読んでもいいと思います。

また宮台氏と同じく小室氏の弟子である橋爪大三郎氏の著作も、明瞭であることで有名です。ちなみに世間的には橋爪氏は小室氏に近い位置におり(右側)、宮台氏は反対側(左側)にいると思われています。バランスとしてもいいのではないでしょうか(笑)。無論宮台氏は師を嫌って転向したわけではなく今も尊敬しているようです。

ただどんな人の言うことも多様なものの見方の一つであろうと思いますし、論理的だから一つの答えを導き出せる、というわけでもないと思います。答えは複数ある場合もありますし、ない場合もあります。正確な知識を身に付け自分で考えるために読む、というのがいいのかも知れませんね。

参考URL:http://www.interq.or.jp/sun/atsun/komuro/
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この回答へのお礼

回答、ありがとうございます。小室さんですか~。難しいんですよねぇ・・・。橋爪氏の文章はわかりやすいですね。というか、わかりやすい文章も書いておられる、というべきか…。

お礼日時:2005/05/21 23:52

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