材料力学の引張試験で・・・

ＡＢＳ樹脂を引っ張ったんですが、破断後の断面が白くなりました。これってなぜですか？ＡＢＳ樹脂の分子結合に何かが起きてるからだと思うのですが・・・

No.3 ベストアンサー 回答者： psa29 回答日時： 2005/06/29 18:00

白くなる（白化）ということは、その部分で光の散乱が起こっているということだと思います。

つまり、小さなひび割れが沢山生じて、樹脂と空気との界面が沢山出来たのでしょう。
透明な氷を細かく砕くと、空気との面が沢山生じて白く見える。氷の結晶である雪が白く見えるのと同じです。
破断面近くで可視光の波長よりも大きなひび割れが沢山生じたため、光がひび割れ部の樹脂と空気との界面で散乱し、白く見えるのでしょう。

では、なぜABS樹脂がそのような破壊形式を取るのか？
それは、＃２さんがお答えになっていることと関係すると思います。
ABS樹脂は複合樹脂なので、破断する際に粘り強く、樹脂とゴム成分との界面で小さな剥がれが沢山生じ、そこが光を散乱する小さなひび割れに成長しているのではないかと思います。

この回答へのお礼

雪を例にあげて分かりやすい説明をありがとうございました。非常に参考になりました

お礼日時：2005/07/02 02:48

No.4 回答者： hal400 回答日時： 2005/06/30 07:53

みなさんが回答されているとおりですが、ゴム、マトリックス界面付近に、応力が集中する部分が発生し、ここで微小な空隙が発生するためです。

この現象が耐衝撃性の発現機構ですが、通常の引っ張り試験での強度にはさほど貢献していないのではと思います。用語的には「ボイド」「クレイズ」という名称なのでこの言葉で検索してみてください。

この回答へのお礼

「ボイド」「クレイズ」といった用語をおしえていただきありがとうございました。一週間後のプレゼンの参考にさせていただきます。

お礼日時：2005/07/02 02:50

No.2 回答者： koji59 回答日時： 2005/06/28 22:40

　破断面が白化するのは、応力がかかった際に、マトリクス樹脂とゴム粒子界面において、マトリクス樹脂がゴムの変形に引っ張っぱられ、配向することに起因します。

そしてこれこそが、ＡＢＳ樹脂などの耐衝撃性が優れている理由です。

この回答へのお礼

お礼が送れて申し訳ありません。ＡＢＳ樹脂の耐衝撃性の理由というのは初めて知りました。ありがとうございました。

お礼日時：2005/07/02 02:47

No.1 回答者： korutorein 回答日時： 2005/06/28 21:17

破断面の白くなるのは白化と呼ばれている

現象でしょう。
切断面がスムーズに引っ張られていない現象ではないですか。

参考URL：http://www.tech.nite.go.jp/mch/rpt/hakai3.pdf

この回答へのお礼

お礼が送れて申し訳ありません。大変参考になりました。ありがとうございました。

お礼日時：2005/07/02 02:45