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青い光が赤い光よりもなぜ散乱されやすいのか
波長の短い光(青)は散乱されやすい。
この理由は何でしょうか?

A 回答 (5件)

歩幅の大きい人は、石があってもそれをまたげるけど、歩幅の小さい人はまたげずにつまずいてしまいますよね。



空気中にチリや埃がある場合、波長の短い光はそれにぶつかってあちこちに飛び散ってしまう(散乱)けど、波長が長いと、それを飛び越えて、後ろに回りこむことが出来るので、長い距離をまっすぐに進むことが出来るのです。

この回答への補足

そのようなイメージが一番わかりやすいとは思いますが、
それは少し違っていて、振動数が関係しているという話を聞いたことがあります。
私は専門的なことは良くわからないのですが、できれば正しい知識として理解したいのです。
なのでこのようなわかりやすいレベルで、振動数を使って説明していただけないでしょうか?
波長と振動数の関連がいまいちよくわからないのですが。

補足日時:2006/03/17 12:35
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電波、赤外線、可視光、紫外線、X線、ガンマ線・・・・・


これら「電磁波」は、散乱の現象を起こしますが、実は、散乱の種類は沢山あります。

おそらく、ご質問の目的は、上空で青が赤より散乱されやすい理由をお知りになりたいということですね?

これは「レイリー散乱」の起こりやすさが、波長の4乗に反比例するからです。

以上で、終わりです・・・・・



・・・と、
たぶん大学とかの授業では、ここで説明は終わりなのですが、以下は、私の独自の説明をします。



まず、下記のような格子を考えます。
(文字ずれの問題があるので、本来は空白のところを白い四角で示していますので、ご了承ください)

■□□□□□□■□□□□□□■□□□□□□■□□□□□□■

ここで、光の波長が、■1個の大きさより大きく、かつ、空白部分の幅よりは短いと思ってください。

すると、
走っている道の途中で■の部分に通りかかった光は、学校の理科で習う「回折」の現象によって、■の左と右に分かれて進むことができます。
しかも、波長が大きい光の立場から見れば「ちょっとよけただけ」で、分かれ道を通れます。

(光よりも、池の波紋の方がイメージしやすいかもしれませんね。池の中に1本~数本の細い棒を立てても、波紋は棒を「無視して」通過していきます。)

そして、分かれ道が終わって、格子の向こう側では、左右に分かれていたもの同士が合流して「強め合う」ことができます。

つまり、「分かれ道」と「強め合う」という2つのプロセスはあるのですが、結局、格子を通過後の姿を見れば、
あたかも「格子があっても無くても同じ」ことのように見えてしまいます。
このとき、光は「ほぼ散乱されない」ということになります。



では、次に、この格子を考えます。

■■□□□□□■■□□□□□■■□□□□□■■□□□□□■■

今度は、先程より格子が太くなりました。
光の波長は、先程と同じく、■1個の大きさよりは大きいですが、しかし、「■2個の大きさよりは小さい」と思ってください。

今度は、格子に通りかかった光は、先程より太くなった格子を無視できません。
右と左への分かれ道へ分かれて進むのは大変ですし、それがまた、格子の向こうで合流する道のりも大変です。
したがって、強め合うのは至難の業です。
よって、格子を通過した後の光の全体の姿は、通過前に比べて違う姿になってしまっています。

つまり、それは結果として「大いに散乱された」ことになります。




以上の説明の文中の「格子の太さ」を、「上空の粒子の大きさ」に読み替えれば、

「光の波長が粒子の大きさに比べて大きくないときに散乱が起こりやすい」

つまり、

「青の方が赤より散乱されやすい」

という説明が出来たことになります!
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#2の者ですが補足します。



道に落ちている石に人がつまづくことや、パチンコの釘に玉が当たることの類での説明は、私も第一感で考えたのですが、
そのモデルですと、
パチンコの玉が大きくなればなるほど釘に当たりやすくなり、人の体が大きいほど石に当たりやすくなるので、これでは「波長が大きいほど散乱されやすい」ことになってしまいます。

やはり「回折」と「強め合う」の2つは説明に必要かと思い、先程の説明を採用しました。
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再び#2#3の者です。

度々すみません。

#2の回答の最後に書くつもりだった但し書きを書くのを忘れましたので、補足します。

但し書きは、2つあります。


【その1】

#2は、イメージをつかみやすく、直感にも訴えるように、格子(粒子=空気分子)の大きさが光の波長と同程度というシチュエーションで説明しましたが、
実際のレイリー散乱は、光の波長の方が粒子の大きさに比べて、かなり大きい場合に起こる現象です。
(光の波長が短すぎると、別のモードの散乱現象になり、青と赤の散乱されやすさの差のような波長依存性が消えてしまいます。)




【その2】

#2の途中で、池の波紋を例に取りましたが、
池の波紋では、格子の大きさに比べて波長が長いとき、波が格子の分かれ道で2つに分岐して、格子の向こうで強め合います。
このとき、2つに分岐した波は「1個の水」が分裂したわけではなく、多数の水の集合、仮に「100個の水」とすれば、格子に行く手を阻まれたごく少数の水を除いた「50個弱ずつの水」が2方向に分かれます。
それらが格子の向こうで合流して、位相が一致したもの同士が強め合います。波長が長いほど位相が一致する割合が高いので、ほぼ「散乱」されずに通過するわけです。

ところが、レイリー散乱されにくい赤い光とは、例えば、「2個の赤い光」が2方向に分かれて、格子の向こうで強め合うのではありません。

なんと!
「1個の光」、つまり、1個のフォトン(光子)が「分身の術を使う」するのです。


これは、量子力学の話になってしまいますが、
例えば、こうです。

【問題】
何の障害物もない空間で、ただ1カ所のスタート地点から出発した1個のフォトンが、ただ1カ所のゴール地点に到達する、という、極めて単純な状況を設定します。

スタート地点から出発した1個の光(フォトン)がゴール地点で見えた、としましょう。
(いわば、スタート地点にある豆電球が、ゴール地点で見えるのと同じような状況です。)

このとき、スタートからゴールまでは、どのような経路で到達するでしょうか?

選択肢
 A:直線
 B:カーブ
 C:シンカー
 D:フォークボール
 E:S字カーブ
 F:スタート地点の背後へ遠回りしてからゴールへ
 G:スタートから銀河系のはるか向こうまで宇宙旅行してからゴール


実は、答えは、A~Gまで全部正解です。


たった1個のフォトンでも、無限の「分身」が、考えられる限り全ての、無限種類の経路を通ってゴールします。
そして、無限種類の経路を通った「分身」同士が、位相が一致して強めあうか、位相が逆で弱めあうか、それとも、中途半端にずれて、やや強め合ったり弱めあったりするか・・・・・ということを全部足し算(積分)すると、遠回りの経路同士は互いに弱めあってしまい、「ほぼ直線」の経路の成分だけが生き残ります。
結局それは、実用的には、「光はほぼ直線経路をを通った」ことと、ほとんど同じになります。
(「直線」の前に「ほぼ」が付いているところがミソです。この後の例につながります。)


では今度は、波長が長い、極端な例を考えます。

AMラジオの周波数は、1000kHz前後
1000kHz=1MHz=100万/秒
です。

光速は、1秒に地球を7周半
6500km×2π×7.5/秒 ≒ 4万km×7.5/秒
 = 30万km/秒 = 3億m/秒

光速を先程の周波数で割れば、AM放送の電波の波長
3億m/秒÷100万/秒 = 300メートル

このAM電波のスタートとゴールが、1km程度の至近距離にあるとしましょう。
この場合、スタートしてからゴールするまでの距離は、波長の数倍しかありません。
このとき、多少カーブした経路を通ったフォトン(の分身)同士でも、位相が中途半端にずれる程度で、おおむね一致してしまうので、完全に弱めあうことはできません。つまり、AM放送のフォトンは、1km先まで直線で行く経路の成分のほかに、カーブした経路の成分も相当量含まれているのと同じことです。
アンテナの向きが多少曲がっていても大丈夫です。

もしも人間の眼にAM放送の電波が見えるとすると、
1km先の電波の発信源の形は、物凄くぼやけて太って見えることになります。
(注意: この場合、どんなに視力が良くても、どんなに高性能のレンズを使っても、ぼやけて太って見えます)

さて、
この状況のまま、スタートとゴールの間のど真ん中に、数十メートル級のデカい障害物を置いてみます。
すると、障害物があっても、やや曲がった経路を通った電波が容易にゴールに到達することができます。かなり曲がった経路でも、ある程度到達できます。
「到達」とは、すなわち、分身同士が強め合っていることを意味します。
電波が人間の目に見えるとすれば、発信源の形は、障害物があってもなくても、ほとんど同じ形に見え、しかも、明るさもほとんど変わりません。
つまり、
「AM放送の電波は、途中に数十メートル級のビルが建っていても、ほとんど散乱(吸収)されない」
ということになります。


以上、量子力学的なイメージを、なるべく平易に説明してみたつもりです。

この回答への補足

すいません。いまいち難しい感じがします。
できれば中学生に、せめて高校生に説明できるくらいのレベルで何とかお願いできませんか?

補足日時:2006/03/17 12:40
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>>>すいません。

いまいち難しい感じがします。
できれば中学生に、せめて高校生に説明できるくらいのレベルで何とかお願いできませんか?
-----

(#4の説明は、有識者から変なツッコミが入るのを防止した意味もありますが)


せっかくアイデアを練りに練って、長文で解説した後に、元の質問文以外の条件を追加されても・・・・・


では、無駄になってしまった#4の回答は全部見ないで、
#2の説明の、池の波紋が広がる途中に、杭が立ってるイメージで理解してください。


本質を外れずに説明するには、「回折」と「強め合う」は、どうしても必要です。
これ以上、平易に説明する手段はありませんので、私からの説明は、これで最終回です。



なお、
他の方へコメントされている
「波長と振動数の関連がいまいちよくわからないのですが」
についてですが、それは、基礎の基礎で、教科書にも
簡単な本にも書いてあります。

だから、それぐらいは自分で勉強してください!

・・・・・と言いたいところですが、私は優しい人なので教えてあげます。


光の速さ(=秒速3億メートル)を振動数(1秒当たりの振動数 =ヘルツ)で割れば波長ですし、
光の速さを波長で割れば振動数です。

可視光は500ナノメートル程度(=1兆分の0.5メートル程度)なので、振動数は
3億÷1兆分の0.5 ぐらい = 6×1億×1兆
 = 6の後ろにゼロ20個
 = 6の後ろにゼロ17個 キロヘルツ
 = 6の後ろにゼロ14個 メガヘルツ
 = 6の後ろにゼロ11個 ギガヘルツ
 = 6の後ろにゼロ8個 テラヘルツ(ぐらい)

となります。

放送の電波がメガヘルツ程度、携帯電話の電波がギガヘルツ程度なので、それと比べれば非常に速い振動であることが分かりますよね?


では、私は家庭教師を引退します。
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