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EPMAとEDXの違いが分かりません。
ともに、定性、定量、マッピングなどが出来ると思いますが、測定原理などが大きく異なるのですか?

A 回答 (2件)

EPMAは英語で書くとElectron Probe MicroAnalysisです。

つまり電子を
入射して分析を行うという意味です。検出するのは特性X線です。

特性X線の波長(=エネルギー)は元素によってすべて異なります。
したがって,特性X線の波長が分かれば電子線が照射された元素の種類が
同定できるわけです。ただし1つの元素が放出する特性X線は,通常
1種類ではありません。元素にはK殻,L殻,M殻,・・・というように
エネルギーレベルの異なる様々な電子軌道が存在しますので,それぞれの
軌道の発生する特性X線は異なります。複数の元素が存在する場合には
これらの特性X線が重なりあうように放出されますので,波長が近い場合
には,元の元素を特定するのが難しくなります。そのため,複数の元素比
などを求めたい場合には,1つの元素が放出する複数の特性X線を用いる
必要があります。

特性X線は光と同じ電磁波です。ですから分光が可能です。分光結晶を
プリズムのように用いれば,波長の異なる特性X線の放出角度が変えられ
ます。この位置情報を検出器で計測するのがWDSまたはWDXと呼ばれる
手法(波長分散型分光)です。検出したい元素によって検出器の角度を
変えなければなりませんが,特性X線が重なり合うように放出されても
精度よく分解できますので,定量性に優れ,微量な元素や軽元素の検出
に威力を発揮します。ただし測定には時間がかかります。狭義では,
WDSだけをEPMAと呼ぶ場合がありますが,原理と英語の意味を考えれば,
WDSとEDSはどちらもEPMAと呼んで差し支えありません。

波長にプランク定数を乗算するとエネルギーとなりますので,波長では
なくて,エネルギーを検出することでも特性X線を放出した元素の種類が
分かります。これがEDSまたはEDXと呼ばれる手法(エネルギー分散型
分光)です。WDSのようなデータの信頼性はありませんが,一度に多くの
元素を同定でき,測定時間も比較的短いので,2次元的な元素マップなど
の定性的な分析に威力を発揮します。WDSのように分光結晶や回転機構
などの特殊な装置が不要で,通常のSEMに検出器をつけただけで測定
できるという手軽さも利点でしょう。
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この回答へのお礼

詳しい説明ありがとうございます。

お礼日時:2006/03/04 20:10

ええ。


私も同じだと思ってました。

しかし、念のため調べてみたら、
「EDXは、EPMAのうちの1つ」
ということがわかりました。

EPMAには、EDXとWDXの2種類があるそうです。

http://tri-osaka.jp/group/kikaikinzoku/hyoumen/s …


http://www.dent.niigata-u.ac.jp/epma/edxwdx.html


http://www.dent.niigata-u.ac.jp/epma/EPMA.html


お蔭様で勉強になりました。(笑)
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この回答へのお礼

私も勉強になりました。
ありがとうございます。

お礼日時:2006/03/04 20:09

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