No.1
- 回答日時:
酵素は蛋白質なのでアミノ酸から構成されていますが、それらのアミノ酸のうちセリン、トレオニン、チロシンは水酸基を持っています。
この水酸基がキナーゼという酵素によってリン酸を付加され、リン酸エステルに変わる反応が「酵素のリン酸化」です。もともと上記のアミノ酸の水酸基はほとんど解離していないため、電気的にはほぼ中性です。そこに強い酸性基であるリン酸が付加されるため、その部分が強いマイナスチャージを持つようになります。その結果蛋白質の高次構造が大きく変化し、それまで不活性だった酵素が活性を有する構造に変わるのです。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
リン酸化で活性化する酵素もあれば、脱リン酸化で活性化する酵素もあります。
では何故リン酸かというと、おそらくATPのせいではないかと思います。
生物の活動エネルギーの全てはATPでまかなっているので、
ATPは細胞のあらゆるところに潤沢に用意されている物質だと思われます。
他の物質との化合(もしくは分解)することで活性化する酵素もあるでしょうが、
細胞内に潤沢に存在するATP(ADP)とリン酸を授受することで活性化する酵素の使い勝手は他の酵素にくらべて圧倒的ではないでしょうか。
生命活動における様々な反応のうち、酵素のリン酸化(あるいは脱リン酸化)によって活性化されるのもが多いのもなんとなくうなずける気がします。
この回答へのお礼
お礼日時:2007/01/27 21:40
納得のいく説明をありがとうございます。
大きな視点で生命活動をとらえたかったので、助かりました。
「リン酸化」と聞く度につまづいていたのですが、とてもスッキリしました。
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