質問

動的接触角の後退角について教えてください。
水、グリコール系溶剤、少量の界面活性剤、色素やその他有機溶剤などが混合されている液体は、その内容物の違い(量ではありません)によって表面張力や粘度が同じであってもSUS302上での後退角は、大きいものから小さいものまであります。
濡れ性によるものだと思うのですが、なぜそうなるのでしょうか?
また、後退角が大きくなる要因を教えて頂けませんでしょうか?
どうぞ宜しくお願い致します。

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回答 (4件)

いろいろ、ご意見をやり取りしておられるのを参照させていただいております。表面自由エネルギー(表面張力)自身は状態量ではありますが、測定による接触角は非常に誤差やばらつきを含む因子のつよい情報です。以下の点をいくつか確認させてください。
1)Nメチルピロリドン、グリコールの数値は測定値ですか?文献値ですか?
2)41mJ/m2と38mJ/m2はそう大きく離れた値ではないので、各液体に少しでも不純物(たとえば水分)があると、実験に使用している液体のどちらの表面自由エネルギーが実は大きいかわからないですよ。ぜひ実測されることをお勧めします。
3)あるいは、一般的な方法として、蒸留水と塩化メチレンとで測定して、拡張Fowkes式から表面自由エネルギーの分散力成分と極性力成分を分けて算出し、SUSの表面を考察されてはいかがですか?
4)もうすこし表面自由エネルギー値の離れた液体を使用しては?

以上

この回答への補足

ご回答、ご指摘ありがとうございます。
出張でなかなか来れませんでした。すみません。
最初に申しました通り、水溶液中の水溶性溶剤を変えることによる後退角の差が生じる原因が分からないところから、例えとして単一溶剤での溶解したものを挙げさせて頂きましたがかえって話がややこしくなってしまったかもしれません。申し訳ございません。
測定値ですがNメチルピロリドンは文献値でグリコールは実測です。
また、DMEU(41dyn/cm)、ブチルカルビトール(33.6dyn/cm)、グリコール、を用いた水溶液では濡れ性の傾向と致しましては。
グリコール>ブチルカルビトール>DMEU となり、後退角では
ブチルカルビトール>DEMU>グリコール になります。
表面張力の差があっても結果はその傾向に比例しておりません。
どういう力が働いているのでしょうか?

昨日、公立の産業技術総合研究所に行き物理博士と話して参りました。
調べてくださるということなので、いい知らせがあればご報告致します。

一般論では、表面粗さが粗くなったり、被測定物の表面組成にばらつき(ミクロ的に場所によって組成が異なるなど)があったり、表面状態が液滴が触れることによって変化したりすると、前進接触角と後退接触角との差は大きくなります。
また、液的中の成分が被測定物の表面に吸着されてしまうと液滴の吸着面への接触角となってしまう場合があります。(自己疎液)
表面張力の大きい液体の方が、接触角が小さくなってしまう原因は、ここの投稿情報だけからでは、少なくとも私は判りません。
N-メチルピロリドン(41dyn/cm)の方がグリセリンのエチレンオキサイド9mol付加物(38.0dyn/cm)よりもSUSに強く吸着するということなのでしょうね。
接触角の測定はばらつきが大きいのでn=10 位で測定していますよね。
接触角は熱力学的項目なので、平衡状態になるまでの時間は保持していますよね。
また、SUSの表面はかなりばらついています。
サンプルのロットがかわれば、同じメーカーのSUSでも表面状態は異なっていると判断した方が良いと思います。

接触角の測定は、被測定物の表面状態がどのようになっているかを調べるためだと思います。

接触角を大きくしたい理由は、工程検査などで判別しやすくするためなのかもしれませんが、基本的には表面張力の大きい液体を使用するということではないでしょうか。

例えば、水に塩などイオン性物質を溶解させれば液体の表面張力を高めることが出来ると思います。
無機塩を溶解した水が目的とする接触角を示すかどうか、やってみなければ判りません。

専門家の方の意見を聞いてみたいですね。

この回答へのお礼

おはようございます。
毎々、丁寧なご回答頂きありがとうございます。
psa29様の知識の幅広さに驚いています。本当にありがとうございます。
私もまず、自己疎液に付いて勉強しなければなりません。
測定条件ではn=10位です。また、経時変化も観察するために1時間以上観察することがほとんどです。しかし同表面張力、同粘度でも混合している溶剤により明らかな差があり、少し表面のキズなどが違うロットがあってもそれははっきりと分かる位の差になっています。おそらくpsa29様のご指摘の通り吸着に力の差が出ているのだと思います。ですからその界面で何が起こっているのか知る必要があるのだと思っております。
表面張力の大きい溶剤を使用するとのご提案を頂きましたが、使用しておりますものは出来るだけ高いものをと意識して選択していまして、どれも40dyn/cm以上あるもです。それらを使用してある範囲に帳面張力と粘度を調整した結果が使う溶剤により濡れ性や動的接触角に顕著に差が出ているのが現状です。
塩につきましてはSUS上での長期安定性が求められ、SUSに対する影響や耐乾燥性などのために出来る限り脱塩することを意識しております。ただ塩を含んでいても安定なものが作れたら話は別ですのでトライしてみます。

私も是非専門家の方のご意見を伺ってみたいです。
ありがとうございます。

表面張力の大きな液体の方が、接触角が小さくなるのは理論的にはおかしいですね。
でも実験事実として、そのようになるのであれば、何かの原因があるのでしょう。
SUS表面での接触角測定に於いて、前処理はどのように行っていますか?
SUSといっても、購入したときには表面は汚染されていますよね。
接触角を測定するときに、SUS表面の汚染物が測定液に溶け込んで、測定液の表面張力を変化させてしまうことはよくあることです。
極端な事例として、表面が界面活性剤に汚染されていれば、本来、水がはじくはずなのに、界面活性剤が水の中にとけ込んで濡れてしまうこともあるわけです。
SUSは、コイル状にして、切断加工する際などのきず防止のためにオイルが塗られていたり、きず防止のフィルムが貼られていたりします。
そのようなフィルムには、種類によって界面活性剤的な成分が含まれているものもあります。
どれくらい、しっかりと脱脂処理をされましたか?また脱脂処理後の乾燥はしっかり行っていますか?
汚染物質の溶け出しやすさは、接触角を測定する液体の種類の影響が大きいので、脱脂がしっかり行われていなければ、汚染物の影響が原因である可能性もあります。
もし、脱脂がしっかり行われていれば、特別にSUSがN-メチルピロリドンとの相互作用が大きいということですね。
前進接触角も後退接触角も、基本的には液体の表面張力が大きいほど、固体表面の表面張力が小さいほど、大きくなります。
表面張力の源は、分子間力です。
分子間力は分散力、誘起力、双極子力や水素結合、酸塩基相互作用などの種類があり、平均として同じ分子間力の大きさだと仮定しても、相手が変わることによって、異種分子間に働く分子間力は変わってしまいます。
また、固体表面も空気中に存在する場合と液と接触している場合とで、表面状態が変化する場合があります。
固体表面での分子レベルでの変化があれば、前進と後退が異なった値となります。
SUS表面は、金属ではありません。金属酸化物や他の吸着物質で覆われていると考えるべきだと思います。
後退が小さくなるのは、SUS表面と特別強い相互作用(水素結合など)が働いているからではないでしょうか。
ですから、後退を大きくするということは、そのように働く成分を入れないということだと思います。
ここで、後退が小さくというのは、前進に対しての比較です。
基本的に後退は、前進と同じか小さくなります。
後退が大きくというのは、前進の値に近づくということを意味します。
Takashi_66さんの実験結果で、後退の方が前進よりも大きな数値になった実験結果がありましたか?
それはなかったですよね。

この回答への補足

psa29様、何度も回答して下さりありがとうございます。
現在私がテストしているのは鏡面磨きされた表面ではなく、細かな一方向のキズが入った状態でテストをしております。それはキムワイプなどで何度も表面を同じ方向に拭くという作業を行ったからです。
ただ、その物自身は水や溶剤に漬け込み超音波洗浄器で毎回洗浄を行っておりますので界面活性剤など汚染物質が付着している可能性は少ないのではないかと考えております。
psa29様のおっしゃるとおり、現在まで数多くの水溶性溶剤から数種類を混合し何種類もの粘度、表面張力を整え接触角を測定しましたが必ず前進の方が後退よりも大きな値になりました。しかし表面の濡れ性にも大きな違いが生じ、弾くもの濡れ広がる物様々でした。動的接触角=濡れ性なのでしょうか?
どうも表面張力と濡れ性、接触角は相関関係が無いか、表面張力以上に影響力のある力がSUSとの間にあるように思えて仕方がないのです。
あるとすればどういう基がSUSの何と関係しているのでしょうか?
理由が分かれば動的接触角を大きく(20以上)にコントロールしたいと考えております。
何卒、宜しくお願い致します。 (すみませんが火曜日まで来れません)

重力や液滴にかかる外力が無視できるとすれば、本来、前進接触角と後退接触角は等しくなり、液滴の表面張力が等しければ、液滴の種類によらず、接触角は等しくなっても良さそうです。

しかしながら、現実はそのようにはなりません。

被測定面(固体)の表面粗さについて無視すると、前進接触角と後退接触角が異なる原因、および同じ表面張力でありながら、液体の種類によって後退接触角が異なってしまう原因は、濡れている面の界面の状況にあるものと思います。

つまり、乾いている時と濡れいる時とでSUS表面が変化している可能性が高いと思われます。

界面活性剤などは、金属表面に吸着してしまうので極端に金属との界面張力を低下させてしまえば、後退接触角は小さくなります。

別の言い方をすれば、幾何平均則に従うような状況では前進接触角も後退接触角も差がなく、液体の種類の差はないが、濡れたときに水素結合や酸塩基相互作用など、液体と固体の間に強い相互作用が生じ、幾何平均則からはずれるような組み合わせでは、接触角の数値が異なってしまうと言うことだと思います。

幾何平均則が成立すると言うことは、相互作用が殆ど分散力だけに起因しているような素材の組み合わせということになるのではないでしょうか。

酸塩基、水素結合など強い相互作用が生じ、幾何平均則から推定されるよりも界面張力が低くなるような状況では、後退接触角は小さくなります。そのような相互作用がなければ、大きくなります。

なお、幾何平均則とはある固体とある液体との間に生じる分子間力(エネルギー)は、おのおのの分子間力(エネルギー)の幾何平均になるという仮定を指します。

これを用いるとFowksの式が簡単に誘導できます。

Γab=Γa+Γb-2(Γa×Γb)E1/2
( )の1/2乗を表したつもりです。

Γab;固体(a)と液体(b)との間の界面張力
Γa;固体(a)の表面張力
Γb;液体(b)の表面張力

ΓaとΓbが等しければ、Γabは0となります。

この回答への補足

早々のご回答ありがとうございます。
“Fowksの式”は遥か昔習った記憶がありますが、お教え頂いた内容は私の不勉強さ故に半分も理解出来ていないように思います。(すみません)
実際の例で挙げますと単一溶剤で、N-メチルピロリドン(41dyn/cm)とグリセリンのエチレンオキサイド9mol付加物(38.0dyn/cm)の接触角ではSUS上で前進後退共に前者の方が小さくなります。それは静的接触角も同じ傾向になっています。(SUS上の条件はほぼ同じだと思います)
どうしてなのでしょうか?
また、前述の混合溶液の動的接触角を大きくするにはどのような物質を用い混入させればいいのでしょか?
宜しくお願い致します。

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