高校の教科書で納得のいかないところがあるのでどなたか教えていただけないでしょうか?
(1)ナトリウム灯ってそもそもナトリウムが熱で光っているのでしょうか?まぁそうだと仮定して、特定の原子から出た光を分光器にかけると黄色い線スペクトルが現れる。つまり特定の原子からでた光は特定の長さの波長の光をだすという理解でいいのでしょうか?
(2)連続スペクトルに現れた、Naの吸収スペクトル(暗線)の写真を見ますと、(1)の線スペクトルと同じ波長が今度は暗線になっています。これはNa原子が光に当たると(1)と同じ波長の光を吸収するからだと考えていいのでしょうか?
そもそも光を発するか、光に当たるかの違いと考えていいのでしょうか?参考書には「低音の気体が高温の気体の出す光を吸収する」などと書いてありますがイメージできません。
そもそも吸収スペクトルってどういう状況で作り出すことができるのでしょうか。
どなたかわかりやすく教えていただけないでしょうか?
A 回答 (4件)
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No.4
- 回答日時:
今さらどうでもいいおまけ:
水星や月にも, ナトリウムなどを含む非常に希薄な大気が確認されているそうです. もちろん (水星や月が軽すぎて) 重力でおさえておくわけにはいかないので, 太陽からくるプラズマが一時的につかまったりしているだけのようですが.
で, 確かに「どの元素のスペクトルがそこに移動したのか」は単独のスペクトルではわかりませんが, たくさんのスペクトルを観測すればそれなりにわかるはずです.
No.3
- 回答日時:
再び登場。
>>>
基本的な質問なんですが、
>>太陽光のような連続スペクトルの光と観測者の間にNaを置けば、
とありますが、このときのNaって気体ですか?Naの化合物が気体になった状態でしょうか?Naって金属ですから相当温度が高くないと気体にならないですよね?気体中を光が通り抜けて、その通り抜けた光を分光させて線スペクトルを観測できるのでしょうか?
たぶん、化合物ではなく、Na単独での気相かイオンになると思います。
Naの沸点は883℃ですが、太陽の表面温度(約5500℃)では余裕で気体になります。
太陽の表面付近にあるNaは、内側から来る光の一部を吸収します。
この、表面付近にあるNaが、「太陽光と観測者との間」にあるNaということです。
>>>
それとも励起状態になった固体のNaから反射した光を分光させれば線スペクトルを観測できるのでしょうか?
その場合は、輝線は観測できます。
No.2
- 回答日時:
こんばんは。
(1)
>>>ナトリウム灯ってそもそもナトリウムが熱で光っているのでしょうか?
大体そんな感じのイメージなのですが、
ナトリウム原子が励起されて、それが元(基底状態)に戻るときに光を出すということです。
>>>まぁそうだと仮定して、特定の原子から出た光を分光器にかけると黄色い線スペクトルが現れる。つまり特定の原子からでた光は特定の長さの波長の光をだすという理解でいいのでしょうか?
はい。そのとおりです。
ただし、一般に、1つの波長だけではなく、複数の波長の光を出します。
(2)
>>>連続スペクトルに現れた、Naの吸収スペクトル(暗線)の写真を見ますと、(1)の線スペクトルと同じ波長が今度は暗線になっています。これはNa原子が光に当たると(1)と同じ波長の光を吸収するからだと考えていいのでしょうか?
はい。そのとおりです。
>>>そもそも光を発するか、光に当たるかの違いと考えていいのでしょうか?参考書には「低音の気体が高温の気体の出す光を吸収する」などと書いてありますがイメージできません。
励起状態から基底状態に戻るときには、輝線に、
基底状態から励起状態に上がるときは、暗線になります。
>>>そもそも吸収スペクトルってどういう状況で作り出すことができるのでしょうか。
基底状態をA、励起状態をB という記号で表すことにします。
原子を熱や光や放電で励起すると、A→B となります。
励起状態は不安定なので、やがて、B→A となります。
B→Aのとき、B-A のエネルギーに対応した波長の光を出します。つまり、輝線です。
さて、
太陽光のような連続スペクトルの光と観測者の間にNaを置けば、
Na原子は、太陽光のうち、ちょうど B-A のエネルギーの光だけを「見つけて」、A→B 、つまり、励起されます。
「ちょうど」というところが味噌です。(音の共鳴と似ています。)
原子の励起状態のエネルギーは連続的ではなく、飛び飛びの状態(値)しかありません。(音で言えば、ある音に対してハモる音が決まっているのと似ています。)
A→B により暗線を現した後、やはり B→A で基底状態に戻るわけですが、
ここで、
「明るいのと暗いのとでプラスマイナスゼロで、結局、太陽のスペクトルの中の暗線に輝線が埋まり、暗線は見えなくなるのではないか」
と思いがちです。
しかし、そうはなりません。
B→A による光は、Na原子から全方向(平面で言う360度)にランダムに放出されます。
観測しているのは、太陽から測定器にまっすぐ向かってきた光(すでに暗線がある)と、B→A の輝線のうち、たまたま測定器に向かってきた僅かの光との合計なので、
差し引きで、結局、暗線に見えるということです。
大変詳しく答えていただきありがとうございました。
基本的な質問なんですが、
>>太陽光のような連続スペクトルの光と観測者の間にNaを置けば、
とありますが、このときのNaって気体ですか?Naの化合物が気体になった状態でしょうか?Naって金属ですから相当温度が高くないと気体にならないですよね?気体中を光が通り抜けて、その通り抜けた光を分光させて線スペクトルを観測できるのでしょうか?
それとも励起状態になった固体のNaから反射した光を分光させれば線スペクトルを観測できるのでしょうか?
No.1
- 回答日時:
ん~, 「熱で光っている」というかなんというか....
(1) 高温になったナトリウムが励起して電子が高エネルギーの軌道に移ったあと, その電子が元の軌道に戻るときに放出するエネルギーがナトリウム灯の出す光になります. なので, 出てくる光は実は炎色反応と同じ.
で, 「特定の原子は特定の波長の光を出す」というのは正解です. このことを使って元素の同定をしたり, 後退速度の計測を行ったりします.
(2) 「電子が高エネルギー軌道から低エネルギー軌道に移るときに光を放出する」ということは, 逆に「そのエネルギー差に対応する光を与えれば高エネルギー軌道に電子が移る」ということになります. つまり, ちょうどいいエネルギーの光だけが (電子の軌道遷移につかわれて) 吸収されます. だから, これもその解釈で正解.
こっちも元素の同定に使うことができて, 例えば太陽表面にナトリウムが存在することがその吸収スペクトルからわかっています.
吸収スペクトルを作るだけなら「適当な試料を適当な光源の前に置く」だけでできます. 例えば視線速度を観測するためのヨードセル法では天体から届いた光をヨウ素に通すことで「ヨウ素の吸収線」をその天体のスペクトル上に焼き付けています.
.... 本来は物理のカテゴリーかも.
なるほど励起状態の意味がよくわかりました。
あと暗線により、太陽表面にNaがあるわけですよね?太陽から出た光が、太陽の表面にあるNaを通過して、その光から暗線を確認できたわけですよね?
そもそもNaって気体状態で太陽の表面に存在するわけですか?
あとまだ質問いいですか?
吸収スペクトルを観測することで地球から惑星が離れている速度がドップラー効果の考えからからわかりますよね?
吸収スペクトルの観測以外に惑星が離れて動いている(宇宙が膨張している)という証拠はあるのでしょうか?
それから、吸収スペクトルが赤側に変位したことで波長が伸びていることがわかりますよね?それで宇宙が膨張しているという理論はわかるのですが、光の波長は距離が進むにつれて伸びたり、振動数が変わったりしないのでしょうか?そうだとすれば宇宙が膨張しているとはもちろんいえないわけですが・・・
すみません。あと、恒星から観測された吸収スペクトルは、特定の原子による吸収スペクトルが、そもそも波長が伸びたことで吸収スペクトルが赤側にずれたわけですよね。
しかしずれてしまっていたら、それは別の原子による吸収スペクトルと考えられないでしょうか?
地球上の光で観測される吸収スペクトルと、恒星から観測される吸収スペクトルがそもそも同じ原子によるものだということが、どうしてわかるのでしょうか?別の原子によるものだとも考えられれば、そもそも宇宙が膨張しているという理論は絶対確実とはいいがたい気がします。
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