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一般に物体に光が当たって反射された光は偏光されているが、
物体が金属である場合は偏光されないことを知識としては
知っているのですが、理屈が分かりません・・・。

たとえば水面でも反射は起こるので水を考えてみましたが、
水と金属の違いで知っているものといえば、自由電子があるかないか
の違いくらいしか思いつきません。

高校の先生が昔、「金属の場合は一度光を吸収して再び放出するような
感じになるから偏光でなくあらゆる方向に振動する波がでてくる」というような
ことをおっしゃっていました・・・。光のエネルギーを吸収・放射するというと
私は光電効果・誘導放射(放出?)しか知らないのですが、関係ありますでしょうか?

詳しい方、よろしくお願いいたします。

(関係あるとして考察すると、太陽光の場合あらゆる振動数の光が当たるので
電子が基底状態からいくつかのエネルギー段階まであがって落ちてくるから
反射光が単色でない上に偏光でない・・・?

金属以外の場合は電子が各殻に固定されているから
電子は光のエネルギーを吸収も放出もしないから・・・。)

A 回答 (1件)

 反射光が偏光する、ないしはほとんど偏光しない理由は、


マックスウェル方程式の境界条件から理解することができます。

 光は電磁波ですから、マックスウェル方程式を常に満たすように
その電場成分、磁場成分が決まっています。反射とは、電磁気的に
性質の異なる2つの領域の界面での電磁波が進行する向きをかえる
現象です。このとき、すべての領域でマックスウェル方程式を満たす
ために、4つの境界条件(Eの接線成分、Hの接線成分、Dの法線成分、
Bの法線成分)が定まります。これは金属のような導体でも、絶縁体
のような誘電体でも変わりません。

 しかし、
・導体では誘電分極がない(誘電体では分極がある)
・導体内に電場が生じない(誘電体内に電場があってもよい)
・導体表面だけに電荷が存在できる(通常の誘電体には真電荷はあまり
存在しない)

などの違いから、具体的な境界条件が変わってきます。
これが金属からの反射光がほとんど偏光していない理由です。

なお、実際の金属は完全導体ではありませんので、ほんのわずかですが
反射光も偏光しています。
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この回答へのお礼

いくつか本を探して読んでみました。
フレネルの公式。分光反射率などが出てきました。
グラフなども載っており、多くの金属ではブリュースタ角が
存在しないで反射率が高い様子がよく分かりました。
フレネルの公式については、
「光を電磁波として扱って式を組み立てると導かれるが複雑なため省略」
とされているものが多くて困っていたのですが、
式がどうこうよりもまずどういう違いがあるのか
ポイントできれいに教えていただきましてありがとうございます。
キーワードを参考にしつつ今後研究を続けてみます。

お礼日時:2009/07/31 23:55

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