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リニア中央新幹線は、本当に安全でしょうか(koban22)

「inmarsatさんの”どうして日本はこんなにチンタラチンタラ時間もお金もかけて独自に

開発しようとしているのでしょうか?”」

という意見に関して質問です。わたしはこの30年間超電導の仕事をやってきた者です。

質問は以下の通りです。


超電導線は、伸線して細く伸ばして長尺線にするわけですが、もしその工程で、微小な

異物を巻き込んでしまうと、部分的に臨界電流の低下になり発熱の原因にもなります。

また超電導線の銅部がクエンチ安定性に大変重要な役割を担っているわけですが、

銅のー269℃での残留抵抗の大きさも、熱処理工程や原材料の材質によって大きくなると

クエンチしやすくなります。数十kmで均質である必要があります。そのため途中で半田で

ジョイントすることもあり、半田接触抵抗による発熱も考えないといけません。それから

東芝は、NbTi線を製造していません。最近は日本のメーカーでは、高温超電導が出だして

からはNbTi線材は大半が、製造していません。従って米国からの輸入しているのでは

ないかと考えます。たとえ日本のメーカーでも入荷検査はどうするのでしょうか。

もしするとなるとどの位の長さか判りませんが2重断熱容器(間に液体窒素槽が入ります)槽を

準備する必要があります。そして膨大な(数百リットル?~300万円)液体ヘリウムを貯留し、

数kmのコイル線材を常温から徐々にー269℃の液体ヘリウムの中に端から入れます。

臨界電流は、磁場に依存しますので最低500A以上流して、絶縁対被膜の上からセンサーで

出来るかどうか判りませんが非接触電圧測定することになります。電源は有るとしても、

線材に電流を流すのに電極に半田付けなど出来ませんから、挟むしかない。

このような電極は接触抵抗が大きく、普通の感覚ではあり得ないものです。

この1kmの臨界電流を測定するのに、膨大な液体ヘリウム(お金)が必要なのに、コイル一個の

超電導線材は~10kmはあるわけです。こんなコイル一個検査にお金がかかっていたら、

コイルの量産など出来るものではないでしょう。結論として、こんな測定は不可能で、信用して

巻くしかないのです。重要検査工程の省略です。



さらにNbTiの臨界温度は-264℃で、液体ヘリウム温度ー269℃であり温度マージンが5℃

しかないわけです。わずかな発熱で臨界温度を超え常電導転移すれば、コイルはクエンチ、

脱線転覆することが予見できます。

このクエンチを生じさせないような試みが、この30年以上もいまだに続けられているのです。

コイルに電流を150~200A/mm2と、とてつもなく電流を流すわけです。

従ってとてつもない電磁力がコイル内部にかかるわけです。その上ー269℃では

金属の比熱が常温の1/10000に減少するため、ピン一本落下させるときのエネルギー

程度でも、コイル内部の温度が急上昇してしまうわけです。

コイル励磁時の巻線の機械的な微少相互ズレ摩擦エネルギーや、含浸樹脂の

微少クラックエネルギーが、クエンチに影響します。

リニアコイルの場合、円形巻きではなく、扁平レーストラック巻では、角の部分

に大きな局所応力を受けます。従ってこれを巻線、含浸技術のノウハウの

マテハン技術に頼るわけです。


線材、人、巻線機、巻線方法、含浸剤の種類、含浸方法など微妙な差で、

クエンチするかしないかを予見することは無理です。これには、

多大な時間や労力が必要となります。クエンチすれば、また高価な

液体ヘリウムの飛散を伴います。大金がかかります。

結論としてこんなコイルを多量生産することでは、信頼出来るマグネットなど

出来るものではないかと考えますが如何でしょうか。

A 回答 (3件)

リニアモータと超伝導の技術がそもそも違うのだと思います。

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この回答へのお礼

panis_556様


全くその通りです

リニア技術と超電導技術は、全く違います。

ただリニアモーターカーに必要不可欠なものが、超電導技術の時代となったわけです。

”超電導ハンドブック”という高価な本も出ていますが、大変重要なコイルの

低温超電導クエンチ問題には、直接には触れずじまいです。

銅マトリックスのNbTiに対する比率、銅比を高くしてしまえば、安定となり

その安定性理論は、他の本にも書かれています。しかしそれでは、NbTiの断面に

占める割合が低くなってしまい、コイルの電流密度を高めることは、できません。

核融合トカマクなんかは、バカでかいですのでクエンチを絶対させないように

銅比を高めたものを確か使用しています。さらにNb3Snと少し電流密度の高い

低温超電導線を使っていると思います。

商用の超電導マグネット(代表格オックスフォード社)は銅比を2以下にして

コイルの電流密度を上げコンパクト化します。するとクエンチ問題が発生するわけです。

小さいですので、少しぐらいのクエンチはしのいでいます。

リニア中央新幹線は、この商用マグネットを使用します。従って今度は

人を乗せるのですから、絶対クエンチしてはなりません。NbTiコイルは無理です。

如何にこのNbTiマグネットのクエンチにてこずったことか思い出します。

お礼日時:2010/09/02 08:22

30年も超電導の仕事をやってきた者が


こんなところで討論してどうするの?
問題あるなら、しかるべきとろでやりましょう。
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この回答へのお礼

toyo1970さん

ご拝聴致しました。

しかるべきところ?とは、どんなところでしょう。判りません。

この電子情報社会では、このように大変優れた

電子情報機器、ソフトが出てきているわけです。

これで充分だと思いますが・・・。

NbTi時代のコイルクエンチ防止措置マテハンノウハウなんて

もう時代遅れと言わざるをえません。

Bi系長尺線材では、1kmIc(臨界電流)保証付き検査済みのBi2223線材が

出てきているわけです。

新しいエレクトロニクス技術が、太平洋戦争でも米国では戦争中にも開発され、

日本軍のマテハン技術では、通用しなくなった。

戦艦大和のような巨艦巨砲主義は、簡単に破れ去ったことの教訓を

忘れてもらっては困ります。

お礼日時:2010/09/02 08:00

情報提供です。


ご参考まで。。。

なんと、ヘリウムも窒素も使わない?!
http://www.nikkeibp.co.jp/archives/376/376357.html
http://www.hobidas.com/news/article/7850.html
http://semrl.t.u-tokyo.ac.jp/supercom/79/79_1.html
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この回答へのお礼

大変素晴らしい成果であると考えます。

高温超電導線は、安価な線材試験冷却装置を使用して、1km全長の均質な

臨界電流を容易に測定できるので、マグネットもグンと安全なものになります。

さらに20K(マイナス253℃)だと、比熱が4.2K(マイナス269℃)の

100倍高くなり、NbTi線がクエンチする程度の微小な発熱では、

全く問題がなくなり、コイルとしても安定なものが、実現します。

液体窒素も流動するため、移動車にLN2容器を搭載するのは良くないと考えます。

Bi線材の少し高価な分は、液体ヘリウムを使用しないことで購われると考えます。

JR東海さんも安全性を第一に考えて頂けると思います。

コメント大変有難うございました。

お礼日時:2010/09/01 19:12

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