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行動分析の好子と嫌子について。
人間の行動は行動分析学でメリット(好子)とデメリット(嫌子)によって理論的に説明がつくものだと知りました。一見、本人も苦しんでる様に見えてもその行動には必ずメリットが生じてるからやめれない、様々な行動もこの二つを把握して対応すると効果が見られるとのことで興味深いな、と思いましとた。

そこで、例えば仕事をするメリットは、一般的に給料と評価によってよりやる気が増し、働かないデメリットは生活苦に陥ることだと思います。しかし、一生懸命働いても、給料は出ず、評価もされない状態が数年続くと働いても働かなくても、同じデメリットだけが存在し、段々意欲を失うこととなります。

この先もしばらく、給料・評価の好子が与えられない環境で働く意欲を取り戻すためには、
給料と評価以外の好子が必要で、生活苦以外の嫌子が必要になると思います。

こういう状況場合、どのような好子と嫌子を与えると効果的でしょうか?
本人にとって、給料と評価・生活苦以上の好子、嫌子と感じれるものでないと意味がないのでしょうか?または、全然違う観点から観れるものなのか。

よく嫌子、好子は問題行動の後60秒以内が効果的だと聞きますが、この状況に当てはめられるものなのでしょうか。よろしくお願いします。

A 回答 (1件)

先に重要なことだけ述べておくと、好子とは「ある行動の直後(60秒以内)に提示されると、その行動の生起頻度をあげるもの」であり、一方で嫌子は「ある行動の直後に提示されると、その行動の生起頻度をさげるもの」であって、メリットやデメリットとは異なるものです(便宜的にでもこういう用語で置き換えてはいけません^^;)。



> 給料・評価の好子が与えられない環境で働く意欲を取り戻すためには、給料と評価以外の好子が必要

「働く意欲を取り戻す」ということはできません。なぜなら「働く意欲」というのは行動ではないからです。ただ、給料も支払われない、上司や同僚からの評価も得られないという状況で「働く」と称される数々の行動を強化するのはほぼ不可能に近いと思えるのですが。。。

> 生活苦以外の嫌子が必要になると思います。

強制労働というやつですね(苦笑) 例えば働かないと殺されるといような状況であったりするのがそれにあたるでしょう。映画などで見られる強制労働のシーンでは、例えば[荷物を運ぶ]という行動の直後に[(ムチで叩かれて)痛み有り]という刺激が提示されているわけですが、[監視員がいる]という下で[荷物を運ぶ]という行動をとると、[ムチで叩かれることによる痛み]を阻止できるので、これはいわゆる「嫌子出現阻止による行動の強化」ですね(←あくまでも説明の一例です)。

> 本人にとって、給料と評価・生活苦以上の好子、嫌子と感じれるものでないと意味がないのでしょうか?

何がどのような状況で与えられたか、あるいは個体そのものによってある刺激が好子として機能するか嫌子として機能するかは変わりうるものです。個体による差のことを一般的には"好み"などという用語で表現されますね。

ものすごく良い着眼点だと思いますが、例えば原始的には娯楽のような好子が現代社会ほど溢れていなかったでしょうから"働く"という行動を強化するものは生命・生存環境の維持以外に、行動を強化するものはそう多くなかったのかもしれません。元来、働くという行動は食餌を得るという行動そのものだったわけですからね。

> よく嫌子、好子は問題行動の後60秒以内が効果的だと聞きますが、この状況に当てはめられるものなのでしょうか。

60秒ルールは基本中の基本的な考え方ですが、単純な強化と弱化の原理だけでは行動を説明することは難しいのです。例えば日常的に弁別刺激によって行動は統制されている場面がいくつもありますし、"ルール"によって支配されている行動もたくさんあります。むしろ私はルールによる行動の制御がほとんどなのではないかと考えています。

最近の本で 島宗理「人は、なぜ約束の時間に遅れるのか」光文社新書 という本が出ていますから、興味があれば読んでみたらよろしいかと思います。これも(専門書ではない)行動分析学の本です。
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この回答へのお礼

詳しく丁寧に回答いただき有難うございました。ご紹介頂いた本読んでみようと思います。ありがとうござました。

お礼日時:2010/10/03 20:09

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