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古い映画ですが、『雪之丞変化』というものを觀ました。
雪之丞と呼ばれる女形が、父の敵を討つ話でしたが、調べてみるとその雪之丞をやる役者が、闇太郎という盗賊をも演るのが、歴代の映像作品の慣例となっているようです。つまり一人二役です。
しかし、私の見た版だけとは思えないのですが、この両者が「同じ顔」であることは、劇中では触れられていません。
そもそも片方が女形なので、同一人物であるという事もとても判りにくく、何のための一人二役なのか、よくわかりません。

これは一体、どういう意味があったのでしょうか?
詳しい方、よろしくお願いします。

A 回答 (3件)

ご覧になったものは、1935年(昭和10年)


松竹、林長二郎主演の「雪之丞変化」でしょうか。
衣笠貞之助監督が、余りにも美しく林長二郎を
とったため、大ヒットをして、第二部を無理矢理
製作したという話です。
当時は、当然ながら、テレビはなく、舞台の実演と
映画しかありませんでした。さらに、当時は
映画を見に行く、といよりも、ご贔屓の役者の
長さんに、会いにゆく、という感覚で映画はみられていました。
つまり、女形と、盗人、という二役の「林長二郎」が
一本の映画で見られるという喜びが観客(多くは当然ですが女性)
にはあったのです。
後に、長谷川一夫となりましたが、生涯の持ち役となり
市川崑監督の大映オールスター長谷川一夫三百本記念映画として
「雪之丞変化」も製作されています。
1959年12月25日封切の東映映画、大川橋蔵主演の
「雪之丞変化」では、松浦屋清左衛門も含めて、三役を演じています。

つまり、当時のファンは、ご贔屓スターの、いろんな役柄を見る
ということを重点においていたために、むしろ観客は、二役、三役
をよく見分けて、拍手喝采、をしていました。また
片岡千恵蔵の「多羅尾伴内」などは、変装をして「七つの顔」に
大友柳太朗の「快傑黒頭巾」では、九変化と、同じ映画の中で
とてもわかりやすく、変装をしています。
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この回答へのお礼

私が見たのは、大川橋蔵版でした。よく調べたら、この版は3役やってるんですね。
それにも気付かない自分は、これを見るための下地が無かったという感じですね。
詳しい説明をありがとうございました。

お礼日時:2011/12/19 17:07

原作がそうなっていると言えばそれまでですが、女形と盗賊の一人二役というのは歌舞伎の白浪五人男の弁天小僧もやっている伝統的パターンです。


『雪之丞変化』だと、女は男に疑われす近づきやすく、盗賊は色々なところに現れて情報収集できるというストーリーでしょう。
結局は、役者の色々な姿を観客に楽しんでもらおうというサービス精神なのでしょう。
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この回答へのお礼

役者を楽しむタイプの映画だったんですね。回答有り難うございました。

お礼日時:2011/12/19 17:08

雪太郎が女形として父の復讐をするという話なのは周知の上での映画化なので問題は無いでしょう。


たしか新聞小説で大ヒットしたものなので当時は日本中の人が知っていた話だと想像されますよね。
映画化はストーリーよりも主役俳優がいかに「変化」を演じるかが興味の中心だったんでしょう。
時代劇スター、歌舞伎役者、美空ひばり、美輪明宏からタッキーまで多い時には三役もやったりしていますね。
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この回答へのお礼

役者を楽しむタイプの映画だったんですね。回答有り難うございました。

お礼日時:2011/12/19 17:08

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