量子論的な振る舞いの例として、電子のスピンの測定の話があります。たとえば「量子論の基礎」(サイエンス社)のp11にも以下の記述がありますが、それについてもうすこし知りたいと思います。
電子のスピンを測定すると、± プランク定数/4π の二つのいずれかの値しかとらない。 で、これを±1で表現することにして。
で x y z 成分のうち y方向に +1 のスピンをもつ電子を用意して、それのz方向成分を測定すると+1と-1のいずれかが 双方1/2の確率で現れる。
と、ここまでは本に書いてあるのですが、その先が質問です。
z成分を測定してたまたま+1だったとします。 そのあと、繰り返してz成分やy成分を測定したらどうなるのでしょう。
a) 最初 z 成分が +1だったとしても、次にz成分を測定したら +1になるとは限らない。 +1か-1が等しい確率であらわれる。一方で、y成分を測定したらかならず +1 になる。
b) z成分が+1 と測定された以上、そのあと重ねて測定してもz成分は+1 である。 そのかわり、z成分が+1とわかった以上 y 成分は不定になってしまう。あらためてy成分を測定すると -1になるかもしれない。+1と-1が等しく現れる。
c) 上記以外
なお、条件からわかりますようにアンサンブルの話ではありません。一つの電子について状態を元に戻すことなく計測をつらねた場合の話です。
現実の電子のスピンの振る舞いはどうなるのでしょうか。
よろしくおねがいいたします。
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
量子論の基礎をお読みなのでしたら、3.25節の「要請(5)」を参照してください。
z成分を測定して+1が測定されたあとには、状態ベクトルはスピンのz成分の固有状態(固有値hbar/2)になっています(これを射影仮説と言います)。
ですから、このあとにスピンのz成分を測定すると必ず+1になりますし、y成分の測定結果はランダムになります。
よって、質問文で言えば(b)が正しいことになります。
早速に回答いただきありがとうございます。
書籍の対応する章までしてしていただきましたので、さらに読み進めることができます。
どうもありがとうございます。
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