ダンボールとホステスと自己防衛と私 大阪万博の陰で

若き歯科医師である義男は、年上のホステス正江に、このように言いました。「俺と結婚せえへんか」　と。それに対して正江は　「はい、よろしゅうお願い致しますぅ～」　と答えました。・・・この一言が、後々に少なからぬ影響を与えることになろうとは、この時点では誰も予測ができませんでした。

この結婚に反対をしたのは、日本軍惨敗の第二次大戦を終え、辛うじて東京裁判を切り抜けた軍人で、その余生を町の子供たちに柔道を教えることに心血を注いでいた義男の父、正之助でありました。その苦言をかえりみることなく、お二人はご結婚なされ、アッと言うまもなく長男（当時０歳）を授かり、この初孫を抱っこすると、さすがの正之助もお二人のご関係に異を唱えることが出来ず、ここに明るい家庭が誕生することと相い成ったのです。しかし、このようなクソみたいな関係が長続きするはずもなく、義男と正江は、０歳の私を正之助のもとに預け、あっけなく離婚を致しましたが、その赤ちゃんが、あのような事をしでかすとは、まだ誰も推察する者はいませんでした

私が２歳のとき祖父正之助が病気で他界し、その妻、政子（せいこ）が、一人で初孫を育てることになりました。その地区は、もともとはガラのほどは良かったのですが、戦後の混乱期に、すぐ近所の職業安定所に集まった浮浪者たちが、勝手に掘っ立て小屋を作って住み着き、主にダンボール集めをする一団を結成してからは、以後数十年間は、後ろ指をさされる場所となってしまいました。

その新興の者を束ねるヤーさんが事務所を作り、町は荒んでゆく方向にむかいます。政子の家に侵入して、金品を盗む者が後を絶たず、私は小学校低学年で、の大人たちと無数の争いを繰り広げることになりました。致命的に問題となったのは、民の中で、エロ写真を売っていた男Ｈとの一件です。Ｈが、政子の家に忍び込み、またぞろ金品を盗もうとした所を私に見つかり、居直ったＨは私を持ち上げ、背骨折りをし、重傷を負わせました。数日間、歩くこともできない私に、もはや老婆になっていた政子がこのように言いました。　「逆らったらいけませんよ、早く学校を卒業して、ここではない場所に行きなさいね」　その夜、私は腰の痛みに耐えながら立ち上がりました。

深夜、その町の誰もが寝静まったころ、布団の中の防寒用アンカの蓋を開け、中の真っ赤になった豆炭を火箸で持ち、その豆炭を懐中電灯代わりにして、Ｈの掘っ立て小屋にへと私は向かいました。無用心な入り口と高イビキで寝ているＨ、迷う要素は一つもなく、私は燃える豆炭をＨの右目に押し付けました。・・・暗闇でドヤ顔をして立つ私は笑っていました。反面、失明したＨは泣き喚いていました。わたくし、そろそろ10歳、時代は大阪万博で盛り上がっている最中のことです。

あくびが出るような話で恐縮ですが、このような事態が起こった責任は、いったい誰にあるのでしょうか。どなたか教えてください。

No.5 ベストアンサー 回答者： thegenus 回答日時： 2012/04/26 21:10

最初の回答が婉曲的な伝達を試みるあまり不快な誤解を招いていたら申し訳ないので補足します。

質問者さんがカスとかそういう意味ではありません。主人公の行為は自然な権利として一個の生をまっとうするものであり他者の関心を引くかどうかとは独立した価値を有するという趣旨です。
法律は国民が減らさなければ減らす者はなく増殖し続ける一方で、自然のサイクルをなぞらう実在でもないので、人類を死に体にしてもなお鬱蒼と社会にはびこります。
中学までもそうですし、高校以降も、勉強は観念的な作業ばかりで、進学とは試験のための試験、引っ掛け問題に引っ掛からない様にするゲーム脳を発達させるだけなので、進学率の高さはホモサピエンスが賢くなっている事を補償するものではありません。その逆の可能性が高いと思います。
質問文の物語は、顕著な障害を残さなかった主人公が他者を不可逆的な障害者にする加害者である部分を基点に読解する人が大半だと思います。そういう精神を持つ人間が作られているのです。不自然で愚かな精神です。ご質問のお蔭でそれが発見できたというお礼を兼ねた回答です。
悪いのはHであり、さらには社会の無理解です。

余談ですが温暖化は体毛の生えている部位の面積が小さくなるのと相関があるかもしれませんね。予測はつきませんし、どちらが最適なのかも知りませんが。

この回答へのお礼

お礼の方、遅くなりましてすいません。何もかもが忙しすぎて、ゆっくりできませんでした。私の価値観としては、主人公の子供の行動は、理想的と考えます。その行動が抑止となり、以後窃盗がなくなり、その町は19歳になった主人公が土地を買い取り、整理をして再びガラの良い町に戻った、ということでどうでしょう。ご回答ありがとうございました。

お礼日時：2012/04/28 03:43

No.4 回答者： thegenus 回答日時： 2012/04/22 23:43

私の質問はマジなので感想文はお断りなのですが、angel25gtさんの方はスコラでもあるようなので、勝手な批評を一文だけ述べることをお許し下さい。

原因が難しくなったのは物語にリアリティーがなかったせいです。背骨を折られたのに同情者がいない。

加えて閲覧者はなぞなぞ読みをしてしまったと思います。
No.１に作者の正解をお書きになられていますが、試験用の現代文の問題にするなら最高の文章です。

義務教育を済ました後も試験問題を解き続けている現代日本人は引っ掛け問題に騙されないような思考をする訓練は出来ているのですが、逆に常識的な判断力を失って、自然の摂理に逆行するSF人間になっていると思います。今回は、その１例になったのではないでしょうか。
学のない尋常小学校しか出ていない人らが、この文章を素朴にゆっくりと読めば、
＞『Ｈが、政子の家に忍び込み、またぞろ金品を盗もうとした所を私に見つかり、居直ったＨは私を持ち上げ、背骨折りをし、重傷を負わせました。』
のところで、全てが決します。もはや問答無用になります。主人公は人類を味方につけられるはずです。主人公の一家がHに対して先に害をあたえていなければ、もはや他の情報を収拾してこの一件を総合判断するまでもありません。主人公がやられた後の流れは読むまでもない、人間の掟です。
クソみたいな現代教育（＝受験教育）は、あたまりまえのように非人間的な、コンピューター的白痴を量産しているのです。

Hは本当に害悪です。あくびが出るような話でしょうか。それを読ませるというのも難ですし、その部分は不快な謎です。政子（せいこ）とルビした訳も？
この一件にあくびを出した人が一番クソだと思いますが。

この回答へのお礼

サスペンス的な雰囲気をかもし出すよう、わざと仕組んでいます。ここまで、道理と法に無頓着な回答が来ましたことは、ひとえに私の閲覧者の程度を示すものであり、つまりは、私の友達は、そんな感じ、という事でしょう。せいこルビについては、もしその理由が推察できましたら、天才です。ご回答ありがとうございました。

お礼日時：2012/04/28 03:29

No.3 回答者： at9_am 回答日時： 2012/04/19 09:53

長い。

質問は簡潔に。


> このような事態が起こった責任は、いったい誰にあるのでしょうか。どなたか教えてください。

作者（質問者か？）

この回答へのお礼

これ以上縮めたら、読み応えがなくなります。ご回答ありがとうございました。

お礼日時：2012/04/28 03:16

No.2 回答者： hekiyu 回答日時： 2012/04/19 05:53

責任と原因を分ける必要があります。

刑事責任は質問者さんにあります。

民事責任は、質問者さんにあります。
現実には、政子さんがその責めを負うことになるでしょう。

しかし、こうなった「原因」は、時代と
両親、そして質問者さんの複合関係に
あります。

疑問点があります。
当時の日本で、段ボールがそのように
豊富にあったのでしょうか。

この回答へのお礼

百貨店と、それに準ずる店舗の台頭からだと思いますが、ダンボールは、カスでも１日にリヤカー２回分は持って帰れるほど豊富でした。今いち、その使い道が分からないのですが・・・ご回答ありがとうございました。

お礼日時：2012/04/23 02:54

No.1 回答者： rukidayo 回答日時： 2012/04/19 05:40

責任についてだけの話なら、あなたに責任がある。

でも、責任を果たす能力は10歳だったあなたにないから、保護者になるんじゃないかなぁ。
罪に関しては情状酌量があるかもだけどね。
まぁ、行動を起こすのは常に自分の意思なんだから、自分の責任になるのが普通だよね。

この回答へのお礼

原因があるから結果がある、そしてこのケースでの原因は、浮浪者たちの度重なる窃盗行為であり、その目撃者の子供に対しての、口封じを兼ねた暴力行為にあります。そのような原因にこそ責任が向けられるべきであり、被害者側の報復を悪とするならば、社会秩序も法律も、まったく正当性を持たなくなってきます。この質問文で子供に責任を負わせようとした者は、自らの財産等を否定する者であり、自らの国が持つ権利を放棄する発想の者であり、人権を否定する、クソの役にも立たない犬の跡取りであることを、ここに表明いたします。ご回答ありがとうございました。

お礼日時：2012/04/22 03:10