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「アメリカの家計の消費性向が0,8で所得税を考えないとき、政府が20億ドルの一時減税をするとGDPはいくら増えるか」
この問題なんですが、答えの式が
20÷0.2×0.8=80
となっています。
しかしよく理解できません。分かりやすく教えてください!!

A 回答 (2件)

(1)消費性向とは「所得が1増えたときに、そのうちのいくらを消費するか」という意味です。

従って問題の「消費性向0.8」とは「所得が1増えたときそのうち0.8(8割)を消費する」(所得が100万円アップしたらそのうちの80万円は遣ってしまい、20万円だけ貯金する)という意味です。
(2)減税は所得の増加を意味します。これは直感的に理解できると思います。税金が減るということはそれだけ分所得が増えるということですよね。問題の20億ドルの減税は20億ドルの所得の増加を意味します。
(3)他方、GDP(国内総生産)=C(民間消費)+G(政府消費)+I(投資)+在庫(売れ残り)+純輸出と表されます。(「消費面GDP」と呼ばれる式です。)ここでいう「消費」とは食料等の消費財の購入、「投資」とは工場の機械等の耐久財の購入のことをいいます。つまり、国内で生産されたものは、消費されるか、投資に回されるか、売れ残るか、輸出されるか、必ずこのどれかに当てはまる、ということです。
(4)これらを踏まえて問題を考えると、
20億ドルの減税→20億ドルの所得の増加((2)より)→16億ドル(20億ドル×0.8)の消費の増加((1)より)→16億ドルのGDPの増加((3)より)
となり「答え16億ドル!」となりそうですが、そう単純にはいきません。経済学では、この先があるのです。
(5)16億ドルの消費の増加は、裏を返せば、16億ドル儲けた人がいるということなので、16億ドルの所得の増加を意味します。そして、このうちの12.8億ドル(16×0.8)がさらに消費に回され、GDPが同額の12.8億ドルだけ増える。さらにその増えた消費12.8億ドルに対応して所得が増えその8割が消費され・・・・ということが繰り返されるのです。(これを乗数効果といいます)

結局、GDPの増加(S)は次のとおりになります。
S=(20×0.8)+((20×0.8)×0.8))+((20×0.8)×0.8))×0.8)+・・・・
=(20×0.8)+(20×0.8の2乗)+(20×0.8の3乗)+(20×0.8の4乗)+・・・・    (ア式)
この両辺に0.8を掛けると
0.8S=(20×0.8の2乗)+(20×0.8の3乗)+(20×0.8の4乗)+・・・・     (イ式)
(ア式)から(イ式)を引くと
(1-0.8)S=20×0.8 
よってS=20×0.8÷0.2=80(億ドル)となります。

つまり、20億ドルの減税があれば、単純に20億ドル(あるいは20億ドル×消費性向)のGDPの増加があるというのではなく、4倍の80億ドルもの景気浮揚効果があるということですね!なお、この「4倍」を乗数効果といいます。

一般に減税の乗数効果は次の式で表されます。
消費性向/(1-消費性向)
(公式として覚えておくと便利です)

当問題をこれにあてはめると確かに
0.8/(1-0.8)=4(倍)となりGDPの増加分は
減税額20億ドル×4倍=80億ドルとなりますね。
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20億ドルの減税分、国民の所得は増えます。


消費性向が0.8ですから、20×0.8億ドルが消費されます。
その分、国民の所得はまた増えます。
その0.8倍がまた消費されます。
その分、国民の所得はさらに増えます。
そのまた0.8倍が消費されます。
 :
結局
所得の増加分=20+20×0.8+20×0.8×0.8+20×0.8×0.8×0.8・・・
GDPの増加分=消費の増加分=20×0.8+20×0.8×0.8+20×0.8×0.8×0.8・・・
となるわけです。
後者が求める値ですが、初期値20×0.8、公比0.8の等比級数ですから、
公式に当てはめて、
20×0.8/(1-0.8)
となるわけです。(質問文の式と同じになるはずです。)
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