相対論関連の質問を読ませていただいてふと疑問に思いました。
特殊相対性理論の前提として、光速度不変の原理というのがあります。
「真空中の光の速さは、光源の運動状態に影響されない一定値cである。」(Wikipediaから引用)
Q1. 光速度不変の原理は、一般相対性理論でも前提となっているのでしょうか?
Wikipediaの一般相対論の項目をみても良く分かりませんでした。
大きな重力場の恒星などの光は、時間がゆっくり進むため周波数が低い方に変移して観測されると、昔なにかの本で読んだ記憶があるのですが、光の速度はどう観測されるのでしょうか。
Q2. 宇宙の膨張との関係について
空間の膨張によって遠くの星ほど速く遠ざかって行くように観測されます(ハッブルの法則)
この「空間の膨張」の光速度への影響というのは、「光源の運動」とおなじと考えてしまって良いのでしょうか?
つまり、近くの恒星から発せられた光の速度と、はるか遠くの銀河から発せられた光の速度を比較した場合に、「空間の膨張」の影響で異なって観測されるということはあるのでしょうか?
何かとんでもなくマヌケな質問をしている様にも思えるのですが、今ひとつスッキリしませんので、ご回答をいただけると嬉しいです。
No.8ベストアンサー
- 回答日時:
>だとすると一般相対性理論の考えを用いると、上手く説明できるということなのでしょうか?
宇宙論には一般相対論が用いられますね。
>ただ、他の回答者様も含めて、一般相対性理論でも光速度不変の原理は踏襲しているとのことでした。
「局所的には光速度」ということです。一般相対論では「時空の歪み」と重力を同一視するわけですが、自由落下系を用いて歪みがない局所系を記述できます。そして光は常に自由落下です。
>ですから、やはりNo.4のお礼欄に書いた矛盾が生じるのではないかと感じます。
矛盾が無いのはそういうわけです。光が届かなくなるということには、重力(もしくは等価である加速度)でも発生しますが、空間の膨張とは切り離して考えたほうがよいでしょうめ。
>こうなると空間は別のものと割り切って、空間の速度と光速度を単純に足し算していいのです。
>No.4のお礼欄では、光速以上で遠ざかっている遙か彼方の宇宙について考えましたが、
>もう少し近くの「空間の膨張により、光速以下で遠ざかっている距離の宇宙」でも同じように考えることができるのではないかと思っています。
>光源が「空間中」を高速で移動していた場合と、「光源のある空間」が膨張しているために移動している様に観測できる場合で、観測できる光速度に(僅かでも)違いでてくるのではないかという疑問が残ります。
それは共動距離で理解された通りです。2200万光年を137億年かけて光が到達したことを、ある種の光速度とするのであれば、その速度は2200万光年/137億年と、非常に遅い光速度となります(そういう光速度は通例としては用いられません)。
以下は、そういう光速度ではなく、不変として用いられている真空中の光速度(秒速30万km)のみを光速度と呼ぶこととします。これは真空で静的な空間での光速度、つまり真空で重力の影響が一切ないときの光速度ということです。
極めて厳密には、光にも重力はあるので、測定不可能とはなります。現実的には、地表の空気中程度では、通常は無視できます。しかし、逆に非常に精密な観測では地球の重力の効果を利用したものもあります。
>例えば、太陽系の近く(空間の膨張の影響が非常に小さい場所)を0.5cで遠ざかっている光源からの光と、
測定が静的な慣性系の空間で行われるとして、(真空中の)不変の光速度です。ドップラー効果はあります。
>彼方の空間の膨張で0.5cで遠ざかっているように観測される距離にある光源(その光源は光源周囲の空間に対して静止していると仮定)からの光の速度を
どこであれ、静的な慣性系の空間で測定すれば、(真空中の)不変の光速度です。ドップラー効果はあります。
>比較した場合では、後者は光速度に空間の速度が足し算されないのでしょか?
足し算はされません。
>前者は特殊相対論の範疇ですが、後者は一般相対論の範疇になると思いますので、何らかの補正が適用される気もしますが……
膨張速度が顕わな空間や、重力等の加速度系では、局所系とは言えない大域的な距離の2点間で測定する光速度は、真空中の不変の光速度とは異なる結果を得ます。
P.S.
ここでいう局所系とは、厳密には「どんな小さな正の数より0に近い距離の空間」という意味です。要は微分するということです。位置の微分が速度であることはご存じかたお思います。
ご回答ありがとうございました。
お礼が遅くなってしまいまして申し訳ありませんでした。
いただいたご回答について、理解(あるいは納得)できない部分もありますが
それは単に、私が一般相対性理論の知識に疎いことかに起因するものと思います。
もう少し勉強してみますね。
何度もお付き合いいただきましてありがとうございました。
No.10
- 回答日時:
光速不変はどうも嘘のようです。
>できればソースを示していただけると嬉しいです。
ソースと言えるかどうかは分かりませんが、一読ください。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question …
----
光にも慣性があるようです。
>光に慣性があるということは、光子は質量を持っているということですか。
慣性に質量の有無は関係ありません。
質量が関係するのは「慣性力」です。
この世に存在するもの全てに慣性が働きます。
しかも、平等にです。
大人であっても、小さな子供であっても慣性は
等しく平等です。そして限りなく小さいもの
質量があるのかないのか、人間には測定すること
のできないものでも、存在するものなら全て
平等に働くのが慣性です。
慣性が働かないものがもし有るとするなら、
絶対静止があることになります。
ご回答ありがとうございました。
貼って頂いたリンク先を拝読いたしましたが
残念ながら、どういった意味があるのか理解できませんでした。
No.9
- 回答日時:
光速不変はどうも嘘のようです。
光にも慣性があるようです。
>できればソースを示していただけると嬉しいです。
残念ながら、公けに認められたソースは、ありません。
ですが、反対に「光には慣性がない」についてのソースもありません。
つまり、光に慣性があるのかないのか、そのことについてはっきりさせて
いないのです。
不思議だと思いませんか?
こんな基本的なことについてアインシュタインをはじめ、
誰も触れたがらないのです。
それでいて、「光時計」の話の時には光に慣性があるかのような
説明図が用いられます。
全く妙な物理が横行しています。
>光に慣性があるということは、光子は質量を持っているということですか。
質量の有無と慣性は関係ありません。
質量が関係するのは「慣性力」です。
質量があろうがなかろうが、この世に存在する全てのものに
慣性があります。しかも平等なのです。
でなければ、絶対静止が存在することになるからです。
貴方も是非考えてみてください。
光が慣性を持たなければどんな動きをするのかと。
下図はその一助になればと思い添付します。
ご回答ありがとうございました。
ところで「慣性力」とはどういうものでしょうか?
明確な定義がありませんと、他の方に理解はされないと思いますよ。
No.7
- 回答日時:
お礼、ありがとうございます。
#4です。>宇宙の膨張速度が今のままであり、宇宙が永遠に存続すると仮定した場合に、そのような地球までの間の空間の大半が光速以上で遠ざかっているような場所からの光もいずれは地球に到達するのでしょうか?
後退速度が光速度以上である限り、決してそこからは光は届きません。
>感覚的には到達しないような気がするのですが……その場合には、光源が光速度以上で遠ざかっている場合には光が到達しないことになります(ある意味あたりまえですが)
その感覚で正しいです。
>これは光源の運動によらず光速度不変であるという原理に矛盾するような気がします。
これは、たとえば超光速のタキオンからの光を考えるのとは事情が違います。普通の物体から普通に光が出ています。光が何に対しても光速度ということから、超光速で去って行きながらでも、こちら向きにその光が届きそうに思えるのも自然です。
しかし、後退速度は物体の場所が遠のいているわけです。仮に発光した物体の付近の膨張を考えなくて良いとします(地球の近傍だって考えないでいいので不自然ではないです)。
物体からの光は物体の周りでは光速度不変の原理通りに光速度です。でも、それは物体の周りの空間が静的で、その空間にいればの話です。はるか遠距離の地球からしたら、その空間自体が速度を持って遠ざかっています。光速度不変は静的な空間を共有している場合にのみ成立します。その静的な空間自体に速度があれば、特殊相対論の前提から外れ、特殊相対論の無制限な適用ができなくなります。
こうなると空間は別のものと割り切って、空間の速度と光速度を単純に足し算していいのです。光速度以上の後退速度であれば、そこからこちらに向かおうとする光は、後退速度より光速度の分だけ、ゆっくりにはなるけれど、やはり遠ざかるしかないわけです。
再度のご回答ありがとうございました。
> 物体からの光は物体の周りでは光速度不変の原理通りに光速度です。でも、それは物体の周りの空間が静的で、その空間にいればの話です。
> はるか遠距離の地球からしたら、その空間自体が速度を持って遠ざかっています。
> 光速度不変は静的な空間を共有している場合にのみ成立します。
> その静的な空間自体に速度があれば、特殊相対論の前提から外れ、特殊相対論の無制限な適用ができなくなります。
空間の膨張があるので、特殊相対論の無制限な適用ができなくなるというのは理解できます。
だとすると一般相対性理論の考えを用いると、上手く説明できるということなのでしょうか?
そうであれば疑問は解消します。
ただ、他の回答者様も含めて、一般相対性理論でも光速度不変の原理は踏襲しているとのことでした。
ですから、やはりNo.4のお礼欄に書いた矛盾が生じるのではないかと感じます。
>こうなると空間は別のものと割り切って、空間の速度と光速度を単純に足し算していいのです。
No.4のお礼欄では、光速以上で遠ざかっている遙か彼方の宇宙について考えましたが、もう少し近くの「空間の膨張により、光速以下で遠ざかっている距離の宇宙」でも同じように考えることができるのではないかと思っています。
そうだとすると、Q2で質問させていただいた内容に戻りますが、
光源が「空間中」を高速で移動していた場合と、「光源のある空間」が膨張しているために移動している様に観測できる場合で、観測できる光速度に(僅かでも)違いでてくるのではないかという疑問が残ります。
例えば、太陽系の近く(空間の膨張の影響が非常に小さい場所)を0.5cで遠ざかっている光源からの光と、彼方の空間の膨張で0.5cで遠ざかっているように観測される距離にある光源(その光源は光源周囲の空間に対して静止していると仮定)からの光の速度を比較した場合では、後者は光速度に空間の速度が足し算されないのでしょか?
前者は特殊相対論の範疇ですが、後者は一般相対論の範疇になると思いますので、何らかの補正が適用される気もしますが……
No.6
- 回答日時:
光速不変はどうも嘘のようです。
光にも慣性があるようです。
ご回答ありがとうございました。
できればソースを示していただけると嬉しいです。
光に慣性があるということは、光子は質量を持っているということですか。
No.5
- 回答日時:
Q1
光速度不変は局所的には成立し、大域的には成立しません。
重力場では空間の密度が均一ではないので、
光自身はその近傍の空間に対して光速で進みますが、
遠方から見ると光速よりも遅い速度で進むように観測されます。
盆地や山を時速100kmで進んでも、地図上で見れば1時間に100kmも進めません
そんな感じです。
Q2
同様ですが、宇宙(空間)の膨張に対しても局所的には光速は一定です。
地球で光の速度を観測した場合、どの光も一定速です。
膨張が光の速度そのものに影響を与えることはありません
ただし、銀河Aから銀河Bまでの距離を光が到達する時間で割って速さを求めた場合には
光速よりも速い結果が導出され得ます。
光が進んでいる間に銀河A銀河B間の空間の密度が高くなっていくからです。
ご回答ありがとうございました。
> Q1
> 光自身はその近傍の空間に対して光速で進みますが、
> 遠方から見ると光速よりも遅い速度で進むように観測されます。
ほかの回答者の方と異なりますね。
質問にも書きましたが、重力の大きな場所か観測した場合には、時間がゆっくり進むように見えるので光の波長が長く観測される、という説明は読んだ記憶があります。
重力場の影響は、光の速度にも及ぶのでしょうか?
> Q2
> 光が進んでいる間に銀河A銀河B間の空間の密度が高くなっていくからです。
よくわからないのですが、空間が膨張すれば密度は下がるように思うのでが。
それ以前に「空間の密度」というものが分かりません。
No.4
- 回答日時:
>Q1. 光速度不変の原理は、一般相対性理論でも前提となっているのでしょうか?
そうです。特殊相対論は、一般相対論にとって、それに含まれる理論、つまり特殊相対論は一般相対論の一部ですので、光速度不変の原理は自動的に含まれています。
>Q2. 宇宙の膨張との関係について
> この「空間の膨張」の光速度への影響というのは、「光源の運動」とおなじと考えてしまって良いのでしょうか?
特殊相対論における光源の運動ということでしたら、駄目です。特殊相対論は、空間が静的、つまり現在の宇宙のような膨張をしていない空間という前提があります。
その前提ではなく、空間の膨張も考慮すると、特殊相対論だけでは手に負えない現象も出てきて、一般相対論の説明する範囲も使って解く必要が出てきます。
> つまり、近くの恒星から発せられた光の速度と、はるか遠くの銀河から発せられた光の速度を比較した場合に、「空間の膨張」の影響で異なって観測されるということはあるのでしょうか?
地球に到達した光の速度は、どの恒星からであっても同じ速度です。
問題は、遠くの恒星や銀河からはるばる遠距離を渡ってきた光でしょうか。
観測可能な宇宙の半径は137億光年だとされています。この値は、また観測により変わるかもしれませんが、膨張する宇宙の速度、つまり後退速度が光速度になる半径までが、観測可能な宇宙です。
それが137億光年ですが、その付近からの光が観測できたとすると(130億光年先だと観測実績がある)、その光は137億年前に発せられた光です。これが、137億光年離れた位置で発せられた光かと言うと、そうではなく2200万光年です。
2200万光年離れた位置の発光ですが、空間が急速に伸びたため、地球に届くまでに137億年かかってしまったわけです。言葉遊びみたいな感じで、あまり意味はありませんが、2200万光年を137億年で割れば、137億年前の光の平均速度だとすることもできます。
ニュートン力学での時間・空間に歪みが無い前提での速度、特殊相対論での、空間は運動とは無関係には伸縮しないという前提での速度は、空間自体が勝手に伸縮すると、単純には適用できないということです。
しかし、空間の膨張についての後退速度のドップラー効果は、普通に言う、静的な空間の速度と意味・定義が異なるとはいえ、静的な空間で離れて行くのと同じ計算になります。
ご回答ありがとうございました。
> その前提ではなく、空間の膨張も考慮すると、特殊相対論だけでは手に負えない現象も出てきて、一般相対論の説明する範囲も使って解く必要が出てきます。
重力場による歪みや、加速度の影響だけでなく、空間の膨張も一般相対論で説明できるということですね。
> 観測可能な宇宙の半径は137億光年だとされています。この値は、また観測により変わるかもしれませんが、膨張する宇宙の速度、つまり後退速度が光速度になる半径までが、観測可能な宇宙です。
> それが137億光年ですが、その付近からの光が観測できたとすると(130億光年先だと観測実績がある)、その光は137億年前に発せられた光です。これが、137億光年離れた位置で発せられた光かと言うと、そうではなく2200万光年です。
Wikipediaの「宇宙」の「大きさ」項によると、その場所は、現在約465億光年の距離にあって、光速の約3.5倍の速度で地球から遠ざかっているそうです(共動距離というのだそうですね)
素朴な疑問になりますが、更に遠方の宇宙は、更に大きな速度で遠ざかっているのだと思います。
宇宙の膨張速度が今のままであり、宇宙が永遠に存続すると仮定した場合に、そのような地球までの間の空間の大半が光速以上で遠ざかっているような場所からの光もいずれは地球に到達するのでしょうか?
感覚的には到達しないような気がするのですが……その場合には、光源が光速度以上で遠ざかっている場合には光が到達しないことになります(ある意味あたりまえですが)
これは光源の運動によらず光速度不変であるという原理に矛盾するような気がします。
No.2
- 回答日時:
>Q1. 光速度不変の原理は、一般相対性理論でも前提となっているのでしょうか?
以下のページが参考になるかも。
http://blogs.yahoo.co.jp/astraysheep2/folder/206 …
No.1
- 回答日時:
A1.一般相対性理論は、特殊相対性理論が光速不変性をベース
に等速直線運動と時空の相互変換を扱っていたのに対し、
加速と重力の等価性を加えて、より普遍化したものです。
よって当然、光速不変性を踏襲しています。
重力場や運動する物体において時間が遅れるのは、光速が
不変であるがゆえにであり、もし逆に光速が遅くなれば、その
物体の時間=波動の間が詰まって、振動数が多くなる=時間
が早く過ぎる事になってしまいます。
A2.「空間の膨張」といっても、宇宙空間に気体がある訳ではなく、
宇宙の全ての物体が、遠ざかっている事を「膨張している」と
表現している訳で、運動する物体からの波動がドップラー効果
によって振動数が小さくなるという現象を観察しているだけです。
単なる相対運動である以上、先の「光速不変性」は何も変わりません。
ご回答ありがとうございました。
> A1
あまりも当たり前の前提なのか、私のみた一般相対論の説明には書かれておりませんでしたので質問させて頂きました。
ご回答いただいて、すっきりしました。
> A2
光源が「空間中」を高速で移動していた場合と、「光源のある空間」が膨張しているために移動している様に観測できる場合で、観測できる光速度に違いがあるか、ふと疑問に思い質問いたしました。
観測者は、いずれも同じに観測できる(光速度は不変)と考えて良いのですね。
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