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係り結びの法則では、強意や疑問のときに使うことはわかるのですが、
(1)どうやって成立したのか
(2)現代にはどのような形で残っているのか。使われているのか。
(残っていないとしたら、なぜ消えたのか)
もしわかることがあれば、書き込み宜しくお願いいたします。

A 回答 (4件)

係り結びの起源は、倒置だそうです。



例えば、「か」という係助詞で考えると
「天に近き(は)、いづれの山か」(どの山が天に近いか)を強調のために倒置すると、
「いづれの山か、天に近き」になります。「ぞ」なら
「秋津島やまとの国は、うまし国ぞ」(この大和の国は、素晴らしい国だぞ)を同じように強調のために倒置すると
「うまし国ぞ 秋津島やまとの国は」となります。
このように、倒置すると文末は、体言(もしくは連体形)になります。これが「ぞ」「なむ」「や」「か」が文中に来たときに文末を連体形で結ぶという、係り結びの起源だそうです。

そして、こうして係り結び(「こそ」以外の「ぞ」「なむ」「や」「か」)は、もともと倒置から発展したのですが、のちにはただ形式的に「ぞ」「なむ」「や」「か」の下は連体形で結ぶようになりました。
すると、文の終わりは、終止形と連体形とが並行するようになります。
そして、強調の終止の仕方(文末が連体形)の方がはっきりしているので、文中に係助詞がなくても連体形で文を終える(「連体形終止」)言い方が増えました。増えてしまうと、強調になりませんので、係り結びによる強調も効果を発揮しなくなります。そうして独特の効果がなくなってしまったために、係り結び(「ぞ」「なむ」「や」「か」)の方は、廃れてしまったそうです。

ただし「こそ」の場合だけは、他と少し起源が違うようです。そして、起源が違うからこそ、これだけ、現在にまで用法が残っているようです。

「こそ」……已然形、の係り結びの用法には、逆接の使い方をする場合もありますが、こちらがもともとの使い方になるそうです(ちなみにこれは、他の方が指摘なさっているとおり、今にも残っている使い方です)。
奈良時代までは「昔こそ難波田舎と言はれけめ」(昔こそ難波は田舎と言われただろうけれど)のように、已然形と「こそ」が呼応することで、逆接の条件を表す句をつくる役目をしていたようです。
しかし、平安時代になると「こそ」……已然形 のかたちは、ほとんどが単純な強調となってしまいます。そして、「こそ」は文末を已然形で結ぶ「強調」の意味の係助詞、として使うようになったそうです。
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この回答へのお礼

丁寧なご回答、ありがとうございます!

そうか、倒置だったのか!!かなり勉強になりました。詳しい例文まで挙げてくださり、本当に参考になりました。少し自信を持って、実習に臨めそうです。それにしても、皆さん、本当に博学な方ばかり…。尊敬します。私も勉強して、皆さんのような回答ができるように、頑張ります!

お礼日時:2004/06/04 23:50

 「少しも……ない」「まるで……のようだ」は「叙述」であって,「係り結び」ではありません。

古語・漢文でも,「いまだ……ず」「すべからく……べし」という叙述があります。

 「こそ……(已然形)」は立派に口語に残っている係り結びです。「こそ……(已然形)」は,そこで文が終始せずに続くとき,自動的に逆接になります。口語では,この用法が残っています。先ほどの
  「周りを見回しこそ【すれ】,動き出す気配はなかった」
は,係り結びの文になります。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます!
確かに、「少しも~ない」は、係り結びとは違いますよね。呼応の表現…(違ったかな?)?そのあたりとの区別も、初めて係り結びを学ぶ生徒には難しいかもしれません。参考になりました。ありがとうございます!

お礼日時:2004/06/04 23:48

学校で習った古文の「係り結びの法則」は,「こそ+已然形」「ぞ/なむ/や/か + 連体形」でしたが,



係り(の助詞)に対応して結びの形が決まってくるというのが「係り結び(の法則)」だと理解しています。
現代でそれに該当するのは,たとえば
「すこしも + 否定形」のような例だと思います。
「こそ」という単語が使われているだけでは,係り結びとは言わないのではないでしょうか。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます!
…そうですね。たしかに、「こそ」だけでは「係り結び」ではないですよね。
実は、来週から教育実習に行く者です。そういった点をきちんと生徒にも理解してもらえるように気をつけます!ありがとうございました!

お礼日時:2004/06/04 23:46

 (2) のほうについて回答いたします。


 「……こそ……(已然形)」の名残が,口語にも存在しています。「こそ」が出てくると,逆接が要求されます。たとえば,「彼は背こそ低い【が】,バレーボールの選手としては一流だ」のように。もっと露骨に,「周りを見回しこそ【すれ】,動き出す気配はなかった」という用例もあります。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます!
…あ、ホントですね!わかりやすい例文、ありがとうございます。日常で使っているのに、いざ考えるとなかなか浮かばないものですね。それだけ言葉を意識していないということでしょうか。助かりました!

お礼日時:2004/06/04 23:44

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