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公務員試験を目指して勉強を始めた者です。
とある問題集の解説にあったのですが

「財が2種類以上の場合、ある財について最低ひとつは代替財が存在する」
「財が2種類しか存在しない場合はそれらはお互いに他の財の代替財となっている」

という記述の内容がいまひとつ理解できませんでした。
この文章の理解に際して、よろしければ皆様のお力を貸していただけませんでしょうか。

A 回答 (2件)

まず、財の種類が二つ(財1と財2)の場合を考えてみましょう。

また、消費者の無差別曲線はなめらかで、原点に向って(原点に対して)凸であると仮定します。ここで一本の無差別曲線上の2点、A点からB点へと、無差別曲線の上を曲線に沿って移動してゆく変化を考えます。

この場合、もし財1の価格が上昇するするなら、予算線の傾きが変わって、財1の消費量(需要量)は必ず減少することがわかります。(無差別曲線が例え凸でも、そこに鳥のくちばしのように尖った部分があると、その点では、財1の価格が上昇しても、財1の消費量が減らずに点Aに留まることを、図を描いて確かめてみて下さい。)

またこの場合には、財1の価格が上昇すると、財2の消費量は必ず増加することが分かります。このように効用水準一定のもとで(つまり一本の無差別曲線の上で)、財1の価格が上がると消費量が増加する財2を、財1の代替財と言います。

つまり、「財が2種類しか存在しない場合には、それらは互いに他の財の代替財となっている」わけです。

さて、財の種類が三つ(財1、財2、財3)に増えたら、この結論はどのように変わるでしょうか?財1の価格が上昇したときは、(無差別曲線がなめらかなら)財1の消費量は必ず減少します。このとき、仮に財2も財3も消費量が減少するなら、全ての財の消費量が減少しますから消費者の効用水準を一定に保つことができません。したがって、財2と財3のうち少なくとも一つは消費量が増加する財(代替財)でなければなりません。

このことは財の種類をさらに増やしても同じですから、財の種類が2つの場合も含めて、「財が2種類以上の場合、ある財について最低一つは代替財が存在する」と言えるわけです。

(以下の説明は、恐らく問題を解くためには必要ではありません。用語も難しく感じられるかと思いますが、いつかお役に立つかも知れないので、敢えて申し添えておきますね。)

一般に、各財の価格で評価した代替効果の価値の総和はゼロになる。無差別曲線が原点に対してなめらかな凸であれば、自己代替効果は必ず負となるから、交差代替効果の価値の総和は正となるが、個々の財の交差代替効果の正負は明らかではない。だだし、少なくとも一つの財については交差代替効果が正となる。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます

大変申し訳ないのですが
「一本の無差別曲線上の2点、A点からB点へと、無差別曲線の上を曲線に沿って移動してゆく変化」
の部分が今ひとつ理解できません。

もしお暇な時間がございましたら、お教えいただけると幸いです

お礼日時:2004/06/18 00:49

消費者理論の無差別曲線は、地形図に例えるなら、標高(海抜)が同じ地点を結んだ線、すなわち等高線に当ります。



「一本の無差別曲線上の2点、A点からB点へと、無差別曲線の上を曲線に沿って移動してゆく変化」とは、標高が常に一定になるように注意しながら、等高線の「線上を」歩くことに相当します。

財1の価格が上昇(あるいは下落)したときの財2(または財1)の需要量の変化は、代替効果と所得効果に分解できますが、ご質問の「」部分はこのうちの代替効果について述べたものです。A点、B点、それぞれに接する予算線を書いて頂ければ分かり易いかと思います。(これら二つの予算線のy切片は一致しません。)

なぜ、このように効用水準が一定であること(標高が一定であることに相当)が必要かと言えば、補完財、代替財の概念が、効用水準一定のもとで「代替効果のみ」を考慮したものだからです。

一方、粗補完財、粗代替財と言う場合、これらの概念には、価格変化に伴う代替効果と所得効果、両方の効果(価格変化に伴う全部効果)が含まれます。
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