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ハプロタイプというのはどのような目的で使われるのでしょうか?
読んでいる論文にミトコンドリア遺伝子のハプロタイプを分析(8つのパプロタイプが見つかった)が出てくるのですが、何の目的でハプロタイプは使われるのですか?

A 回答 (3件)

ハプロタイプは、ミトコンドリアだけではなく、通常の染色体の遺伝子にも用いられます。


当然染色体の遺伝子座が違えば、ハプロタイプは違います。
したがって、ミトコンドリアのハプロタイプと、Y染色体のハプロタイプは全く違います。
よく、混同している人がいますが、「ハプロタイプ」という言葉だけでは無意味です。
「**のハプロタイプ」の**に必ずどの染色体(のどの遺伝子)か書いてあります。
(ミトコンドリアDNAは正確には染色体とは異なりますが、広義には染色体と同じと見なされます)

詳しくはWikipediaのハプロタイプのところを御覧になったうえで、
その中の記述のどこがどう理解できないか具体的に質問するのが
理解にいたる唯一無二の道であると考えます。

参考URL:http://ja.wikipedia.org/wiki/ハプロタイプ
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 ハプロタイプという用語は、ミトコンドリアDNAについてのみ使われます。

核遺伝子いうところの"遺伝子型"のことです。もともとは制限酵素を使っておこなうRFLP解析で使われていた言葉でしたが、最近はシークエンスの結果を表すときにもハプロタイプという言葉を使っているのを見かけます。

 ミトコンドリアDNAのハプロタイプを調べる、という実験を行っているのであれば、その論文はおそらく集団遺伝学的な意味があるのではないかと思います。 集団遺伝学という学問分野をご存知かどうかは分かりませんので、簡単に説明させていただくと、いくつかの個体のハプロタイプを調べることで、それらの個体が属する地域集団の遺伝的な特徴や傾向を知ることができます。遺伝的な特徴や傾向というのは先の回答者の方もおっしゃっているような、集団の遺伝的な広がり(多様度)や、過去の歴史(何かの事情で集団内の個体数が非常に減るなど=ボトルネック)の痕跡、集団間での違いの程度などです。母方からしか受け継がないので、一連の研究を行うときに、核DNAを扱うときより考えなければならないことがちょっとだけ少なくてすみます(笑)

 で、ミトコンドリアDNAはなぜnかというと、母方からしか遺伝しないからなんですね。両親から受け継ぐ核DNAだと、2nです。これが”考えるなければならないこと”の一つです。
ご質問の文章からはどういう手法(たとえばRFLPとかシークエンスとか)を使って研究をしているのかがわからないので、一概には言えませんが、集団研究を行うにあたってミトコンドリアDNAが多用されるのは扱いが比較的ラクで、解析についてもソフトが多く出回っているからです。数をこなしてナンボの研究で難しいことはやってられないというわけです。

・・・こんなもんでどうでしょう?実際の研究に関しては集団遺伝学とか、集団研究関連の本を読めばどうにかなるんではないでしょうか。
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ミトコンドリアは母親のみから受け継ぎますので、ハプロタイプの多様度は母系のlinageの多様度を表します。

たとえばボトルネックと言ってごく少数の個体数まで減少したことのある個体群ではハプロタイプの多様度が低下しています。特に雌の定住性が高い様な種ではハプロタイプの多様度がかつてのボトルネックを如実に表します(周辺の個体群と雄の移動を介して遺伝的交流が生じてもハプロタイプの多様度は増加しない)。

また、ミトコンドリアの中のDループと呼ばれる領域は他の領域より突然変異のスピードが速いことが知られていますので、この領域を比較し、ネットワーク図(どの型からどの型が進化したかを示す図)を作ることで、地域個体群間の遺伝的な距離やつながりを知ることができます。

下記の本などご参照下さい。

保全生物学      
著者小池裕子・松井正文 編 発行年(西暦)2003 
出版者東京大学出版会 
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
ご紹介いただいた本買ってみようと思います。

ところで、ミトコンドリアDNAって2nではなくnの状態なのでしょうか?ハプロタイプの方が取り扱いが簡単だからハプロタイプを研究するのでしょうか?

お礼日時:2005/02/28 17:05

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