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マッテゾンの「調と性格」説のように、相対的には同じような調でもそれぞれ性格があると主張する理由はなんですか?
例えば、ハ短調もロ短調もピッチが違うだけで僕には初見で聞いただけでは聴き分けができません。
この性格説は絶対音感の持ち主にしか理解できないものなのでしょうか?

A 回答 (1件)

悔しいですが、私も絶対音感はないし、「調性」を聞き分けられません。



少なくとも19世紀までは、物理学的に正確に「12平均律」で調律することはできませんでしたから、何らかの「古典調律」(ヴェルクマイスターやキルンベルガーの調律法)を使っていたはずで、「調ごとに微妙に響きが違う」ということがあったのではないかと思います。
(ただし、これは主に鍵盤楽器の話)

古典調律

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%A4%E5%85%B8 …
https://gthmhk.gitlab.io/gthmhk/agordo.html

ヴァイオリンなどの弦楽器も、「開放弦」と「指で押さえた弦」では響きが変わりますし、「弾いていない開放弦」の共鳴の有無で楽器の「鳴り」が大きく違います。弦楽器の協奏曲に「開放弦の調」(ト長調、ニ長調、イ長調など)が多いのはそのためです。
また、19世紀前半まではトランペットやホルンなどの金管楽器は自然倍音しか出せない「ナチュラル」楽器を使っていましたから、「調」によって決まる「管の長さ」で音色が変わります。
従って、オーケストラの音色も、調によって音色が変わっていたのだろうと思います。

さらには、作曲家自身が特にそういう違いを聞き分けられる耳を持っているので、曲の性格に合わせて調性を選択することが多かったのではないでしょうか。
ということで、聴衆側にも、経験的に「曲調」と「調性」にイメージ的な「関連性」ができて来たのではないでしょうか。
(デモーニッシュなニ短調、悲愴的なハ短調、祝典的なニ長調など)

そんなこんなで、絶対音感のある人、鍵盤楽器やオーケストラの微妙な響きや音色の違いを聞き分けられる人には、「調性」による響きの違いが分かるのかもしれません。
あくまで、「聞き分けられない」私の想像です。
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この回答へのお礼

難しい質問に細かくかつわかりやすく説明してくださりありがとうございます。いろんなYouTubeチャンネルなどでもここまでの説明はなく、とても感動いたしました。yhr2様の解説をもとにさらに音楽の勉強をしたいと思います。

お礼日時:2022/08/04 18:32

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