
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
一般にカンパニー制のメリットとしては以下の点があると思います。
(1)独立採算志向が強く、不採算部門の切り離し、撤退、売却が容易。
(2)企業を細分化できるために、それぞれのカンパニーごとに社風を明確に分けやすく、所属する業界にあわせた社風が構築しやすい。
(一般に火薬業界や放送業界などのミスが許されない職場は規律を重んじる社風が合っているといわれ、ソフトウェア業界などの創意工夫が重要となる業界ではリベラルな社風が合っているといわれます。業態に合った社風構築によって効率性は高まります)。
(3)独立体系のため、給与体系、社会福祉体系も各カンパニーが所属する業界水準に合わせて設定しやすく効率的。
(4)大企業が小企業の群体となるため、各業界の小回りがきき、意思決定が迅速になる。
大企業にありがちな「上にお伺いをたてて、待っている間にビジネスチャンスを逸する」ということが少なくなる。
まだありますが、長くなるので省略します。
しかし、これら利点は同時に欠点でもあるのです。
「完璧な経営は存在しない」という言葉をご存知でしょうか?
その言葉のとおり、これら利点は同時に以下の欠点ももたらしているのです。
(1)独立採算の色彩が強いということは、半面において人事、総務といった管理部門もまた、ある程度各カンパニーが負担しなくてはならないということ。
一般に管理部門は一箇所に集約させることが効率的であるが、あえてこれを広い範囲に分散させているのでコスト的に割高
(2)社風がバラバラであるために企業全体として統一的な行動がとりにくい。
カンパニー制導入によって各カンパニーの意思決定は迅速になる反面、全カンパニーの意見を集約することは逆に困難となり、トップに要求されるリーダーシップはより高度なものになる。
(3)給与体系、福利厚生体系が各カンパニーによって人材雇用面では不利になりがち。
給与計算、年金計算、税金計算などは複雑になり、事務コストは割高になる。
(4)意思決定を迅速にするということは、経験の浅い者、高度な経営手法を知らない者にも意思決定させるということ。
意思決定の時間は短くなる反面、レベルの低い者に意思決定を任せることなり、判断の正確性は下がる。
以上です。
カンパニー制の利点はきっとあなたにも見えていると思います。
それを裏返せば、それがカンパニー制の欠点となります。
ご自分でも探してみてください。
この回答へのお礼
お礼日時:2005/06/21 07:09
とても丁寧な意見ありがとうございます。
利点ばっかりが強調されていて
欠点が全然見えてませんでした。
確かに裏返せば欠点ということなんですね。
とっても参考になりましたので、これを参考にしつつ自分でもっと新たな発見をしていきたと思います。
本当にありがとうございました。
お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!
おすすめ情報
デイリーランキングこのカテゴリの人気デイリーQ&Aランキング
-
退職手当の振込方法について教...
-
退職者への餞別が5万円。給与あ...
-
退職給与積立金(目的積立金)...
-
従業員の賄いを給与から天引き...
-
給与計算の【起算日】について。
-
車両借上と源泉所得税について
-
賃金台帳の期間について
-
支給した商品券の源泉徴収
-
会社が従業員などに物品を贈与...
-
派遣社員に対する祝金支給について
-
歩合の経理処理
-
賞与に対する源泉徴収率の計算...
-
出向者給料の仕訳について
-
源泉した所得税について、支払...
-
2週間で辞めた会社を履歴書に書...
-
印紙税について誰に聞けばよい?
-
株式会社解散時の預金解約手続き
-
署と所の違い
-
保険外交員で昨年七月まて働い...
-
アパート経営大家。住人が無料...
マンスリーランキングこのカテゴリの人気マンスリーQ&Aランキング
-
退職手当の振込方法について教...
-
退職者への餞別が5万円。給与あ...
-
賃金台帳の期間について
-
会社が従業員などに物品を贈与...
-
社内の者だけで飲食した場合に...
-
従業員退職時の商品券贈呈
-
従業員の賄いを給与から天引き...
-
退職給与積立金(目的積立金)...
-
謝礼でクオカードを渡した場合...
-
出向者給料の仕訳について
-
車両借上と源泉所得税について
-
遡って給与引き下げがあった場...
-
支給した商品券の源泉徴収
-
この会計処理が現在も認められ...
-
歩合の経理処理
-
歩合給の場合売り上げに消費税...
-
給与奉行で年末調整する方法
-
給料の「昇給」について質問です。
-
JDL給与IIで年末調整の源泉徴収簿
-
給与計算の【起算日】について。
おすすめ情報