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フィルムとテープでは、テープの方が扱いやすく、画質も良く、コストも安いように思うのですが、なぜ映画は頑なにフィルム撮影するのでしょうか。
昔と違って、今は映像ソースがなんであれ、プロジェクターで投影することはできますよね?
水戸黄門がテープ撮影になった時、何とも貫禄がなくなったような気がしましたが、そういう“味”の問題なのでしょうか?

また、24コマ/秒という規格が使われ続けている特別な理由ってあるんでしょうか?

よろしくお願いします。

A 回答 (6件)

映画が誕生してから100余年経ちますが、当初のカメラは手回しで、1秒間のコマ数はまちまちでした。

だいたい18コマくらいが平均だったようです。

その後、電気式になり世界中で24コマに統一されました。
現在では可変が出来るカメラも多く、CMの一部は30コマで撮影しているものもあります。
これだと30コマ→30フレームのTV方式、に変換しやすいので。

24コマの規格を変えると、これまでに作られた何十万本何百万本の映画を見ることが出来なくなってしまいます。
この24コマの規格のため映画はフィルムさえあればどこの国でも見ることが可能です。
テレビはNTSCやPAL,SECAMと国によって方式が違う上、フレーム数も29.97や25などこれもまちまちで統一されていません。
これを見ると、映画の方が利便性が高い部分も多いですよね。
映画祭が大小含め毎日どこかの場所で行われていることも、この統一規格があるからこそだと思います。

現在メディア媒体としてあるものの中では、情報量がいちばん多いのはフィルムになります。
8ミリ、16ミリ、35ミリ、70ミリ、70ミリ横走りなど様々なタイプがあり、アイマックスシアターなどばかでかい画面には情報量が圧倒的な70ミリ横走りが使われています。


現在はDLPなどのデジタル上映方式の映画館もありますが、投射するスクリーンの大きさや、映写機とスクリーンまでの距離如何では、使用できないところもあるのだと思います。
ビデオテープを使ったプロジェクタータイプの映画館もありますが、使われているのは100人くらいの大きさの映画館だけです。

”味”の問題は人によってそれぞれですが、やはり水戸黄門のビデオ化は違和感ありましたよね。
F効果といってビデオ収録したものも、フィルムぽく処理することは可能なんですけど、それをやったらビデオで撮影した意味はなくなってしまうから、違和感があると言われようと、やらなかったんでしょうね。

他に、映画は100年前に作られた作品を今でも見ることが出来ますが、テレビは60年代70年代に作られたものでさえ、見ることが難しくなっている作品も多いです。
初期の大河ドラマなど、DVD化してもよさそうですが、当時のビデオ媒体は劣化がひどくて、どうしようもないようです。

そんなわけで手間暇掛かっても情報量や長期の保存に適した、フィルムが映画にはなくてはならないわけです。
でも10年後にはデジタルタイプの映画がもっと増えているかもしれませんね。
フィルムは運搬費や倉庫での保管にもお金がかかるので、ハリウッドの映画会社の上層部は、このあたりをどうにかしたいと思っているようです。
デジタルだとこのあたりの費用は大幅に削減できると言うことなので。
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ビデオとフィルムでは、光を記録できる範囲(ラチチュード)に大きな違いがあります。


例えば、暗い部屋の中にいる人物を撮影する場合、背後に日が差し込む窓なんかがあるとすると、ビデオでは、窓の外は真っ白けになってしまいます。逆に、背景の窓の風景を撮りたい場合は、部屋の中が真っ黒になります。
フィルムでは、両方を捉えることが可能なのです。

また、色の再現性でも、フィルムの方がビデオよりも高い性能を持っています。フィルムの色数は無限ですが、ビデオには制限があります。

解像度の面でも、HDで近づいてはいますが、まだフィルムの方が高解像度です。

フィルムとビデオにはそういう性能差があるわけです。というわけで、フィルムの方の優位性を考えて、フィルムを使われることが多いのです。

ただ、おっしゃるとおり、ビデオの方が扱いが楽で、コスト的にも割安となります。
上記の差も絵作りを考慮することで、埋め合わせを行って、ビデオ撮影でも映画が撮れる様になってきましたね。
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この回答へのお礼

この欄を借りて、回答を頂いた皆さんにお礼申し上げます。

水戸黄門がテープ撮りに替わった時、「鮮明に映りすぎてセットの安っぽさや由美かおるのしわまでわかってしまう」という感想があちこちで聞かれましたが、私をはじめとして映像の素人は、こういうところから、「テープ>フィルム」と思い込んでいるのだと思います。

30インチやそこらのテープとは違い、フィルムはウン百インチで再生しないといけないし、その他の特性もあるわけですね。

Vシネマがなぜテープ撮りでいいのかもわかりました(笑)

コマ数の規格も、映画が先進国から途上国まで楽しめなければいけないことを考えたら、勝手に違う規格で撮影して再生はハイブリッドで、というように単純にはいかないのですね。

お礼日時:2005/08/22 17:24

やはり多少の手間やコストを差っ引いてもフィルムの方が綺麗だからでしょう。


ビデオテープの解像度はあくまでテレビサイズで見るためのものですから、映画館の大スクリーンに映したら粒子が粗くて鑑賞に堪えるものではありません。ハイビジョンでも映画の35ミリフィルムより劣ると聞きます。
CMはテレビでしか流しませんが綺麗に撮るためわざわざフィルム撮影しているくらいです。

ただこれからはデジタル化の方向に行くかもしれません。
「スターウォーズ」はエピソード2からフィルムを使わずデジタル撮影しましたし、デジタル上映(DLP)できる映画館もチラホラ見受けるようになりました。

個人的にはビデオの奥行きの無いペタッとした映像はあんまり映画向きではないと思っていますが。
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>フィルムとテープでは、テープの方が扱いやすく、画質も良く、コストも安いように思うのですが



フィルムと同じだけの情報量をテープに記録した場合、かなりの情報量になると思います。
また、旧来のようにフィルムを映画館に運ぶ必要もあります。

将来的にはデジタル配信される可能性はあるようですね。

フィルムの方が色の再現性が高いようですね。
http://www.labs.fujitsu.com/jp/gijutsu/mpeg/koba …

参考URL:http://www.tij.co.jp/news/sc/2005/scj_05_054.htm
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NHKのドラマがフィルムからビデオになるときフィルムの現像に携わる人たちの仕事がなくなるので組合とおおいに揉めたことがありますね。


映画界も古い世界なのでそういう問題が起きることは間違いないです。将来的にはデジタル配信になり、フィルムの配送はなくなるとおもいますがもうちょっとかかるでしょうね。
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こんにちは



水戸黄門に限らず、テレビのドラマ等がVTR撮影になった当初はすごく違和感がありましたね。コントラストの問題なんでしょうが、すごく軽くなったような気がしました。

さて、映画がフィルムにこだわるのは、やはり「色」の問題だと思います。
フィルムを透過した光はそのまま正確にスクリーンに投影されます。プロジェクターは色調の調整が可能な上、機械ごとの誤差がありますから、映画館ごとに微妙に色調が変わってしまうんですよね。

また、液晶プロジェクタにしても、ブラウン管にしても、色がにじんでしまうことがあります。特に赤い色は面積が大きくなるとどうしてもにじんでしまうんですよね。その点、フィルムはにじみがありませんから、作者の意図した正確な色が再現できます。
写真でも、正確な色を記録したいときにはネガフィルムをプリントせず、ポジフィルム(スライドなんかに使うフィルムです)を使います。


もう一点、プロジェクタを使用した場合、大きさに限界が生じます。シネコンやミニシアターなどの小さいスクリーンなら大丈夫ですが、大画面では精度が落ちます。
フィルムも拡大すれば精度は落ちますが、プロジェクタよりはるかにきれいです。

この色の問題を解決できれば、今後媒体がビデオ(というよりDVD?)に変わっていくかもしれません。

24コマについてはよくわかりませんが、この規格が変わってしまうと機械の入れ替えで全世界の映画館が大打撃を受けるのかも・・・

撮影はCGなどハイテクを駆使していますが、上映はまだまだアナログ的な点が多いですね。
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