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実際、親子の縁というのは法律上、切ることが
できるのでしょうか?

例えば、子が親の一切の財産を相続しないかわりに、
老後の面倒はみないとか、親と子の世間一般的な義務・
関わりをお互いに放棄するとか。

どうあっても切る事ができないと、聞いた気もするの
ですが、社会生活に支障をきたすぐらい(財産問題等)
いがみあう親子というのも世の中にはいると思うので。

A 回答 (5件)

 こんにちは。

以前、戸籍事務をしていましたので書かせていただきます。

(まず結論) 
 前の方もかかれていますが「特別養子」以外では、親子関係をなくすことはできません。

(以下説明です)
・戸籍上も、その他の法律上も、正式に親子の縁を切るという手続はありません。手続がないので、実の親子の関係を解消する、法律上の縁を切ることはできないということになります。

・たとえば、父親が借金ばかりしてどうしようもない男だったとします。その妻は離婚すれば戸籍上、正式に縁が切れますが、その夫婦の子供とその父親との関係は変わりません。
 もし、離婚によって妻が旧姓に戻って、子供がその戸籍に入籍することにより氏(姓)が変わっても、父親と子供の関係は変わりません。

・子が20歳を過ぎていて、子供自身がまだ筆頭者やその配偶者になっていなければ、その戸籍から分かれて1人で新しい戸籍を作ることはできます(分籍)。
 それでも分籍前と分籍後で親子関係は変化なしです。戸籍が別々になるということと親子関係とは関係がないのです。

・たとえば、父親から「お前なんか勘当だ! 親子の縁を切る!」なんて言われたとしても、それは父親がそう思っているだけという感情的なことで、法律的には親子の縁を切ることはできません。
 
(扶養義務について)
 扶養義務なのですが、義務がなくなることはありませんが、限度はあります。簡単に書けば、自分の生活ができる範囲内で扶養義務を果たせばよいと言うことです。

>例えば、子が親の一切の財産を相続しないかわりに、老後の面倒はみないとか、親と子の世間一般的な義務・関わりをお互いに放棄するとか。

 実際に、個人的にそういうことをされるのはいいのですが、法的には相続放棄はできても、扶養放棄と法手は手続きはありませんから、法的観点から見ると成立しない約束になります。

(おまけ)
・扶養義務
 これは、民法で次のように定められています。
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○民法
(扶養義務者)
第877条 直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務がある。
2 家庭裁判所は、特別の事情があるときは、前項に規定する場合のほか、3親等内の親族間においても扶養の義務を負わせることができる
3 前項の規定による審判があった後事情に変更を生じたときは、家庭裁判所は、その審判を取り消すことができる。

(扶養の順位)
第878条 扶養をする義務のある者が数人ある場合において、扶養をすべき者の順序について、当事者間に協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、家庭裁判所が、これを定める。扶養を受ける権利のある者が数人ある場合において、扶養義務者の資力かその全員を扶養するのに足りないときの扶養を受けるべき者の順序についても、同様とする。

(扶養の程度又は方法)
第879条 扶養の程度又は方法について、当事者間に協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、扶養権利者の需要、扶養義務者の資力その他一切の事情を考慮して、家庭裁判所が、これを定める。
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 つまり、貴方には扶養の義務があります。ただし、扶養の程度は、扶養義務者が複数いる場合は、協議で、協議が整わない場合は裁判所の調停などで、決めればよいことになっています。

・特別養子
 養子が、戸籍上も実親との関係を断切り、実子と同じ扱いにした縁組です。これも民法で定められています。引用しますと、
--------------------------------------------------------------
○民法
(特別養子縁組の成立)第817条の2 家庭裁判所は、次条から第817条の7までに定める要件があるときは、養親となる者の請求により、実方の血族との親族関係が終了する縁組(以下この款において「特別養子縁組」という。)を成立させることができる。
2 前項に規定する請求をするには、第794条又は第798条の許可を得ることを要しない。

(養親の夫婦共同縁組)
第817条の3 養親となる者は、配偶者のある者でなければならない。2 夫婦の一方は、他の一方が養親とならないときは、養親となることができない。ただし、夫婦の一方が他の一方の嫡出である子(特別養子縁組以外の縁組による養子を除く。)の養親となる場合は、この限りでない。

(養親となる者の年齢)
第817条の4 25歳に達しない者は、養親となることができない。ただし、養親となる夫婦の一方が25歳に達していない場合においても、その者が20歳に達しているときは、この限りでない。

(養子となる者の年齢)第817条の5 第817条の2に規定する請求の時に6歳に達している者は、養子となることができない。ただし、その者が8歳未満であって6歳に達する前から引き続き養観となる者に監護されている場合は、この限りでない。

(父母の同意)
第817条の6 特別養子縁組の成立には、養子となる者の父母の同意がなければならない。ただし、父母がその意思を表示することができない場合又は父母による虐待、悪意の遺棄その他養子となる者の利益を著しく害する事由がある場合は、この限りでない。

(子の利益のための特別の必要性)
第817条の7 特別養子縁組は、父母による養子となる者の監護が著しく困難又は不適当であることその他特別の事情がある場合において、子の利益のため特に必要があると認めるときに、これを成立させるものとする。
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 以上のように、主に扶養義務を放棄したようなご両親から、お子さんを養子として引き取る場合に用いられる手法ですから、貴方にはあまり関係ないですね。
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この回答へのお礼

詳細な回答痛み入ります。
私のこのような質問に、もったいないような専門的な回答で本当に恐縮です。
保存させていただきたいほど、大変参考になりました。ありがとうございました。

お礼日時:2006/03/13 22:42

法律的には切れません。



私の父は、私が13歳の時に失踪いたしました。
その後、老人ホームに入所、扶養も面会もしませんでしたが、父が死んだとき、埋葬の義務が生じ、兄と火葬にし、永代供養をいたしました。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
ご経験上のお話、文献を読むより参考になりました。

お礼日時:2006/03/13 22:34

質問者さんの役には立たないと思うけど、雑学としては特別養子縁組による手がありますね。


これでやればほぼ完全に縁が切れます。
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この回答へのお礼

回答、ありがとうございます。
なるほど、裏技? があるようですね。
思いもつきませんでした。
大変参考になりました。

お礼日時:2006/03/13 22:31

残念ながら法律的に縁を切ることはできません。



相続放棄は相続の発生した時点で裁判所に申し出てください。
親と子の世間一般的な義務、ということについては、
子の親に対する扶養義務は絶対ではないので、あなたの気持ちに沿うように行動すればいいことです。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。
とても、よくわかりました。
ただ、一般的な興味本位な質問としてきいたつもりだったの
ですが・・・

お礼日時:2006/03/13 22:28

完全に切ることは不可能だったと思います。



財産に関しては財産放棄というかたちをとれます。借金も保証人になっていなければ、財産放棄で責任を要求されることもなくなると思います。
ただ、私が調べた範囲内だと扶養の義務は捨てられないと思います。
(かなりひどい親であれば義務を果たさなくてもいいというのを聞いたような気もするのですが・・・(-公- ;)ウーン)

記憶があいまいなので、参考までに。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。
とても参考になりました。

お礼日時:2006/03/13 22:25

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