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風邪を引くと,熱を出すことにより,免疫力を高める.
つまり,風邪を引いた時,むやみに解熱剤で,熱を下げない方が良いと
聞くことがありますが,具体的に,
38℃,もしくは39℃が,免疫細胞,もしくはサイトカインやプロスタグランジン,その他プロテアーゼなどにどのように有利な体温なのか,
分かる方いらっしゃったら教えてください.

A 回答 (3件)

 No.2のJagar39です。



 なんだ、"専門家"の方でしたか。人の専門分野にしゃしゃり出るのは気恥ずかしいのですが、

>酵素は、40℃くらいの方が活性が高いって、生化学で習った気がするのですが、それは間違いで37℃くらいなんでしょうか?

 これが「至適温度」という意味なら、間違いなく37℃で正しいと思います。人の体内の全ての酵素というわけではもちろんありませんが、主要な酵素の至適温度は"体温付近の温度"であるはずです。

 ただ、「活性」ということになると、酵素反応は化学反応ですから基本的に高温の方が反応速度は速くなりますよね。至適温度を超えたために酵素が失活しても、合成によって十分補給されれば結果として「活性が高い」という状態にはなるかもしれません。
 まあ、その"酵素の合成による補給"そのものが酵素反応によりますから、高温状態が続くと結局酵素合成が進まなくなり、最終的には活性は落ちる、というのが理屈ではあるのですが。

 ・・・とはいうものの、そもそも「反応速度が最大となる温度を至適温度という」というのが至適温度の定義ですから、この理屈も怪しげですね。

 というわけで、少なくとも私は「ヒト由来の多くの酵素の至適温度は37℃」と認識していますし、少しばかりではありますが調べなおした範囲ではそれを覆す記述は見つけられませんでした。

 基礎となる酵素活性が落ちても、結果として免疫活性が上がるということは十分考えられることですよね(そのあたりはそれこそ質問者さんの方が遙かに詳しいかと思います)。
 そういうわけで感染が起きたときに体温が上がるというのは確かに身体の防衛反応で、身体は"わざと"体温を上げるような制御をしているのですが、それは自らの身体にも甚大なダメージを与えながら「背水の陣」を敷いているわけで、そういう意味合いで「戒厳令」という言葉を使った次第です。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。

確かに、例えば反応時間が5分とかならば、37℃と40℃では、40℃の方が反応活性が高い気がしますが、酵素の変性など、40℃の方が、酵素活性がへたりやすいので、60分とかで見たら37℃の方が代謝産物は多いかもしれませんね。

お礼日時:2007/02/20 11:34

 獣医師です。

細かい話は決して専門というわけではないですが。

 まず質問者さんが生理学や免疫学にどの程度精通されておられるのか判りませんが、サイトカインや免疫細胞の話は、専門に研究している人ですら最終的にどの話とどのデータがどういう具合に繋がるのか判らないほど、複雑怪奇な世界です。素人が生かじりの勉強で理解できる世界ではないと言っておきます。

 私も理解しているわけではないので総論的なことを書きます。

 根本的なこととして、熱発は「生体機能を高めることはない」ということがあります。
 人が持っているDNA合成酵素などの酵素類はほとんどが至適温度37℃です。細胞が活性化するにしろインターフェロンを産生するにしろ、まずゲノムのDNAが翻訳されないことには何も始まらず、ここの至適温度が37℃であるという時点で、全ての生体機能は37℃から外れると落ちる、というのが大前提です。

 熱発は感染に対する生体反応の結果であり、それを受けて免疫系が活性化するということは、例えるなら「戒厳令」のようなものでしょう。
 国の経済活動などを考慮すると、戒厳令を発するのは何一つ利益にはならないのですが、ともあれ直面した緊急事態に対する活動を最優先する、というサインです。

 ですから熱を出すことにより免疫を高めているわけではありません。あらゆる細胞の至適温度は37℃ですから、こを長い間外すとそもそも免疫どころではなくなってしまいます。
 いわば肉を切らせて骨を絶っているわけですが、いずれにしろ短期決戦が前提です。
 ま、戒厳令が出ると軍隊は強力になりますが、経済活動がストップするわけですから、その軍隊は食糧なしで活動しているに等しいわけです。ですから本質的には「不利な状況」であるわけです。長くは保ちませんよね。

 解熱剤で熱を下げることが良くない、とされる理由は、せっかく身体が発令した戒厳令を勝手に外部から解除してしまうことになりかねないからです。
 ただ、身体は高熱には素人が考える以上に弱いですから、解熱剤はいつでも禁忌、というわけでは当然ありません。38-39℃の方が活発になる細菌類もありますから、そんなのが増えたら発熱状態は一方的に不利になってしまいます。

 ウイルスも、確かにライノは増殖至適温度は33-34℃です。他にもRSなどの呼吸器病ウイルスの多くはその温度帯です。
 でも、ノロなどは56℃30分でもほとんど影響がないほど熱には強いウイルスです。人の体温が38-39℃程度に上がっても増殖には何の影響も受けないウイルスは他にもたくさんあります。

 というわけで、身体は不利な状況を承知で背水の陣を敷いているわけですから、時と場合によっては薬などでヘルプした方が良いと私は思います。
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この回答へのお礼

獣医師の先生なんですね。

お答えありがとうございました。

私は、免疫学を専攻にしていた、薬学修士です。
が、発熱と免疫については、疑問だらけです。

酵素は、40℃くらいの方が活性が高いって、生化学で習った気がするのですが、それは間違いで37℃くらいなんでしょうか?

お礼日時:2007/02/19 08:55

ちなみに、私はかぜでは一切薬を飲みませんが、以下など。



http://www.sam.hi-ho.ne.jp/tootake/1994.10.1.htm

 有利な側面として、第1に生体の免疫能亢進があります。すなわち体温上昇により、多核白血球の貪食能の亢進、T細胞の活性亢進、インターフェロンの抗ウイルス作用の増強といった現象が観察されています。

 第2に、ウイルスの至適増殖温度との関係があります。たとえばライノウイルスの至適な温度は33℃であるため、発熱した宿主の体内ではウイルスの増殖が阻止、あるいは抑制される可能性があります。

 一方、発熱の生体にとって不利な側面としては、組織の酸素消費量の増加、交感神経の緊張亢進、中枢神経系への影響などがあります。この結果、特に高齢者では心拍数の亢進から心不全の合併をきたしやすくなります。乳幼児では痙攣閾値が低下し、熱性痙攣がみられることがあります。また発熱時、十分な水分摂取がなされないと多量の発汗などにより容易に脱水状態となります。
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