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 線形代数を一通り講義で学習したのですが,自分で勉強し直そうとしている学生です。線形部分空間の定理が自分で納得できずにつまずいてしまいました。
 線形部分空間の積集合F1∩F2={ゼロベクトル}を満たす時にF1+F2をF1とF2の直積というという定義は何となくイメージできます(共通集合を持たないベクトル同士の和ということですかね?ベクトル空間同士の積と言うのもなんかイメージがつきませんが…)。

 しかし,Eの2つの線形部分空間F1,F2につきF1+F2が直和になるための必要十分条件はF1+F2がどんな元 →xをとっても,→x=→a+→b ,a∈F1,b∈F2と表す方法が唯一通りとなることである(→xはベクトルxの意味です)。といわれると???となってしまうのです。それに唯1通りと言われても,じゃあベクトル空間同士の積が空でない場合は2通りの表現方法があるのかと考えてみましたが自分でうまく立証できません。

 まずベクトル空間の理解が全然足りてないのはわかりますが,直和というのは一体どのような概念を表しているのか?どんな風に使っていくことができるのか,詳しい方は教えてください。よろしくお願いします。

A 回答 (2件)

>線形部分空間の積集合F1∩F2={ゼロベクトル}を満たす時にF1+F2をF1とF2の直積という



「直和」ですね.
線形代数ではまりそうになったら単純な例,
ほとんどは R^n で具体例を考えればよいのです.

例えば,R^3の中で,
{y=z=0}(これはx軸),{x=z=0}(これはy軸)
の直和をとると,これはR^2={(x,y,0)}になります.
そして,R^2の要素はかならずx軸,y軸の成分で「一意に」表せます.
もちろん,x軸とy軸そのものはR^3の部分空間で
共通部分は{0}だけです.
他の例としては,R^3の部分空間として
{(x,y,0)}(xy平面)と{x=y=0}(z軸)なんてのもできますし,
自分で「成り立つ例」を納得するまで構築してみましょう.

逆に「直和ではない」例を構築するのもよいでしょう.
例えば,R^3の中で
{y=x,z=0}(xy平面上の45度の直線)
{z=0}(xy平面)
これらの和集合を考えても,直和にはなりません.
この直線はxy平面に含まれる
(共通部分が0ではない)ので直和ではなく,
また,和集合の任意の要素は一意ではなく表現できます
例えば,
(1,1,0) = 1 (1,1,0) + (0,0,0)
(1,1,0) = 2 (2,2,0) + 3 (-1,-1,0)のようにいくらでも.
#この例は一方が他方に含まれているので面白くないですが
#面白いのはこの形式の掲示板では記述がつらすぎます.
#R^4くらいで,2次元部分空間同士で,
#共通部分が一次元部分空間になるようなもの
#を計算するとよいでしょう.

イメージとしては,
原点だけを共有する「軸」を組み合わせることによって
空間を広げて,なおかつ,広がった空間の任意の要素が
もともとの軸の要素の組合せで一意に表現できる
ということで。。。まさに「座標そのもの」の構築の一般化です.
ここで「一般化」にといってるのは
「軸」が一次元である必要はなく,
部分空間でありさえすればいいということです.

勉強を進めていくと逆のケースが現われます.
つまり
・わけがわからない空間がある
・とりあえずベクトル空間だとわかった
・性質がわかっているベクトル空間の直和になった
・それぞれのパーツの空間を調べよう
・もともとの空間の要素はパーツの空間の要素の和だから
 もともとの空間がわかったことになった
#もっともこういう議論をするときは
#無限次元の線型空間だったりしますが
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>じゃあベクトル空間同士の積が空でない場合は2通りの表現方法があるのか


空でなくて {0} の間違いね。

ベクトル空間 F_1、F_2 の共通部分 F_1∩F_2 は再び E の部分空間ですから、常に共通元 0 を持ちます。

それが {0} でなければ 0 ≠ a ∈ F_1∩F_2 なる元 a があり、
これは a = a + 0 = 0 + a という二通りの表現を持つでしょう。
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