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現在信号処理やフーリエ変換の勉強をしておりますが
イメージがつかめないことがあります。

ある信号f(t)があった場合を考えると、Wiener-Khinchinの定理により、
f(t)の自己相関のフーリエ変換とパワースペクトルは等しいとあります。
これは納得したのですが、ネット等で調べますと、
パワースペクトルはf(t)のフーリエ変換の2乗、|F(ω)|^2 との記述もあります。
                      __
周波数領域では、|F(ω)|^2 =F(ω)F(ω) なので、
                __       __
時間領域に直すと、f(t)*f(t) = ∫f(τ)f(t-τ)dτ
と畳込みで表現出来ると思います。

これはつまり相関を取ることと畳み込みを行うことは同じと見なしてよいのでしょうか?
相関はf(t+τ)、畳込みはf(t-τ)の違いがよくわかりません。
どなたかわかる方は解説をお願いしたいです。
よろしくお願いします。

A 回答 (1件)

f(t) が実数であっても F(ω) は複素数ですから、



>> 周波数領域では、|F(ω)|^2 =F(ω)F(ω) なので、

という部分が間違いです。正しくは、

|F(ω)|^2 = (F(ω)) (F(ω)の共役複素数)

です。

このことをより深く理解するために、
f(t)*f(t) と f(-t)*f(t) を比較してみます。

畳み込みの定義式により、

f(t)*f(t) = ∫[τ=-∞~∞] f(τ)f(t-τ)dτ です。

この式の最初の f(t) を f(-t) に替えると、
f(-t)*f(t) = ∫[τ=-∞~∞] f(-τ)f(t-τ)dτ となります。
τ=-τ' により置換積分すると、
dτ=-dτ' であり、積分範囲は反転して τ'=∞~-∞ になりますので、

f(-t)*f(t) = -∫[τ'=∞~-∞] f(τ')f(t+τ')dτ'
 = - { -∫[τ'=-∞~∞] f(τ')f(t+τ')dτ' }
 = ∫[τ'=-∞~∞] f(τ')f(t+τ')dτ'

となり、これは f(t) と f(t) の相関を表しています。

以上の事柄をまとめると、

畳み込みは f(t-τ) をかけて積分するが、
 相関は f(t+τ) をかけて積分する
畳み込みは f(t) をそのまま畳み込みすればよいが、
 相関は f(-t) を畳み込みする必要がある
畳み込みのフーリエ変換は F(ω) をかけることにより得られるが、
 相関のフーリエ変換は F(ω) の共役複素数をかけなければならない

となります。

なお、f(t) のフーリエ変換が F(ω) であるとき、
f(-t) のフーリエ変換は F(ω) の共役複素数になります。
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この回答へのお礼

なるほど、元の信号が偶関数の場合のみフーリエ変換の2乗がパワースペクトルと同じになるのですね。
詳しい解説誠にありがとうございました。

お礼日時:2007/07/06 08:13

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