数学的帰納法について、一般的には、nを自然数とするとき、
[1] n= 1 のとき、成立する。
[2] n= k、n= k+1 のとき、成立する。
ゆえに、任意の自然数nのときに成立する。
という手順で示していきますが、
今、kの値の範囲が 1≦k≦n を満たす自然数という条件があり、
[1] k = 1 のとき、成立する。(←は問題ありませんが)
[2] k = n、・・・
という手順で示していきたいとき、k= n+1 とおくと範囲外となります。この場合、
[2] k = n-1、k = n のとき、成立する。
という形で示せば良いのでしょうか?
kの値の範囲が上記の場合の、数学的帰納法の[2]の部分の示し方を教えて下さい。
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
何を証明するのか、ということを明確に書いてみれば、ただの数学的帰納法であることがお分かりになるでしょう。
答を言えば、Q(k):「1≦k≦nであるならば、f(x)のk階微分はP(k,x)である」
という命題Q(k)について、
「任意の自然数kについて、Q(k)である」
ということを数学的帰納法で証明すれば良いんです。
Q(k)を別の言い方にすると、
Q(k):「(1≦k≦n)でないか、または、f(x)のk階微分はP(k,x)である」
と表すこともできます。
● まずk=1のときに証明するのは、
Q(1):「1≦1≦nであるならば、f(x)の1階微分はP(1,x)である」
ですね。別の言い方バージョンを使えば、
「(n<1である)かまたは(1≦nであり、かつ、f(x)の1階微分はP(1,x)である)」
ということです。
● k>1の場合に証明するのは、
「Q(k-1)ならばQ(k)である」
です。この命題は、もしQ(k-1)が偽であれば、(Q(k)の真偽にかかわらず)真である。だから、Q(k-1)が真である場合についてだけ考えればよい。つまり、
「((1≦(k-1)≦n)でないか、または、f(x)のk-1階微分はP(k-1,x)である)」
ということを前提にして、
「(1≦k≦n)でないか、または、f(x)のk階微分はP(k,x)である」
を導けば良い。
大変参考となるご回答を頂き、ありがとうございます。
系統立ったご説明のお蔭で、頭の中が整理され、曖昧だった点がすっきりしました。
数学的帰納法の原理についても、改めて理解することができました。
ご教授に心より感謝致します!
本当にありがとうございました。
No.3
- 回答日時:
前半の
> [2] n= k、n= k+1 のとき、成立する。
あたりが相当怪しい。
数学的帰納法は、
[1] n=1 のとき成立する。
[2] n=k のとき成立するならば、n=k+1 のときも成立する。
ゆえに、任意の自然数nのときに成立する。
という手順です。
後半は、何がしたいのか今一つわからないのですが、
ひょっとして、
[1] n=1 のとき成立する。
[2] n≦k のとき成立するならば、n≦k+1 のときも成立する。
ゆえに、任意の自然数nのときに成立する。
という手順の話ではありませんか?
この際も、数学的帰納法 自体は前半と同じ物です。
『自然数nについて(中略)が成立する。』
という命題へ直接に帰納法を使うかわりに、
「j≦nであれば、『自然数jについて(中略)が成立する。』」
という命題を(前半の形式の)帰納法で証明しているのです。
この形式を使うと、
[2] で n=k+1 のときに成立することを示す際、
n=k のとき成立することだけでなく、
n=k-1, n=k-2, n=k-3, … の各nで成立することも使ってよい
ことになります。
> [2] k = n-1、k = n のとき、成立する。
では、(たぶん)前半の形式の
kをひとつずらしたことにしかなりません。
No.2
- 回答日時:
> 1≦k≦n を満たす自然数
こういう条件があり、その条件を満たすすべてのkで何かが成立することを示したいのであれば、
・k=1のとき成立することを示す。
・k=tのとき成立すればk=t+1でも成立することを示す。
のようにするのではないでしょうか。すでに使われている文字を使うのがおかしいと思います。
No.1
- 回答日時:
前半の例はn = …の形にしてあるのに、
後半の例はk = …の形になっているのはなぜですか?
後半部分が
*****************************************
kが1≦k≦nを満たす自然数という条件があり、
[1] n = 1 のとき、成立する。
[2] n = k、・・・
*****************************************
であれば問題無いと言えますが。
よろしければ、どういう問題なのかを教えて下さるとありがたいです。
この回答への補足
ご回答下さり、ありがとうございます。
どのような問題かを補足致しますので、再度ご回答頂ければ幸いです。
これは、微分の高次導関数の問題で、
関数f(x)について、第k次導関数f^(k)(x)を求める問題です。
kの値の範囲として、1≦k≦nを満たす自然数という条件です。
(1)関数f(x)の式にnという文字が入っていること
(2)求めるのが第k次導関数であること
以上の理由より、これをを数学的帰納法で証明するときに、
「n=・・・」の形をとることはできず
「[1]k=1、
[2]k=・・・」の手順で証明しようとしており、
その際に、条件として1≦k≦nの範囲があるため、
k=nで成立すると仮定しても、
次のk=n+1が範囲外となるのではないかと思い、質問しました。
よろしくお願い致します。
補足要求を頂いたことで、質問内容をより具体的に提示することができ
結果として参考となるご回答を頂くことができました。
ありがとうございました。
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