ふと疑問に思ったのですが、読んでいてページを捲るのももどかしいぐらいスラスラ読める小説と、ページどころか読むのすら苦痛になってくる小説があります。
この違いは一体なんでしょう?
私は「面白いか面白くないか」だとは思いますが、それは人によって違うし、それだけではないような気がします。
特に「大物作家」と呼ばれる人達が書いた文章は難しい用法を使っていながら、やはり読み易いし、計算されていて芸術と呼べるものまであります。
かといって、読み易いだけなら俗に言う「スイーツ小説」など、難しい言葉を出来るだけ廃し、ひたすら簡単な言葉を並べ、ひらがなを乱用するなどこれ以上ないぐらい簡単な文章ですが(そして実際ある程度売れていますが)、私はむしろ読んでいてイライラします(書店で数行読むだけで苦痛でした)。
こう考えると読み易さ(面白さ?)とは一体何なのかと考えさせられます。
難しい漢字が散りばめられていて、ひたすら難しい言葉で埋められていても、気が付くと読み終わってるような熱中する小説もあります。
昨今は出版不況もありますが、本の売り上げが下がっているのは、一種の文学そのものに対する迷走状態もあるのでは?
…などと素人の私が意見陳情してみました(^_^;)
(いや、最近すごい新人を見かけない気がするんですよ…;気が付くと老舗作家の発掘になってますし…。)
(それと前回は沢山の本の御紹介ありがとう御座いました。)
(おかげで久々に有意義な休日が過ごせました。)
No.1
- 回答日時:
こんにちは
読んでいてもどかしいのは、読者である自分と主人公の考え方や知識に歴然とした差がある場合。
すらすら読めるのはその逆。という分類は如何でしょうか?
(読者にとっては)明らかに間違っている行動を取る主人公、(読者なら絶対にそうしないような)考えなしの行動を取る主人公には
ハラハラドキドキよりも、イライラが募ります。
また、あまりにスーパーマン(スーパーウーマン)的な主人公も現実味がなくて読み進める気が失せてきます。
(SFなど、現実世界とは違う設定の場合などは一概には言えませんが…)
こんにちは~(こんばんは?)
ああ、分かりますよ~。
(ご意見を)読んでいてニヤリとしました。
一言いえばいいだけなのに延々とウジウジ悩んでる主人公には確かにイライラしますね~。
もっともそれを「売り」にしてる小説もありますが…(太宰治とかその例ですが、彼の場合それを世界的な「文学」にまで高めているのでちょっと違うかも知れません。第一、彼の場合はむしろ読んでいて「面白い」ですし…)。
なんでしょうね、太宰治の場合は「よく練られてる(説得力がある?)」からですかね。
逆にフィリップ・K・ディックなんて、「ありえない~」という演出が続々出てくるんですが、むしろ分かってるのにニヤニヤします(先日読んだ「テロリストのパラソル」もそうでした。)
う~ん、意外と難しいですね…;
ありがとう御座います。
確かに一理あると思います。
No.2
- 回答日時:
ストーリーは文章にリズム感があるかないかかなと思いました。
難しい漢字や言い回しがあってもサラリと読み流せるのは
文章の抑揚が効いているのではないでしょうか
難しい言葉を排したものでも
読みやすいものもあれば、普通の文章(状況表現でも)が
ひどく読みにくいと言うことはあります。
文豪と呼ばれる方々はこの文章の抑揚を熟知していたか
天性で感じとれていたのかは分かりませんが
そのようなものがあるのでと思います。
なるほど、確かに面白い本はリズム感がありますね~。
仰るとおり抑揚が効いているというか。
>文豪と呼ばれる方々はこの文章の抑揚を熟知していたか
何というか私は「起承転結」の‘基礎’が、大物作家はしっかりしてる気がしますね。
それが天性によるものなのか、大学でしっかり学んだものなのかは分かりませんが。
ありがとう御座います。
少し分かった気がします。
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
あくまで私の場合ですが、読んでいて苛々する本は
・登場人物がアホすぎるとき
・登場人物が理不尽な仕打ちを受けてそれが解決しないとき
・作者は嫌いなのに作品が面白いとき(苦笑
・文体があまりに拙いとき
でしょうか。質問者さんの聞きたいことと若干ズレテルと思いますが…。
面白そうだったので読みやすい本と苛々する本の違いはなんだろう、と私も考えました。
・内容が面白いかつまらないか
・文体のリズム感
・構成力(全体の完成度、テーマなどがキチンとしてるかどうか
ない頭で色々考えて、この3つが思い浮かんできました。
俗に言う「スイーツ小説」は一度読んで投げ出した身なので偉そうなこと語れませんが、これらの作品って口語体で書かれていることが多い気がします。シリアスな場面も口語体で語られると、なんか若干イラっとしますね(文豪や現代小説ならば一人称でもどこか冷静な語り口調と言うか、俗に言う「スイーツ小説」とは文体が違うから苛々こない。)
あと「スイーツ小説」を書く人と、文豪が似たようなことを文章で書こうとしたとき、後者は全体の完成度(構成や文章の美しさ、テーマなど)を何度も悩んで書き直しをするイメージ。前者は思った感情そのままに殴り書き!みたいなイメージがあります。ええと、何がいいたいかと言いますと、例えば最近直木賞をとった桜庭一樹さん。この人のはじめのころの作品は文章は稚拙で構成も荒く、登場人物もどことなくアニメちっくな感じですが、どこかひきこまれるものがあります。それは著者の世界観がきちんと作られていたり、自分の書きたいもののテーマが定まっているからじゃないかなあ、と。「スイーツ小説」の場合、悲劇的なお話を書いているだけで「で、この作品のテーマって何?」って思ってしまい、もやもやとしたものが残ります…。
なんだか上手く回答できなくて申し訳ありません…。
>逆にフィリップ・K・ディックなんて、「ありえない~」という演出が続々出てくるんですが、むしろ分かってるのにニヤニヤします
これは多分ですが、著者の作品の構成力の高さだったり登場人物の作り方がうまかったりしたからではないかなあ、と思います。
>質問者さんの聞きたいことと若干ズレテルと思いますが…。
いえいえ、言いたい事と何となく分かります。
私も‘個人の好みの問題なのか’それとも‘ちゃんと理由があるのか’知りたかったので質問しました。
>これらの作品って口語体で書かれていることが多い気がします
確かにそうですね~;
何というか他に方法を知らないのか、「全部一人称視点」なんですよね…;
>テーマ・世界観がはっきりしてる
確かに。
読んでいて「安定感」というか「安心感」みたいなものがありますね。
フィリップ・K・ディックなんて、仰るとおりむしろその「お決まり」というか、超常的な展開を期待してる節さえあります。
設定だけでなく、構成から展開までよく練られてるからですかね。
ありがとう御座います。
何となく分かった気がします。
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