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以下のようなオペアンプとダイオードを用いた両波整流回路で、
入力電圧をVinとしたときの出力電圧Voutの計算について教えてください。
一般化したいので抵抗はRでお願いします。

http://210.155.219.234/Picture/Rectifier8.gif

2つのダイオードが同時にONになることはないので、
上のダイオードがONの時と、下のダイオードがONの時で
それぞれ分けて考えているのですが、具体的な計算がよくわかりません。

A 回答 (4件)

>仕組みを理解するには抵抗値を個々に一般化したほうがわかりやすい


例えば(1)の Vin > 0 の場合は R3 の抵抗値は無関係になるとか、(2)の Vin < 0の場合、R3 = R5 とした場合、R4 の抵抗値は無関係になるというのがその式から分かります。

>想的なオペアンプとして、各オペアンプの(-)端子の電圧が0Vだと仮定するという手法でもいい
それでいいです。(1)と(2)の場合、以下のような回路で考えます。

          0V       V1      0V
          ↓  i1 →   ↓ i2 →  ↓ i2 →
          ┌── R2 ──┬─ R4 ─┬─ R5 ──┐
     i1 →  │         ▽ D1    │       │
  Vin ─ R1 ─ ・─┤- \   │      └─┤- \  │
          │  |    >―┘←V1-Vf   │   >┴─ Vout
  GND ─── )─┤+ /          ┌─┤+ /
          └── R3 -──────┘← 0V
              電流0 →
  (1) Vin > 0 の場合

          0V        V2     V1
          ↓  i2 →   ↓ i2 →  ↓ i2 →
          ┌── R2 ──── R4 ─┬─ R5 ──┐
     i1 →  │                │       │
  Vin ─ R1 ─ ・─┤- \          └─┤- \  │
          │  |   >―┐←V1+Vf    │   >┴─ Vout
          │┌┤+ /   ▽ D2    ┌─┤+ /
  GND ─── ) ┘       │      │
          └── R3 -─┴────┘← V1
             i1 - i2 →
  (2) Vin < 0 の場合

(1)の場合は、D2 が OFF になっているので D2 がないものとして考えます。これは反転増幅回路を2つ直列にした構成になるので分かりやすいと思います(D1はこの場合、常にONなのでD1は考えなくてもいいです)。それぞれの電圧利得は -R2/R1、-R5/R4 なので、全体の利得は ( R2/R1 )*( R5/R4 ) になります。FET入力のオペアンプなら R3 には電流が流れないと考えていいので、1個目のオペアンプの反転入力(-)の電圧(0V)と2個目のオペアンプの非反転入力(+)の電圧は等しくなります(ともに0V)。ダイオードの順方向電圧を Vf としたとき、1個目のオペアンプの出力は V1 - Vf になりますが、これが負でないと、D2 がOFFという前提が成り立ちません。

(2)の場合は、D1 がOFFになっているので D1 がないものとして考えます。2個目のオペアンプの入力電圧が未知なのでこれをV1とおけば、各抵抗に流れる電流は
   i1 = Vin/R1、i2 = -V1/( R2 + R4 )、i2 = ( V1 - Vout )/R5、i1 - i2 = -V1/R3
となり、これを解くと
   Vout = -( R3/R1 )*( R2 + R4 + R5 )/( R2 + R3 + R4 )*Vin
   V1 = -( R3/R1 )*( R2 + R4 )/( R2 + R3 + R4 )*Vin
   V2 = -( R3/R1 )*R2/( R2 + R3 + R4 )*Vin
   i1 = Vin/R1*Vin
   i2 = ( R3/R1 )/( R2 + R3 + R4 )*Vin
となります。D1がOFFになるためには V1 + Vf > V2 でなければならないので、このような等価回路が成り立つには
   V1 - V2 + Vf = Vf - ( R3/R1 )*R4/( R2 + R3 + R4 ) > 0
という条件が必要です。つまり、どんな抵抗値の場合でもD1がOFFでかつD2がONになるというわけではありません。

(1)の場合、D2 がOFFになる条件は V1 - Vf < 0 ですが、D1 にほとんど電流が流れなければ、V1 はほとんど0Vなので V1 - Vf < 0 は成り立ちます。V1の値が+か-かは Vout の電圧も関係してくるので計算はややこしくなります(あとでやってみます)。
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この回答へのお礼

詳しい解説ありがとうございます。
質問時わからなかった部分の計算が理解できました。

お礼日時:2008/12/16 14:19

間違いがありました。


>理想的なオペアンプとして、各オペアンプの(-)端子の電圧が0Vだと仮定するという手法でもいい
Vin > 0 の場合はそれでいいですが、Vin < 0 の場合は、2個目のオペアンプの(-)端子の電圧は 0V にはなりません。(-)端子と(+)端子の電圧が等しくなるという「バーチャルショート」は各オペアンプで成り立ちます。
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抵抗値を一般化して、R1~R5 としたときの整流回路



          ┌── R2 ──┬─ R4 ─┬─ R5 ──┐
          │         │      │       │
  Vin ─ R1 ─ ・─┤- \   ▽ D1   └─┤- \  │
          │  |   >―┤         │   >┴─ Vout
          │┌┤+ /   ▽ D2    ┌─┤+ /
  GND ─── ) ┘       │      │
          └── R3 -─┴────┘

で、2つのダイオードが同時にONになることが本当にないのかというのはちゃんと調べてみる必要があると思いますが、どちらか一方のダイオードしかONにならないと仮定したとき、Vout は以下のようになります(計算過程もお知りになりたいなら説明します)。
   (1) Vin > 0 のとき(D1=ON、D2 = OFF)、Vout = ( R2/R1 )*( R5/R4 )*Vin
   (2) Vin < 0 のとき(D1=OFF、D2 = ON)、Vout = -( R3/R1 )*(R2 + R4 + R5 )/( R2 + R3 + R4 )*Vin

添付回路のように、R1 = R2 = R3 = R4 = R5 なら
   (1) Vin > 0 のとき、Vout = Vin
   (2) Vin < 0 のとき、Vout = -Vin
と、電圧利得が1倍の全波整流回路になります。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

仕組みを理解するには抵抗値を個々に一般化したほうがわかりやすいですね。

計算方法ですが、理想的なオペアンプとして、各オペアンプの(-)端子の電圧が0Vだと仮定するという手法でもいいのでしょうか。

お礼日時:2008/12/16 00:23

初段のOPアンプー入力端子がGNDレベルになること、2段目のOPアンプの+-端子が同電位を使うと、計算しやすいように思います。



上のDがON,下がOFFのときは、-1倍の増幅器2段接続になるので、全体の増幅率が1

下のDがON,上がOFFの時には、(feed backが二系統になるので、ちょっと面倒ですが)
・2段目の入力(の電圧) V2から上側2Rの抵抗と、下側Rの抵抗で帰還がかかっている。(2Rを流れる電流:V2/(2R),Rの電流V2/R,全電流(3/2)Vin/R
・一段目の入力抵抗はR(Iin=Vin/R)、から
二段目の入力端子の電位は V2=-2/3 Vin

2段目の帰還抵抗Rを流れる電流I2は V2/(2R)=(-1/3)Vin/R
Vout=V2+R*I2=-Vin
したがって、利得ー1

と言う具合になりそうに思います。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

上のダイオードがONの時は、反転増幅器の2段接続になるんですね。
下のダイオードがONの時についても詳しく説明していただき、参考になりました。

お礼日時:2008/12/16 00:16

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