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線形代数の空間に関する名称の違い

線形代数を勉強しています。
ベクトル空間(vector space)、
線形空間(linear space)、
アフィン空間(affine space)
の3つは同じものなのでしょうか。

また、
内積空間(inner product space)、
計量ベクトル空間(metric vector space)、
前ヒルベルト空間(pre-Hilbert space)、
ユニタリ空間(unitary space)
の4つも同じものとして記述されているのをネット上で見かけたのですが、これらには違いがありますか。

別物だとしたら違いを、同じものだとしたらどのように使い分けられるのか教えてください。

その他にもノルム線型型空間、数ベクトル空間、ユークリッド空間、ヒルベルト空間、バナッハ空間と、様々な名前の空間があり、なかなか整理して理解できません。

特にノルム線型空間などは内積空間と区別がつかないのですが、やはり違う空間なのでしょうか。

たくさん考案されたのには、各々それなりの必要性や特色があると思うのですが、こういった空間はそれぞれどういった物理現象を記述する(または計算する)ために考え出されたのでしょうか。

基本的な質問かもしれませんが、どなたかご存じの方、よろしくお願いします。また、こういった空間についてまとまった記述のあるウェブサイト(日or英)などをご存じでしたら教えていただけると幸いです。

A 回答 (3件)

後半の質問について私の持つ印象を述べさせていただきます。



まずユークリッド空間は"普通"の空間です。
私達の住む空間の簡単なモデル、といったところでしょうか。
ヒルベルト空間はその自然な一般化であり、物理量を上手く記述するのに適した枠組みのようです。

荒く言うならば、ノルムとは長さや大きさのことであり、内積(計量)は更に角度をも考え合わせたものになります。
内積空間では三平方の定理(ピタゴラスの定理)が成り立ち、初等幾何的にこれを示すことのできるユークリッド空間の一般化にあたります。
(内積の定めるノルムは特にユークリッドノルムと呼ばれます。何故ユークリッドノルムを誘導するのか、ということを考えると空間の等方性につながります。)

バナッハ空間やヒルベルト空間は"完備性"という、点列の収束に関する良い性質を持ちます。
例えば微積分をするときにはこの性質が重要な役割を果たします。

要点は
内積→ノルム→距離
及び
完備性
です。

この回答への補足

回答ありがとうございます。

「空間の等方性」となると、今自分が解いている線形代数(といっても実際は行列の計算問題がほとんどです)とはだいぶ違う分野のように聞こえてしまいます。

大学の初年度で習う線形代数は、大学数学の基礎のように思っていましたが、奥が深いのですね。

せっかく答えて下さったのに失礼かもしれませんが、まだ、はっきりと分かったとは思えません。ヒルベルト空間なら、実際にヒルベルト空間を必要とする分野(量子力学でしょうか?)に向き合うまでは、確実な理解というのは難しいようですね。


「完備性」ですか。
点列を扱ったことがないので、少しピンと来ない部分があります。

少し話がそれてしまいますが、大学受験の時、数列を問題を微分で解いた記憶があります。
その時は「直感的な理解に役立つから教えるけれど、離散的値だから本当は簡単には微分できない。(高校での数学では扱っていない概念を使う)」と予備校の講師に教わりました。

点列の収束とは数列の収束のようなものでしょうか。点という言葉から想像すると、離散フーリエ変換などの数学的基礎付けとなるのでしょうか?

補足日時:2009/02/27 18:08
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初歩の段階では雰囲気だけでも知っておけば十分ですよ。


自分で勉強してみて時間を経るうちに自ずと分かってくるものだと思います。

点列の収束は、まぁだいたい数列の収束みたいなものです。
文字通り空間内の点の列の行き先がどうなっているかを扱います。
そのうち微積分などで出会うことになるはずですので、是非勉強してみてください。
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この回答へのお礼

>初歩の段階では雰囲気だけでも知っておけば十分ですよ。
独学というか、一年の時に習ったことの復習をしているので、
本当はもう初歩の段階ではないはずなんですが(苦笑

今更、楽しさに少し目覚めたので、気長に学習を続けていきたいと思います。

お礼日時:2009/02/28 05:58

ベクトル空間 = 線形空間 ≠ アフィン空間


線型空間は、任意の一次結合について閉じていなければならないが、
アフィン空間は、係数の和が 1 である場合にだけ閉じていればよい。
線型空間は1、必ずアフィン空間だが、
アフィン空間は、線型空間だとは限らない。
例えば、部分線型空間を平行移動したものなど、アフィン空間の例。

内積空間 = 計量ベクトル空間 = 前ヒルベルト空間
ユニタリ空間も、ほぼ同じだが、基礎体が複素数体であることを強調
した呼び方。実内積空間のことを、ユニタリ空間とは言わない。
(前ヒルベルト空間なぞは、かなり時代がかった申し方で御座候。)

内積空間は、内積に付随するノルムによって、ノルム空間となるが、
ノルム空間を内積空間とみなすためには、追加の条件が必要となる。
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この回答へのお礼

ベクトル空間≡線形空間⊂アフィン空間ですか。
使っている参考書では初めに「線型空間=アフィン空間」と思わせる記述があったので、混同していました。

前ヒルベルト空間はそんなに古めかしい言葉だったのですか!
そういうことは独学だと分からないので、少し驚きました(笑

ノルム空間を内積空間とみなすための追加の条件とは、別の回答者様の指摘されていた角度に関することですね。

御回答ありがとうございました。

お礼日時:2009/02/27 18:54

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