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Egr-1という転写因子のウエスタンブロットをしようと思っています。過去の報告ではwhole cell lysateとnuclear proteinの2種類を使っています。この両者の使い分けについて教えて頂けないでしょうか。
Nuclear proteinを使っている方は活性化され、核内に移行してきた転写因子も含めて検討しているという解釈で良いのでしょうか。
よろしくお願いします。

A 回答 (1件)

Egr-1が核移行するかどうかを調べませんでしたのでどちたでも対応できるような回答を致します。


whole cell lysate(wex)とnuclear protein (NE)を簡便の為にwexとNEと呼ばせてもらいます。wexは文字通り細胞質、核、細胞を目的に応じた界面活性剤と塩をもちいて可溶化したもので、その操作が非常に簡便です。長所としては操作が簡便であるためにさまざまな阻害剤等をもちいることで細胞内タンパク質の翻訳後修飾などの状態を保った状態で抽出することなどが可能です(厳密にはsample bufferやSDSをもちいてすべてのタンパク質をdenatureして可溶化することで経時的な実験は行います)。この方法の短所ですが細胞全体の抽出的であるために、核内タンパク質としては濃度が薄くなりがちです。一方NEは細胞質画分を除いた抽出液です。細胞質は等張液をもちいてホモジナイズまたは界面活性剤にて細胞膜を破壊し核を取り出します。その後核内から塩などをもちいて核タンパク質を抽出します。この操作の間核内タンパク質は低温といえでもそのままですので、リン酸化状態や蛋白分解などが変化を受けやすいと言われています。一方細胞によっては最大wexとにくらべてNEは同体積当たりのタンパク量が10倍ほど濃縮できるという性質があります。
Egr-1のリン酸化状態などをできるだけ細胞をサイトカインなどで処理した後の状態を維持したければwexが向いていますが、Erg-1の核内タンパク量が少ない場合、western blottingでも検出するのが難しい場合などがあります。その場合にはNEを抽出した方が検出できる可能性が上がります。むろん、細胞質から核移行する因子であれば、細胞質と核内では蛋白の状態が異なりますので、分画すること自身に生物学的な意義がありますので、それについてはよく調べてください。
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