この人頭いいなと思ったエピソード

最近油絵を久しぶりに描き始めました。
以前は意識しなかったのですが、オイルのビンに「乾性油やシッカチフが付着した布や紙を放置しておくと発火の危険性があります。廃棄の際は、焼却するか、水を入れたビニール袋に入れ密封して捨ててください。」と書いてあるので、すっかり怖くなってしまい、筆やパレットを拭いたりして少しでもオイルやシッカチフ、洗浄液が付いた可能性のある紙は片っ端から水を張った洗面器に浸して、ゴミの収集日までそのままにしています。
しかしこれは処理が大変で、見た目も汚くて不快な感じがします。
プロの人たちはいつもこんな面倒なことをやっているのでしょうか?
もっと簡単な処理の仕方はないでしょうか。
それともそこまで神経質になる必要は無いのでしょうか。
だとしたら最低限どのようなことに気をつければいいでしょうか。
アドバイスお待ちしております。よろしくお願いします。

A 回答 (2件)

油絵具は、含まれる乾性油が大気中の酸素と結びつく(酸化重合)ことで乾燥する絵具です。


どんな物質も酸化の際には必ず酸化熱を発生します。使い捨てカイロは鉄粉の酸化熱を利用しています。だから袋から出して中の鉄粉が酸素に触れると発熱し始めるわけです。

当然ですが、酸化が急速であるほど同じ時間に発生する熱は多くなります。
油絵具に含まれる乾性油が酸素と結びつく速度では、絵の表面を触れてもわかるほどの熱は発生しません。
しかし、布に染み込ませた乾性油は表面積(大気に触れる面積)が格段に大きくなっています。また、コバルト・マンガン・鉛などを使用したシッカチフは乾性油の酸化重合を促進する作用によって油絵具の乾燥を速めるものですから、さらに発熱は急になります。

この発熱が問題となるのは「乾性油や乾燥促進剤を含んだ布を大量に積み重ねておいた」場合に限ります。
この場合、発生した熱が外部に放散されずに布内部にどんどん蓄積されてしまい、やがて布や油の発火点を超えると発火するわけです。

私は実際に大量のボロ布を詰め込んでいた共同アトリエのごみ箱が発煙したという話を聞いたことがありますし、条件によっては相当な温度が発生するということを実験で確かめた人も知っています。

少々脅しすぎたかと思いますが、乾性油や乾燥促進剤を含んだボロ布は大量に積み重ねないこと、廃棄の際には水で濡らしておくことをおすすめします。これさえ守っていれば過度に恐れる必要はありません。それほど面倒なこととも思いませんが…。
見た目が不快であれば、何か蓋付きで大きめの金属製の缶にビニール袋を入れ、水をコップ一杯注いで布はそこに捨てるようにでもすれば良いのではないでしょうか。
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この回答へのお礼

蓋付きの大きな缶というのはよさそうですね。しかしコップ一杯だけの水でよいのでしょうか?下の布だけ水を吸って、上のほうは乾いたままではないかと思うのですが・・・。

今までただ漠然と突然燃え出すイメージがあって怖かったのですが、使い捨てカイロのようなものと聞いてああそうかともやが晴れたような感じです。石灰石の乾燥剤に水を加えるのとも似ていますね。
大変参考になりました。どうもありがとうございました。

お礼日時:2010/01/08 01:14

一応、専門の者です。



そもそも、プロのアーティストは速乾性の溶剤は、ほとんど使用しないと思います。
なぜなら、速乾=耐久性が劣るからです。
作品を見て、見識のある方なら何を使って描いたかある程度分かります。自分の評価が落ちるような画材は使わないのが、プロでは当たり前でしょう。

時間に制約のある美大受験生が多量に速乾材を使用しますが、それでも水を張った洗面器に浸している人を今までに見たことがありません。メーカーが責任逃れのために表示しているとお考えになった方が良いと思います。

ただ、それでも100%大丈夫と言い切れませんが、それは万物が同じ、通常の可燃物として処理されれば良いと思います。それでも不安ならば、逆手にとって可燃実験をしてPRして見られてはいかがでしょう?
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この回答へのお礼

乾性油やシッカチフを使うと見た目でそれが分かり作品の評価も落ちてしまうなんて今まで考えたこともありませんでした。
時間に制約があるのはプロも同じだと思っていましたが、そうではないのですか。だとしたらプロの仕事というのはよほど前から計画を立てた上で、たくさんの作品を平行して制作するものなのですね。
どうもありがとうございました。

お礼日時:2010/01/08 00:58

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