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赤方偏移で長波長側にシフトする前の、元のスペクトルはどのように得られるのでしょうか。二つを比較しないとどの程度の速度で天体が遠ざかっているかわからないと思うのですが。
また、赤方偏移はドップラー効果ではなく空間そのものの膨張に由来するものだと聞きました。これって本当ですか。

A 回答 (8件)

 光の通過経路上に、物質が存在しますと、光の一部は物質に吸収されます。


 自ら光を発する恒星も、その表面が光を発している訳ではなく、表面よりも少し下にある、光球と呼ばれる、高温のためにプラズマとなっている層が、光を発していて、光は恒星表面に到達する迄に、ガスの層を通過するために、一部はガスを構成している物質に吸収されています。
 原子やイオンには、その種類毎に決まっている、特に吸収し易い波長が存在します。
 このため、ガスの中を通過して来た光のスペクトルを見ると、ガスに含まれている原子やイオンの種類によって決まる、特定の波長の所だけが、暗い線となって現れます。
 これを吸収線と呼びます。
 又、原子やイオンが、エネルギーの高い状態から、光を放出して、エネルギーの低い状態へ移る際にも、吸収線と同じ波長の光を放出し易いため、特定の波長の所だけが、明るい線となって現れます。
 これを輝線と呼び、スペクトルに現れる吸収線や輝線の事を、スペクトル線と呼びます。

【参考URL】
 スペクトル線 [ウシオ電機株式会社:研究・技術情報:光技術用語解説:さ行]
  http://www.ushio.co.jp/jp/technology/glossary/gl …

 線スペクトル [ウシオ電機株式会社:研究・技術情報:光技術用語解説:さ行]
  http://www.ushio.co.jp/jp/technology/glossary/gl …

 物質の種類毎の輝線や吸収線は、地球上の実験でも調べる事が出来ますから、遠くにある恒星や銀河でも、そこから来た光のスペクトルの吸収線と、同じ波長の所にスペクトル線がある物質は何かを調べれば、そこにどんな物質が在るのかが判ります。
 例えば、太陽光のスペクトルを調べると、波長656.28nmの所に吸収線があるのですが、これは水素原子のHα線と呼ばれる、スペクトル線と同じ波長であるため、太陽には水素が(分子を作らずに)単独の原子の状態で存在しているものがある事を表します。
 同じく、波長393.3nmの所にある吸収線は、カルシウムイオンのスペクトル線である、CaK線と同じ所にあるため、カルシウムがイオンの状態で存在している事が判ります。

【参考URL】
 美星町 星のデータベース
  http://www.bao.go.jp/stardb/gal/data/gal0067.html

 ここで例として、遠方のとある銀河から来た光が、赤方偏移のために、波長が2倍になっている場合を考えてみます。
 波長が2倍になるのですから、Hα線の吸収は1312.56nmの所に現れ、CaK線の吸収は786.6nmの所に現れます。
 各々の波長は変わっていますが、1312.56nm対786.6nm=656.28nm対393.3nmで、比率は変わっていませんから、複数の吸収線同士の波長の比率を調べれば、どんな物質による吸収線で、元の波長が何nmであったか、そして赤方偏移がどの程度なのかが判ります。
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この回答へのお礼

どうもありがとうございました
スペクトルはやはり大切ですよね

お礼日時:2010/02/15 11:49

教えてくんないんですね。



光は運動量の量に比例してエネルギーを増やします。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%89

ので、紫外線は周波数が高く、赤外域は周波数が低いとなります。
方程式は、振動数に比例すると言っています。

一方、波長とは、振動数=C/λです。
この方程式は、振動数は波長に反比例する事を述べています。

振動数が高ければ波長は短い。振動数が低ければ波長は長い。
を意味します。

振動数と波長は反比例の関係にありますから、この2式は成り立つとなります。
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この回答へのお礼

どうもありがとうございました。
すいません 専門家ではないです。

お礼日時:2010/02/15 11:55

しろーとです。

^^

λが半分になると、エネルギーは半分になるんでしょうか?
教えて! 専門家さん!

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%89%E9%87%8F% …
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>重力場によって光がエネルギーを失う事による場合もあります。



この点は詳しく教えた方がいいと思います。
速度が落ちるとか勘違いしそうですね。

曲率と固有時は無関係でしょうから。
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この回答へのお礼

どうもありがとうございました
自分でも注意して調べようと思います

お礼日時:2010/02/15 11:55

>赤方偏移はドップラー効果ではなく空間そのものの膨張に由来するものだと聞きました。

これって本当ですか。

 光の赤方偏移が生じるのは、ドップラー効果による場合もあれば、空間の膨張による場合もありますし、重力場によって光がエネルギーを失う事による場合もあります。
 遠方の銀河団から来た光が赤方偏移しているのは、空間の膨張によるものです。
 宇宙が膨張している事は御存じかと思いますが、これは銀河団同士が互いに見えている方向とは逆の方向に、移動して行っている訳ではありません。
 銀河団が動いていなくとも、その間にある空間が膨張して広くなって行くために、銀河同士の距離も、長さが増加し続けているのです。
 ドップラー効果は、波動の発生源や波動を受ける側が、動いている場合に、波長が変化する現象ですから、銀河団があまり動いていない以上、ドップラー効果は赤方偏移の主な原因にはなり得ません。
 光は有限の速度を持った波ですから、ある地点を波の山(又は谷)が通過した後、次の山(又は谷)が通過する迄には、時間が掛かります。
 今仮に、0.001mmだけ離れた2つの地点、A地点とB地点の間を、波長が0.001mmの赤外線が通過する場合を、考えてみます。
 この場合、A地点とB地点の間隔は同じですから、1つ目の光の波の山が、A地点を通った後でB地点に到達した時、2つ目の波の山が、A地点に到達します。
 ところが、2つ目の波の山が、A地点からB地点まで移動するには時間が掛かりますし、その間にも宇宙の空間は膨張を続けていますから、2つ目の波の山がB地点に到達する時には、空間の膨張により、A地点とB地点の間隔は、0.001mmよりも長くなっています。
 そのため、1つ目の波の山が到達してから、2つ目の波の山が到達する迄に経過する時間は、A地点よりもB地点の方が長くなります。
 波の山が到達する周期が長くなるという事は、波長も長くなるという事です。
 光が0.001mmの間隔を通過する間に生じる赤方偏移は、計測出来ない程、小さなものですが、何億光年もの距離を通過した分を累積すると、明確な現象として現れるのです。
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この回答へのお礼

どうもありがとうございました
光なら重力場からの影響もありますよね

お礼日時:2010/02/15 11:54

ちょっと補足というかなんというか.


「赤方偏移はドップラー効果ではなく空間そのものの膨張に由来するものだと聞きました」というのは変です. 「距離が変化するものから出る波は波長が変化する」というのがドップラー効果だから, 「赤方偏移 = ドップラー効果の一種」です.
で, ドップラー効果の原因となる「距離の変化」には「空間の膨張による変化」と「空間の膨張によらない変化」の両方があります. というか, 空間の膨張によらない変化を入れてあげないと太陽系外惑星が....
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この回答へのお礼

どうもありがとうございました
ドップラー効果の定義を考えたらそうですね

お礼日時:2010/02/15 11:48

雑な方法ですと、



絶対等級と言う物があり、
赤色巨星で絶対等級5等級と言う主系列は有り得ない。
絶対等級が10等級と言うB0(青い主系列)も有り得ない。

と言う事になります。

青い恒星は温度が高く内部圧力も大であり、収縮力が高い。
赤い恒星は温度が低く、内部圧力は小であり、収縮力も小さい。
それに伴い大きさも微少変化します。

#1様もスペクトルに注目しろとアドバイスしています。
プランクの法則や黒体放射だけでも十分に決定可能かもしれません。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%A9% …

>赤方偏移はドップラー効果ではなく空間そのものの膨張に由来するものだと聞きました。これって本当ですか。

もちろんです。
観測する天体は静止系にあります。(地球と同じ)
空間が膨張する事によって、到着時刻に遅れが生じます。

赤方偏移は、光のドップラー効果で生じます。
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この回答へのお礼

どうもありがとうございました
黒体放射でも決定可能とはおもいませんでした

お礼日時:2010/02/15 11:46

「偏移する前のスペクトル」は地球上で測れますね. 輝線スペクトルをとるのか暗線スペクトルを取るのかは知りませんが, 同じ波長だから問題はないです.


後者についてはどちらもあります. 空間膨張によるドップラー効果と「実際に運動する」ことによるドップラー効果の両方が合成されて出てきます.
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この回答へのお礼

どうもありがとうございました。
実際の運動も関係ありますよね

お礼日時:2010/02/15 11:44

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