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20.0℃、1.00atm、水銀の密度は13.6g/cm^3、水と多糖類水溶液の密度は1.00g/cm^3、空気の水への溶解と水蒸気圧は無視できる。この条件で…

断面積2.00cmのU字管に糖分子は通過させない半透膜がある。
この容器の左側に、ある多糖類2.289gが溶けた水溶液100mlを、右側に純粋を100ml入れた。

(1)両端を開放したままの状態で、液面差が20.0cmになった。多糖類水溶液の浸透圧[atm]は?

(2)多糖類の分子量は?

(3)液面差が生じたまま右側に蓋をして密閉した。
 この状態から左側の水溶液に圧力を加え、左右の液面の高さが同じになるまで押し込んだ。
 このとき、左側の水溶液に加えた圧力[atm]は?
 ただし、押し込む前の密閉された気相部分の体積は100mlであったとする。


《解答》

(1)0.0193atm
(2)2.37×10^4g/mol
(3)0.269atm

==========

という問題なのですが…

浸透圧を求めるにはモル濃度が必要だったと思うのですが、これだと出ませんよね?

浸透圧で検索したら、『π=ρgh』という式があったのですが、これを使うのでしょうか?

どうやっても解答の数字にはならず困っています。

どなたか解ける方、解法解説お願いします m(_ _)m

A 回答 (3件)

まず最初に、質問文中の「断面積2.00cmのU字管」は「2.00cm^2」、「右側に純粋を100ml入れた。

」は「純水」の誤りですね。

また、浸透圧の公式は『π=MRT』とする事が多いです。(π:浸透圧(atm)、M:モル濃度(mol/L)、R:気体定数(0.082)(atm・L/K・mol)、T:絶対温度(K=℃+273))

(1)
液面の差が20.0cm、多糖類水溶液の密度が1.00g/cm^3なので、半透膜にかかる圧力(=浸透圧)は20.0gf/cm^2である。(U字管の断面積がどの部分でも一様ならば断面積には影響されない。)

ここで、1atm=1013hPa、1Pa=1N/m^2、1kgf=9.8N であることから、1atm=1034gf/cm^2 である。(既知のため計算式省略)

したがって、浸透圧は 20.0/1034=0.0193atm である。

(2)
0.0193atmの浸透圧を示すのであるから、公式を用い、
 0.0193(atm)=M(mol/L) * 0.082(atm・L/K・mol) * (20.0+273)(K)
変形し、
 M=0.0193/(0.082*293)
 M=0.0008033(mol/L)
となる。

ここで、液面差が20.0cm、U字管の断面積が2.00cm^2であるから、多糖類水溶液側は純水側より40.0cm^3多い。つまり、純水側から半透膜を通り、20.0cm^3の純水が多糖類水溶液側に移動した。多糖類水溶液は120cm^3、純水は80cm^3である。
120.0cm^3の水溶液中に2.289gの多糖類が溶けている状態であるから、分子量をmとおけば、
 モル濃度M=[2.289(g)/m](mol)/0.1200(L)であり、
 M=0.0008033(mol/L)を代入し、変形すれば、
 m=2.289/(0.0008033*0.1200)
 m=23746=2.37*10^4(g/mol)
となる。

(3)
左側に圧力を加え、液面を同じ高さにしたのだから、最初に移動した20.0cm^3の純水を半透膜を通してして押し返したことになる。
右側の密閉された気相は、100cm^3から(100-20.0=)80cm^3に圧縮された。
体積が(80/100=)4/5倍になったので、圧力は5/4倍、つまり1.25atmになった。
したがって、この増加した0.25atmと多糖類水溶液の浸透圧の0.0193atmを加えた圧力に相当する0.269atmを加えることで、左右の液面の高さは同じになる。

めでたしめでたし…となるはずですが、実はここで純水が右に20.0cm^3移動したことで、左の多糖類水溶液の濃度も(120/100=)1.20倍になっており、浸透圧も1.20倍になっています。
したがって、浸透圧は(0.0193*1.20=)0.0232atmになっていますので、必要な圧力は(0.25+0.0232=)0.273atmになるはずです。


まわりくどくて、わかりにくい説明で申し訳ありません。
高校のとき科学は大の得意科目でしたが、うん十年の昔のことでして。

※有効数字の丸め方で、多少の誤差が出るのでご注意ください。
(2)の答えも2.38*10^4g/molの方が良いかもしれません。

結局、水銀の密度はどこにも出てきませんでしたね。
問題文の続きがあるのでしょうか。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

とても参考になりました!

お礼日時:2010/12/16 09:16

#2です。


間違った解答を書いてしまいました。
#1様の回答を見て気が付きました。

(2)体積は120cm^3です。140cm^3ではありません。
(3)右側の管にふたをしているという点を考えに入れていませんでした。

申し訳ありません。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

とても参考になりました!

お礼日時:2010/12/16 09:17

浸透圧を表す式は教科書に載っているはずですね。


π=cRT
cはモル濃度です。
この問題では濃度は与えられていません。
浸透圧の測定→濃度→分子量 という流れになっています。πを測定しているのです。

液面の高さの差が20.0cmのところで釣り合ったのですから半透膜のところでの水圧には20.0cm分の違いがあります。その水圧の差が浸透圧と釣り合っています。
π=ρghという式の右辺は水圧の差を表している式です。密度ρは与えられています。

水銀の密度が与えられているだけですから圧力はmmHgを使うことが前提になっているようです。
1atm=760mmHgです。
(1atm=760mmHgも与えられていないとおかしいです。Paを使うのであれば g=9.8m/s^2が与えられている必要があります。もしgの値も1atm=( )Paも知っていることが前提であれば水銀の密度を与える必要はありません。)

(1)20.0cmの液面の高さの差は水銀柱に直すといくらに相当するかを出します。 
   これを1atm=760mmHgを使ってatmに換算します。これが浸透圧です。

(2)π=cRTよりモル濃度を出します。
   釣り合いの状態では体積が140cm^3になっています。
   この中に溶けている糖の物質量が分かります。
   質量が与えられていますから分子量が分かります。

   ※Rの単位に注意が必要です。
    πの単位をatmにしていますからそれに合わせる必要があります。

(3)圧力を加えて体積を元の100cm^3にしています。浸透してきていた水を押し出しています。
   溶質の量は変わりません。濃度は(1)の場合の1.40倍になります。浸透圧も1.40倍になります。

生じた液面の高さの差で求めた浸透圧と、液面の差が生じないように圧力を加えて求めた浸透圧とは値が異なります。濃度が異なるからです。注意が必要です。
   
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