No.6ベストアンサー
- 回答日時:
鳥人間コンテストに参加する場合、最初に書類審査があり、航空力学の専門家が機体の図面を審査して参加が認められるようになっています。
でも、設計が良くても製作時にミスがあれば、機体が折れて墜落したりします。
飛行機が「風を受けて、翼上下の差圧で浮き上がる」というのはその通りですが、プロペラで作った風である必要はありません。
また、翼には失速速度という考え方があり、どのスピードまで飛ぶことができるか、というのが設計段階でほぼ決まってきます。ただし、重さが変わったり、高度(空気の濃さ)が変われば、同じ翼でも失速速度は変化します。
ちなみに、現代のジェット旅客機の失速速度は大体時速250kmぐらいで、セスナ機などは時速80kmぐらいです。
ジェット機の失速速度が大きいのは翼が大きくてもその分重いからです。
鳥人間コンテストに出る機体は非常に軽く作っており、失速速度は時速10kmぐらいでしょう。ですので、強い風が吹けば勝手に浮き上がりますし(たしか鳥人間コンテストは風速5m/s以上になると、離陸禁止)横風を受けて機体に無理な力が加われば翼が折れてしまうほど、強度はなくその代わり軽いのです。
プロペラについては、船のスクリューを考えてもらえばイメージしやすいと思うのですが、主な目的は推進力を得ることです。空気中を掻くスクリューがプロペラです。
そのため、プロペラが前についている必要は無く、プロペラが生み出した推進力で前に進み、前に進めば風が起きますので、その風で飛ぶことになります。
鳥人間コンテストの機体に後部プロペラ式が多いのは、ひとつには着水時にパイロットを保護しやすいことと、薄い羽でできた翼をプロペラで作った乱気流で壊されないようにしているからでしょう。プロペラで作った風はスクリュー同様、渦を巻いているのでロスが多く、だからこそ船のスクリューは後ろについているのです。
No.8
- 回答日時:
何故と言われれば軽いからです。
翼面積に対して重量が軽い…飛行機でいうところの翼面荷重って奴です。
人力機はこれが小さい。
だから低速でも十分な揚力を確保でき人力による僅かな推力でもゆっくりと飛べる訳です。
逆に軽いゆえにスピードは出ないし風に弱い…
カーボンなど複合材の発達が可能したのが人力飛行機です。
以前の素材では強度を確保しつつ軽さを維持できなかったのです。
だから無動力のグライダーは可能だったけど人力は難しかった。
鳥人間も初期の段階より機体の制作費は非常に高価かつ繊細になってるらしいです。
表には出ないけど、結構有名な企業が専用の機器を用いて設計しつくってる…。
実際携わった裏方の企業の人からそんな話を聞きました。
裏では航空系や工業系企業の密かな争いがあるらしいです。
No.5
- 回答日時:
>毎回見て思ってたのですが、
推進器の無い時代の「鳥人間コンテスト」もご覧になったとこがあるとあると思いますが、当時はグライダーのほうが人力よりも遠くに飛べてましたね。
もし、「その風を翼に当て、翼上下の差圧で浮き上がって飛ぶ」のでしたら、グライダーは無論、とんびは飛べないことになってしまいます。
プロペラは、単に速度が低下しないような働きをしてるだけです。
No.4
- 回答日時:
>プロペラって、あれを回して風を起こして、その風を翼に当て、
>翼上下の差圧で浮き上がって飛ぶんですよね?
違います。
もしそうだとしたら、プロペラは必ず翼より前についていないといけないことになりますよね。
翼より後ろにプロペラがついた飛行機もあります。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8E%A8%E9%80%B2% …
前進するだけで前から風が来ます。自動車の窓を開けたらわかりますよね。
>あんなにゆっくり回って人と機体を浮き上がらせる浮力が発生するのが理解出来ません。
それだけ主翼を大きく、かつ軽量に作ってあるからです。最近の素材技術には驚きですね。
No.3
- 回答日時:
好記録を出す機体は例外なくアスペクト比の大きい主翼を使い、極力軽量化して翼面荷重も相当小さくしているはずで、失速速度がかなり小さい機体として設計されているはずです。
こういう機体であれば、発進するプラットホームでの加速とプラットホームの高さから発生する下降時の加速だけで十分浮上できるはずです。これは、大袈裟に言えば紙飛行機のような空力特性と言って良いかも知れません。
後は、ここで得た速度をどうやって維持するかの勝負になり、そのためにプロペラをつかっているのです。ですから、大概の機体は一旦高度低下が始まると立て直せずに着水してしまいますよね。ですから、飛んでいると言うより、いかに遅く落ちるかを競っているかというのが現実だと思います。実際、ほとんどの機体はエレベーターを使ったらその抵抗で失速してしまうでしょう。
なお、着水時の挙動を見ていると水面効果はほとんど考えなくて良さそうです。
で、鳥人間コンテストの記録は、自力離陸ではないので、人力飛行機の公認記録にはなりません。なお、人力飛行機の日本記録は鳥人間コンテスト(36Km)より長い49Km、世界記録はさらにその二倍以上の115Kmです。
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