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高校物理の範囲内でご回答いただければと思います。
1[N/Wb]=1[A/m]がなぜ成り立つのかということを調べており以下のサイトを見ておりました。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question …

しかしアンペールがF=mI/Lをどうやって発見したのかについては言及しておりません。
(Fは力、mは磁荷[Wb]、Iは電流、L:電流のまわりの1周の長さ)

恐らく実験でこの式を発見したのでしょうが、どのような実験でこの式を導いたのかはいろいろ調べても見つかりませんでした。そもそも単独の磁荷というのが存在しない以上、磁極の強さがすでに分かっている長い磁石の先端を近似的に磁荷と見なして実験しても、正確な実験はできない気がします。また電流のまわりに置く磁石の向きをいろいろ変えてしまうと、磁石が受ける力が変わってしまうような気もします。

なおビオサバールの法則やアンペールの法則は磁場の強さを簡単に計算する方法に過ぎず、今回の質問とは無関係化と思われ、根本的に解決したいことは、1[N/Wb]=1[A/m]の理由であることを考慮してご回答いただければと思います。

A 回答 (5件)

 #4です。

どうも自分と似た傾向がありそうなので、気になりまして(←大きなお世話だ!(^^;))。

>そうすると、例えば1[A]の電流のまわりに1[Wb]の長い磁石を置いてはたらく力を調べて実験するしかないような気がするのですが、そのような実験もどこにも載っていません。

 ・・・についてですが、現実に行われています。それも19世紀に。まぁ~我々が考え付くような事は、昔の人達は全部やり尽くして現在に至っていると考えるのが、安全なようです。しかしその目的意識は、現在の我々(特に教科書)とは違うかも知れない事をおぼえておいても、損はない気はします。

 自分も原典に当たった訳ではないですが、いくつかの書籍の記述から想像すると、添付図のような実験を行ったようです。単独磁極はないので長い磁石の片側を置いて測るよりも、いっそのこと近接距離に両方置いて力のモーメント(偶力)を測ってしまえ!という発想です。頭良いですよね、昔の人達は。

 図中の力のモーメントを測るねじり天秤ですが、キャベンディッシュなどが重力定数の測定のために既に利用していて、それを用いて彼は、今から見ても恐ろしく精密な重力定数測定をやりました。たしかクーロンも磁力の測定について、これを利用したはずです。

 図の実験の目的ですが、1[Wb]を決めるためのものではありません。F=mI/Lそのものを確認する実験です。この時mの大きさの定義はじつはどうでも良く、2mならば2Fか?、3mならば3Fか?、・・・が実験の目的です。「その後色々なケースを調べてみても、I/Lによる磁場が磁石による磁場と何にも変わらない」となる過程で行われた実験の一つ、と考えるべきだと思います。

 この発想の根拠には、場の概念の原型があります。知ってると思いますが、電場のクーロン則で単位電荷当たりのクーロン力を考え、それによって電場の強さを測ったとみなす、という考えです。よって場があれば、磁荷や電荷の大きさに、場の強さをかけたものが作用力、となります。それは磁石による磁場であっても、電流による磁場であっても同じではないのか?、と。大げさに言うと図の実験は、場の存在の検証実験でもあった訳です。

 この他、光速度測定と言ったら歯車を使ったフィゾーの実験や、干渉計を使ったマイケルソン・モーリーの実験が有名ですが、透磁率と誘電率の関係を調べる目的でLC回路の挙動を扱い、実質的に光速度の値を得ていたとか、調べれば色々と面白い事実は出てきます。

 現状では読むのに骨が折れるだろうし、これで勉強しようと思ったら勉強効率最悪になって受験に失敗しますよ、という但し書き付きで本を一冊紹介します。

  ・思想としての物理学の歩み(上下),F・フント,吉岡書店,1982年11月.

 自分が今まで言ってきた事の種本です。


 教科書は最短距離で事実のみ伝えるという方針なので、記述がひどい部分もありますが、基本的に嘘はありません(当たり前ですが)。ここで言ってきた事は恐らく、1行の半分くらいに圧縮されて、教科書のどこかに書いてあると思うんですよ(これじゃわかんねぇ~だろ~、という感じで(^^;))。

 とりあえず教科書に素直に従うという「建前」と、「こいつまた省略しやがったな」という「本音」を上手く使い分けるのが良い気がします。あなたなら、出来ると思う(^^)。
「アンペールはF=mI/Lをどうやって導い」の回答画像5
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この回答へのお礼

わざわざありがとうございます。こちらの内容は十分参考にさせていただきます。

お礼日時:2014/11/03 17:44

 #3です。



>・・・(1)→(2) または(2)→(1)が導かれて然るべきかと思われますが、・・・ (a)

 そこまで考えたんですか(エライ!)。でもなかなか手ごわいなぁ~(^^)。下手をすれば先生に嫌われるタイプになり兼ねないし、テストがあろうと納得できなければ身動きとれなくなるタイプにも見えますが、止めはしません(^^;)。

 (a)は結局、磁荷を基本法則とするか、電流磁化作用を基本法則とするかにつながり、一方を選んだら(a)は当然やる必要があります。大学ではそういう事も、知らないうちにやらされるみたいです(じつは大学生は、そうである事を余り意識しない)。


 最初に磁荷は、クーロンの法則(実験)から出てきたものではない、と言っておきます。じつは単独の磁極を作れない事は昔から、けっこうな理論的問題とされていて、その解決策として中世の頃から磁荷の原型がありました。いわば±の静電気のように、N,Sの物理的実体を磁石のような物体は持っている、という考えです。

 ニュートン以後のクーロンやアンペールの時代になって、力の法則と言えば万有引力になり、原子論的考え方も漠然とながらありました。なのでクーロンは磁力に対してクーロンの実験をやる気になり、(1)が導かれます。

 (1)として定量化された磁荷を採用すると、棒磁石の両端のみに磁極が現れ、かつ両端のみに必ずN,Sの磁極が現れねばならず、棒磁石の外部磁場を実験と比較できる形で計算可能になります。そのとき使われるのが、磁気双極子モデルです。磁気双極子とは、無限小距離にあるN,Sの磁荷のペアの事です。[N,S]で表します。現実にこういうものがあるとすれば、陽子(原子核)と電子のように、原子サイズの微小距離でペアになっている[N,S]です。

 棒磁石では、

  [N,S][N,S][N,S]・・・[N,S][N,S]

となっていると考えれば、磁石内部では S]と隣の[N がキャンセルするだろうから、

  [N・・・・・・・・・・・・・・・・・S]

となり、端部にのみN,Sの磁極が現れ、かつ必ず現れます。残ったN,Sの磁極が、一定距離にある磁荷に対するクーロンの法則を満たすのは明らかです。何故ならそれがクーロンの実験だからです。そうすると磁荷を基本法則とするならば、磁気双極子モデルという物性論(非常に単純ですが)がじつはポイントである事がわかります。

 磁気双極子モデルがどれくらい確かかというと、次のようになります。±の静電気という考えは意外な事に、磁荷の原型になる考えを転用したものなんです。原型は定量化されていませんでしたが、まがりなりにも単独磁極がない事を説明できたからです。±の静電流体(そんなイメージですよね?(^^;))のイメージは、±の電荷となって結実します。電荷と電気双極子の考えを静電誘導に応用したファラデイは、大成功をおさめます。

 よって(2)→(1)を言いたいなら、電流の磁化作用によって磁気双極子と同等なものを作れるか?、と問えば良い事になります。それが渦電流モデルです。渦電流の考えは、ファラデイの成功と前後して現れます。みんな似たような事を考えてたわけです。

 渦電流モデルは、[N,S]の解離方向に直交する平面内で円形電流を考え、円形電流の直径は[N,S]の解離距離程度に小さい原子サイズくらいと考えて、その微小円形電流に(2)を適用します。(2)は直線電流に対するものですが、いかに微小であれ電流のほんの一部で考えれば直線電流とみなせるというのは、OKですよね?。

 実際の計算は相当に面倒ですが(高校レベルを越えます)、クーロン則を満たす磁気双極子の磁場と、アンペールの式を満たす渦電流の磁場は、全く同じである事を数学的に示せます。これで(2)→(1)です。

 次に(1)→(2)ですが、これは不可能です。渦電流から単独の磁荷に相当するものは導けない事を、数学的に示せます(高校レベルを越えます)。それで良いんですよ。磁荷ではなく電流の磁化作用が基本法則である事が、現実の実証実験の結果だからです。もし数学的に渦電流から単独の磁荷に相当するものを導けてしまったら、ちょっと鬱陶しい事になり、電磁気学の構成が疑われていたかも知れません。


 自分は大学を出てから電磁気学に手をつけました。その時、あなたと本質的に全く同じ疑問を持ちました。その時には相当に年季が入っていたので、そのぶん幸運だったかも知れません。逆に高校時代は、何にも考えてなかった訳です(^^;)。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。とっても難しかったですがなんとなくわかりました。
高校の教科書は(1)から説明し、いきなり(2)の定義を持ち出すのでとにかく頭の中では?しかつかない状況で、高校物理の教科書は憤りしか感じません。磁石の磁性化しているのは電子のスピン方向が揃っていることが原因なわけで、磁気双極子の正体は結局電流です。ですから磁場は(2)から定義をして、2つの渦電流を向い合せればクーロンの法則が成り立つ、だから磁石でもクーロンの法則が成り立つ、といった手順であれば理解しやすく、ここまで血眼になって調べ上げることもなかったかと思います。基本的に高校物理の教科書の説明は子供だましであり、高校生を馬鹿にしたような記述がほとんどだと思っております。いつかこの手でこの点を改善したいと思います。

お礼日時:2014/11/03 01:20

 #1さんの話は、「現在の」SI単位系での定義です。

#2さんの仰るように「現在のSI単位系での定義」は、ある意味人間の都合の良いように、勝手に決めたものです(後述します)。

 電流の磁化作用を式にしたのはアンペールですが、磁化作用自体は、直線電流の周りに磁針を並べると円状に方向が揃うという形で、アンペールのかなり以前から知られていました。

 1[Wb]は磁気力に関するクーロンの法則が成り立つように定義されているのですが、ご想像通り、長い磁石の先端を近似的に磁荷と見なして実験されました。やったのは何を隠そうクーロンです。クーロンの法則は今では電荷に対するものとして有名ですが、クーロンが最初にやった実験は磁力に関するものでした。

 この頃、電気と磁気は別現象と思われて体系化されていなかったので、じつは磁荷の強さも電荷の強さも、けっこうみんな勝手に決めていましたし、それが出来る時代でした。電流の磁化作用から、1[Wb]は何[A]相当?という問題は当然あったのですが、別現象と思われていた以上、それは副次的なものでした。それぞれ都合の良いように決めていました。

 転機のなったのは、アンペールの式です。ただしF=mI/Lではなく、F=I'・I/Lの形の方です。ここでrを、平行直線電流先I',Iの間の距離とするとL=2πrです。アンペールが具体的に扱っていたのは、後の方なんですよ。

 先に述べた電流の磁化作用の経験から、I/Lが磁場に相当するものであるのはわかっていました。その後色々なケースを調べてみても、I/Lによる磁場が磁石による磁場と何にも変わらないとわかってきます。それで磁石の磁場も電流によるものではないのか?と疑われていきます。

 アンペールの物体の渦電流模型は、例えば棒磁石の磁場を、単独磁極がない事まで含めて説明しました。こうなると、1[Wb]をもとに1[A]を決めるのではなく、1[A]をもとに1[Wb]を決めるのが妥当です。実際にそうなったのですが、じつは電荷の1[C]にも似た懸案事項がありました。

 1[C]も、電気力に関するクーロンの法則が成り立つように定義されていたのですが、1[C]の電荷量をどう定義するか?という事が未決定でした。

 例えば、r=1[m]離した同じ電流値を持つ、2本の平行直線電流の間に働く力が1/(2π)[N]の時の電流を、1[A]と定義したとします。このような電流の発生のさせ方は確実にわかります。ところが1[A]=1[C/s]なので、そういう電流を例えば金属球に1秒間ためれば、1[C]の電荷量の実体になります。

 また定義から、磁場H=I/L=1/(2π)なので、1本の直線電流から1m離れた位置で1/(2π)[N]の力を受ける磁荷を、1[Wb]と決めようとなります。この時の力の方向は、直線電流と磁荷を結ぶ直線に直角と想定されますが、全ての磁気は電気から発生するのが確かなら、特に実験する必要はない訳です。


 そういう事情で、強さ1[Wb]の磁石も1[C]の電荷量も、アンペールの時代と今とでは、原器としての物理的実体は違うものになっています。これで答えになりますか?。

 電磁気の単位系は大きく2回改定されています。1回目は20世紀初頭に、1[A]を先に定義するやり方で改定されました。その定義はさっきと同じではありませんが、考え方はいっしょです。2回目は第2次世界大戦後、特殊相対性理論から電磁気学に加わった知見も考慮して、工学的にも便利なように現在の形に直されました。それが#1さんの定義です。

 現在1[N/Wb]=1[A/m]と綺麗な形になっているのは結局、磁気が電気から発生する以上、どうとでも決められるので一番綺麗なのを選んだという事です。結局#2さんです(^^;)。これに対して1[m]離れたら何[N]の数値と、1[C]の電荷量は、特殊相対性理論と工学的便利さを考慮したせいで、ちょっと妙な数値になっています。

 以上の話は大学物理の専門課程の学生でもけっこう悩む話で、高校の教科書では裏事情は書かないという「教育的配慮」となりました(^^;)。

この回答への補足

質問内容を補足しますと、
I[A]の直線電流からr[m]離れた位置にm[Wb]の磁荷を置いたとき、
その磁荷にはたらく力が F=mI/2πr であることが証明できれば
当方の疑問は解決されるかと思います。よろしくお願いいたします。

補足日時:2014/11/02 07:37
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。高校の教科書ではこの点は疑問だらけで相当調べました。その疑問点を具体的に申し上げます。ともに1[m]の平行電流が1[m]間隔で置かれているとき、はたらく力が2.0×10^-7[N]のとき、流れている電流を1[A]と決め、これがもとで他の単位が決定しているということですが、SI単位で唯一人間の都合で勝手に決められるのが磁気力に関するクーロンの法則の比例定数k=1/4πμということです。言いかえれば透磁率μを人間の都合で決めることで1[Wb]の大きさが決定されます。現在ではμ=4π×10^-7と定義されています。ここまでは問題ありません。

さて磁気力に関するクーロンの法則を式変形すると、
F=(1/4πμ)mm'/r^2
=m{(1/4πμ)m’/r^2}
=mH

よってm[Wb]の点磁荷からr[m]離れた点での
磁場の強さはH=(1/4πμ)m/r^2…(1) となるかと思います。

ところでL[m]の2本の直線電流をr[m]の間隔にしたときにはたらく力は
定義した透磁率を使うと、
F=(μ/2π)(II'L/r)となり、これを式変形すると
F=LI'×μ×(I/2πr)となり、磁束密度または磁場は方位磁針で調べればLとは無関係と思われるので、
B=μ×(I/2πr) つまり、H=I/2πr …(2) と定義したとします。
これはI[A]の直線電流からr[m]離れた点でも磁場の強さですね。

問題なのは磁場の強さを2通りで表しましたので、(1)→(2) または(2)→(1)が導かれて然るべきかと思われますが、それは高校物理の教科書では一切載っていませんし、ネットでもなかなか調べられません。そこでアンペールの法則やビオサバールの法則などを調べても、これは単なる磁場を簡単に計算する方法に過ぎず、根本的な定義の説明にはなっていないことがわかり、迷路に陥っております。

そうすると、例えば1[A]の電流のまわりに1[Wb]の長い磁石を置いてはたらく力を調べて実験するしかないような気がするのですが、そのような実験もどこにも載っていません。

この点についてどのように考えればいいのが、お答えいただけませんでしょうか。

お礼日時:2014/11/02 05:24

#1のお答え通り、それは「定義」であって、勝手に決めたのだ。


だから理由は無い。

これと似ているが、異なる「定義」もある。
光速だ、299,792,458 m/s、これも「測定するのはもうやめよう」慣性系では,特殊相対論に破れは無い。

今「質量」が最後の段階に入っている、もう決まったかも知れない、基準は金属珪素の単結晶だが、
御存知の通り珪素には同位体がある、どの様に美しい単結晶を造っても、世界中同位体分布は異なる、
それがどうなったか私は知らない。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
1[Wb]は磁気力に関するクーロンの法則が成り立つように定義されているかと思います。その後電流が作る磁場が発見されて、電流のまわりにできる磁場が定義されたわけですよね?そうすると1[Wb]という大きさが決められているわけですから、勝手に直線電流のまわりの磁場がH=I/2πr と決めてしまうのは問題がないのですか?というのが今回の質問の趣旨になります。よろしければもう少し詳しいご回答いただければと思います。

お礼日時:2014/11/01 13:45

 r = 1 mのときf = 2 x 10-7 Nになる場合、その電流を 1 Aと定義する。

1 A = 1 C/s ゆえ、1 Aの ... 1 Wbの磁荷から1 Wb(本)の磁束が発生すると約束する。従って磁束密度Bの単位は、[B] = Wb / m2となる。

 ただのそれだけの話。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
1[Wb]は磁気力に関するクーロンの法則が成り立つように定義されているかと思います。その後電流が作る磁場が発見されて、電流のまわりにできる磁場が定義されたわけですよね?そうすると1[Wb]という大きさが決められているわけですから、勝手に直線電流のまわりの磁場がH=I/2πr と決めてしまうのは問題がないのですか?というのが今回の質問の趣旨になります。よろしければもう少し詳しいご回答いただければと思います。

お礼日時:2014/11/01 13:46

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