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ベンゼンのフリーデル・クラフツ反応のアルキル化について学んでいます。参考になるものが授業中に配布されたプリントだけです。ベンゼンに塩化t-ブチルを加えて、塩化アルミニウムを触媒として反応させると、p-ジーt-ブチルベンゼンが出来るそうなのですが、このときの反応機構を教えてください。もうひとつ、この実験で副生成物ができるそうなのですが、その副生成物は何なのかと、なぜできるのですか?このときの反応機構も知りたいです。

A 回答 (1件)

 『参考になるものが授業中に配布されたプリントだけです』との事ですが,教科書あるいは参考書の紹介は無かったのでしょうか? 御質問のフリーデル・クラフツ反応は有機化学の教科書であれば必ず反応機構つきで出ています。



 一応,ネット上の教科書的なサイトを参考に簡単に回答いたしますが,教科書をじっくりと御覧になる方が解り易いと思います。図書館で有機化学の教科書のベンゼン環(芳香環)の反応の所を御覧になって見て下さい。

 ・http://www.chem.ucalgary.ca/courses/351/Carey/
  Otganic Chemistry

> このときの反応機構を教えてください。

 「Chapter 12: Reactions of Arenes:Electrophilic Aromatic Substitution」の「Friedel-Crafts alkylation」を御覧下さい。下の方に反応機構が出ています。

 ルイス酸の「塩化アルミ(AlCl3)」が「塩化t-ブチル((CH3)3C-Cl)」の塩素を引き抜いて親電子性のカルボカチオン((CH3)3C+)を生じます(ステップ1)。

 生じたカルボカチオンがベンゼンに親電子付加します(ステップ2)。最後にプロトンが脱離して生成物が生じるとともに,触媒の塩化アルミが再生します(ステップ3)。

 こうして出来た t-ブチルベンゼンが同様に反応して「ジ-t-ブチルベンゼン」が出来ます。

> その副生成物は何なのかと、なぜできるのですか?

 「Substituent Effects」部分を御覧下さい。ここにある様に,ベンゼン環に付いたアルキル基(今の場合は t-ブチル基)は,次に起こる親電子反応がオルト位及びパラ位で起こり易くします(オルト・パラ選択性)。ただ,t-ブチル基は嵩高い置換基ですので,オルト位は立体障害によって反応性が落ちています。結果,主生成物は p-ジ-t-ブチルベンゼンになります。

 副生物が何かや何故できるかは,これで解りますよね。反応機構も上で書いた通りです。

 以上の事を頭において有機化学の教科書を御覧になれば解ると思います。また,アルキル基が何故オルト・パラ選択性を示すかの説明も教科書に出ていますので,合わせて勉強されるのが良いと思います。

参考URL:http://www.chem.ucalgary.ca/courses/351/Carey/
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この回答へのお礼

とてもわかりやすく説明していただいて、ありがとうございましたm(_ _)m参考書の指定とかはなかったので、教科書などは購入していませんでした。これから購入しようと思います。本当にありがとうございました\(^0^)/

お礼日時:2004/06/11 15:37

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