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Carmina Buranaの14番の最後の方の行に、"Quamvis bibant mente leta"という歌詞があり、英訳では"However much they cheerfully drink"となっています。
”mente leta"が、なぜ"cheerfully"となるのでしょうか?ご教示ください。

A 回答 (3件)

回答番号2のplapotiでございます。

疑問に感じていらつしやるのは当然のことと存じます。詩のほうが問題です。

古典ラテン語として直訳すれば「好きなだけ彼らは精神から死を飲むのだ。」となります。leta(レータ)は「死」を意味する中性名詞letumの複数対格です。これは酒の歌ですが、死についても何度か言及されてゐて、文脈からみても不的確とはいへません。文としてはやや不自然ですけれど。

leta(レーター)を中世ラテン語として解釈すれば、mente letaで「楽しい心で」となります。こちらのほうが素直な受けとめ方に思へます。詩なので韻律でどちらか決定される場合もあるのですが、このたびはどちらも「レー」が長母音なのでこの方法では決りません。もしかすると、表面的には愉快な酒場の情景を描いてゐて、ひそかに死を暗示させてゐるのかもしれません。

『カルミナ・ブラーナ』のCDの解説に日本語訳がありますので、該当箇所のあたりを引用しておきます。訳者はギリシャローマ古典の権威です。

六百樽の酒でもまあ保つ
空みはあるまい、際限なく、
皆でやたらに飲むんだから、
まあ好い気持ちで飲むにしてもだ。
(呉茂一訳 カール・オルフ《カルミナ・ブラーナ》オイゲン・ヨッフム指揮 ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団 ドイツグラモフォン ポリドール)
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この回答へのお礼

お忙しいところ、まことに詳細なご説明をいただき感謝しております。
最近はWiktionaryで外国語を調べることが多く、大抵の場合は満足できる結果が得られるのですが、今回のような古い言葉になるとどうしても碩学の方の力が必要です。
今後ともよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。

お礼日時:2015/09/13 10:08

letaは中世ラテン語です。

ローマ時代の古典ラテン語では、laetaになります。辞書形はlaetus、形容詞の女性単数奪格で「愉快な、よろこばしい」といつた意味です。今忙しいので詳細はのちほど追加回答いたします。
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"mente leta"は「楽しい気持ちで」の意ですから、"cheerfully(上機嫌)"でよろしいのではないでしょうか。

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この回答へのお礼

早速のご回答ありがとうございます。"leta"は楽しいという意味なのですね。
私が調べた限りでは(Wiktionaryですが)"leta"=kill, slayとあり、楽しいという訳が見当たらなかったものですから・・・。

お礼日時:2015/09/10 09:45

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