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ある経験をした人がAグループは4人の内100%の4人、Bグループが12人の内66.7%の8人でした。この100%と66.7%の差の有意性の検定はどのようにすればいいのですか。教えて下さい。 よろしくお願いします。

A 回答 (1件)

この場合には、各グループの「経験者の人数」は「二項分布」に従うということは分かりますね?



二項分布
http://mathtrain.jp/bin

 「社会全体の経験者の比率」が分かっていれば計算は楽なのですが、この場合にはそれが分からないので、一方のグループを基準にして、他方のグループが同じ比率といえるか、ということを調べます。
 基準にする方として、グループAはちょっと極端なグループなので、グループBの方で「期待値」(≒一番起こり得る人数)、「標準偏差」(=期待値からのバラツキ)を計算し、グループAが「この範囲から外れるかどうか」を調べます。
 「この範囲から外れる」かどうかは、ランダムな事象が「正規分布」したときに、「起こることの95%は(平均値)±(標準偏差の約2倍)の範囲に入る」ことの逆、つまり「起こることの5%は(平均値)±(標準偏差の約2倍)の範囲から外れる」ことを利用します。「(平均値)±(標準偏差の約2倍)」の範囲外であれば、「めったに起こらない」「統計的に同じ群とは言えない」「5%の信頼度で統計的に有意な差がある」という判断をするわけです。

 ここで、では「(平均値)±(標準偏差の約2倍)の範囲」に入れば同じグループとみなせるかというと、統計上はそうではありません。「統計的に有意な差があるとは言えない」というだけで、「差がない」とまでは言えないのです。
(こんなところが、「統計」が敬遠される理由なのでしょうね)

 グループBは、12人で8人が経験者ですので、経験者の確率は
  p = 8/12 = 2/3
二項分布の場合、グループBでは
  期待値 E = np = 12(人)× (2/3) = 8
  分散 = n*p*(1-p) = 12 * (2/3) * (1/3) = 8/3
  標準偏差 = √(分散) = 2√6/3
になります。
 これを「4人あたり」にすると、人数12が1/3になるので、
  期待値 E = 8 * (1/3) = 8/3
  分散 = 8/3 * (1/3) = 8/9
  標準偏差 = √(分散) = 2√2/3
となります。

 上に書いた「(平均値)±(標準偏差の約2倍)」にすると
  (8/3) ± 4√2/3
つまり、
  0.78 ~ 4.55 人
いるということになります。
 つまり、「4人」はこの範囲ですので、グループAの「経験者が4人全員」というのは、グループBと比べて「有意な差があるとまでは言えない」ということです。
(上に書いたとおり、「差がない」ということではないので注意してください)

 標準偏差の約2倍だとこうなりますが、標準偏差そのものを使うと「起こることの68%は(平均値)±(標準偏差)の範囲に入る」ということですので、普通は使いませんが「68%の信頼度」であれば
  (8/3) ± 2√2/3
つまり、
  1.72 ~ 3.61 人
になりますから、「4人」はこの範囲から外れます。ということで、「ザックリと間違い覚悟でいえば(信頼度68%)、グループBを基準にすれば、グループAはちょっと特殊な人の集まりかもね」ということもできます。

 以上は極めてラフな評価ですが、統計的な「検定」も原理としては同じようなことをやるので、結論はそう間違っていないと思います。
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この回答へのお礼

yhr2 様
 一通りの学習はしただけに、単純すぎて統計的にはどう理解していいのか困っていました。統計的な検定の中身も垣間見えてきました。丁寧なご回答ありがとうございました。

お礼日時:2016/01/28 20:53

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