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こんにちは。
大学院で有機合成を勉強している学生です。
最近は有機合成でもほとんどの論文で金属を用いた反応が出てきますよね。私自身金属の反応についてはほとんど素人なのですが、どうしても勉強していくうちに必ず金属についても勉強しなくてはと思っています。そこで金属についても自分で勉強しているのですが、Pdのことでわからないことがあるので教えて頂きたいのです。水素添加の触媒としてよく用いられるPd-Cは何価のPdなのでしょうか?またPd-黒というのはどういった反応に用いるのでしょうか?フォスフィン配位子とかハロゲンなんかがついたPdなどは多少わかりやすいのですが、この二つの性質(価数とか)などがよくわかりません。Pd-黒に関しては最初、反応で使われた後のPdのカスかと思っていたほどで試薬として売られているのを見つけびっくりしたほどの無知です。専門書でも文献でも構いませんのでよければ教えてくだせい。

A 回答 (4件)

> 水素添加の触媒としてよく用いられるPd-Cは何価のPdなのでしょうか?



白金黒と同様,微粒子ゆえ黒く見えるだけで,そのものは還元された金属状態,つまりゼロ価です。触媒サイクル中で,基質と酸化的付加すると二価になり,還元的脱離によってゼロ価に戻ります。

> またPd-黒というのはどういった反応に用いるのでしょうか?

有名なのは水添だと思いますが,他にも多岐に渡っています。Pd は他の多くの反応(例えば酸化反応など)でも優れた触媒活性を示すので,具体例を挙げればきりがありません。Pd や Pt は「とりあえず試してみろ」と言われるようなオールマイティな触媒です。

> 専門書でも文献でも構いませんのでよければ教えてくだせい。

山本明夫著「有機金属化学」裳華房らへんでしょうか。有名な本ですので,読んでみてくだせい。
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Pd-CやPd-黒はNo.1~3の方が書かれているようなものです。

ゼロ価の金属です。
両者とも触媒に使われるため、反応表面積を稼ぐためにPd-Cはnmオーダー、Pd-黒はミクロンオーダーの微粒子になっています。
よって、Pd-黒は普通のPdと同じ様な反応に使われています。貴金属メーカーのページを「参考URL」に記します。
Pd-Cの電子顕微鏡写真がちょっと見つからなかったので、代わりにPt-Cの写真を紹介します。Pd-Cも見た目はこれと一緒です。
http://www.ishifuku.co.jp/Industrial/pr3.htm

参考URL:http://www.ne-chemcat.co.jp/kagaku/noblemetal/pa …
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Pd-C は活性炭表面に金属 Pd の微小なアイランド(超微粒子)がくっていている状態です.


Pd-black とは金属 Pd の表面をサブミクロンレベルで激しく凹凸をつけたものです.
どちらも金属 Pd 表面のもつ触媒活性能を利用するものですが,単に面積を稼ぎたいので小さな粒にするとか表面をでこぼこにするとかしているわけです.
微小な粒を粉として使ってもいいわけですが,これだと扱いにくいとか,活性を維持しにくいとかの理由で,Pd-C とか Pd-black で使います.
使用目的はどちらもたとえば水素添加のときの触媒ですが,Pd 表面では H2 は原子状に解離して吸着し,この吸着種が高活性に還元反応を行うとか,まあ,そんな感じ.
もちろん反応する相手方が Pd 表面に吸着して活性種になることもあります.
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Pd-C は活性炭にPd金属を吸着させたものです。


物理吸着ですので科学結合はしていません。
Pdー黒(Pd-ブラックともいう)はPd金属そのものですが、表面積を大きくしてあるので黒色に見えます。

両方とも触媒としての活性を上げるため金属の表面積をあげる処理をしているため、黒く見えます。

ちなみに、Pd-Cは活性炭を含んでいますので、Pd-C処理をすると不純物が吸着し、反応物が脱色することがたまにあります、参考まで。
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