No.2ベストアンサー
- 回答日時:
体の各パーツの細胞に、基本的な違いはありません。
もともと1個の受精卵なので、どの細胞も同じ構成を持っています。
もともと同じ細胞だったのに、なぜ皮膚になったり骨になったりするかと言えば、そこで発現している遺伝子が違うからです。
遺伝子(DNA)は、どういう種類の蛋白質を作るかを決める設計図のようなものです。
たとえば皮膚と骨では違う種類の蛋白質を必要とするため、それぞれの細胞は同じDNAを持っているけれども、皮膚と骨では活性化されるDNA領域が異なります。
皮膚になるためにはDNAのどの部分を活性化させればよいか、というコントロールも、DNA自身が各種蛋白質を介してコントロールしています。
ちなみに、骨自体は細胞ではありません。骨は、造骨細胞という細胞がせっせと固めたカルシウムを主成分とする固形物です。
骨って細胞じゃないんですね...
ありがとさんです。
分裂した直後の細胞はまだ蛋白質とか無い状態なのでしょうか?
分裂後、しばらくして合成された蛋白質が、細胞内にとどまり、それぞれの細胞特有の機能を持つようになるのでしょうか?
以下のホームページを参考にしました。
http://www.tmd.ac.jp/artsci/biol/textbook/profil …
<細胞質中に浮かんだリボソーム>
その細胞で使われる酵素
<滑面小胞体>
管状である。リン脂質、ステロイド、脂肪酸を合成する
<粗面小胞体>
細胞外へ分泌されるタンパク質や、膜タンパク質として細胞膜に埋め込まれるタンパク質
No.4
- 回答日時:
No.2です。
> 分裂した直後の細胞はまだ蛋白質とか無い状態なのでしょうか?
たっぷりあります。
受精卵はもともとは両親の卵と精子が細胞融合したものなので、最初から蛋白質だらけです。
特別な役割を持った蛋白質が現れる、つまり細胞の分化が起きるのは、ある程度細胞数が増えてからです。
例えば一卵性双生児。受精卵が1回分裂して2個の細胞になったとき、2個の細胞が離れてしまうと、それぞれが単独で発生をはじめて双子になります。
ごく初期にはどの細胞も全く同じ状態だから、こういうことが可能です。
しかし、いつまでも同じではありません。細胞数が増えると細胞の分化が始まるので、バラバラなった細胞から正常な個体を作れないようになります。
> 分裂後、しばらくして合成された蛋白質が、細胞内にとどまり…
というよりも、皮膚なら皮膚になるために必要な蛋白質が皮膚になる予定の細胞で特異的に作られます。
たとえばクローン羊のドリー。ドリーは、乳腺の1個の細胞から作られました。もともと乳腺細胞なのに、1匹の羊が正常に生まれました。
仮に、乳腺の細胞には筋肉になるための遺伝情報や蛋白質が存在しないとしたら、ドリーは生まれないはずです。生まれたということは、乳腺の細胞であっても潜在的には羊1頭分に必要な要素を全て持っているという事です。
体の各部位にある細胞の違いは、働いている遺伝子の違いです。
同じ遺伝情報を持っているけれども、働いている遺伝子もあれば眠っている遺伝子もあるのです。
遺伝子=DNA。
DNAのどの部分を活性化させるか、という違いから体の各パーツが作られます。
酵素はズバリ蛋白質そのもの。触媒作用を持った特別な蛋白質です。
ステロイドなどのホルモンも、蛋白質を主成分とします。
脂質は脂質。
No.3
- 回答日時:
こんにちは。
細胞の機能には様々なものがあり、それによって大きさも形状も違いますよね。
ミトコンドリアやゴルジ体、リボゾーム、核などといった細胞の基本的な構成はみな同じです。ミトコンドリアがエネルギー生成を荷うものであったり、その他は化学物質や合成されたタンパク質の輸送・貯蔵機関であったり、みな細胞が活動するために必要な機関ですし、DNAも、ひとつの生物でしたら全て同じものが入っています。
身体の細胞の形状や大きさ、どのような役割を果たすかを決めているのはDNAです。
生物の身体を構成する細胞の中に入っているDNAは全て同じもので、そこには、何十万にも及ぶ膨大な遺伝情報がワンセット余さず収められています。そのDNAの組み合わせによって特定の機能を持つ単位を「遺伝子」と言い、極最近の研究発表では、ヒトの身体で約2万2千種類になるそうです。それぞれの細胞では、その使い方が違います。
ひとつひとつの細胞は、その2万2千の機能を全て使っているわけではなく、自分の役割を果たすために必要なものとそうでないものを選んで使っています。つまり、細胞の中では、その細胞の役割にとって必要な遺伝子のスイッチがONになっており、それ以外のものはOFFといった状態なんです。このON・OFFの組み合わせが身体の中の様々な細胞の働きや形状を決めています。
例えば、筋肉の細胞であるならば、細胞として生きて行くために最低限必要な一通りの遺伝子に加え、筋肉細胞としての役割を果たすために、なければならない幾つものスイッチが選択されてONになっています。
このような働きによって細胞の役割が決まることを「分化」と言い、細胞がその機能を発揮することを「発現」と言います。
「分化」は、「発生過程」つまり、お母さんのお腹や卵の中で受精卵が細胞分裂を行なっているときに起こります。
卵細胞は、まず「未分化」の細胞に分裂したのち、そこに目的のスイッチが入って役割が決まります。未分化の細胞にスイッチが入っただけなのですから、あらゆる細胞の基本的な内部構成に違いはありませんよね。
一旦スイッチの入ったものはそれ以外の細胞に分裂することはありません。ヒトの場合、細胞の役割は胎児のときにあらかた決まってしまい、それ以降は責任を持ってその役割をまっとうします。因みに、お玉じゃくしや昆虫のように「変体」を遂げる生物は、もう一度スイッチを入れ直すようなこともやります。
細胞はこのようにして機能を「発現」させるのですが、この遺伝子のスイッチをON・OFFさせる役割を担っているのもやはり遺伝子で、「マスター遺伝子」という名前が付けられてします。この「マスター遺伝子」が細胞の「分化」やタイミングをコントロールすることによって様々な細胞の役割が決まり、胎児の臓器や神経組織などが形作られてゆきます。
ですが、「マスター遺伝子」の正体はまだ不明ですし、ヒトゲノムの研究が急速に発達した現在でも、それぞれの遺伝子が細胞内でどのような機能を発現するのかも全くこれからです。ですから、ご質問のように、では具体的にどれとどれのスイッチがONなのかといったことは、ちょっと説明はできません。何よりも、どうしてヒトで60兆にも及ぶ細胞の役割が適切に決められ、どうしてそれがこんなにも整然と機能するのか、細胞の「分化」なんてのは生命の謎そのもので、まだ分からないことだらけです。
ありがとさんです。
マスター遺伝子...
タイミングのコントロール...
細胞の中でいったい何が起こっているんでしょうね...
ほんとに謎です...
No.1
- 回答日時:
基本的にあなたが書かれているオルガネラに変わりはありません。
じゃ、何が違うのかといったら発現している遺伝子です。といったら、???となりますよね。DNAが体の設計図になっているというのはご存知でしょうけれど、普通の設計図と違うのは、書かれている物を全部作るのではなくて、必要なものだけを作るんですね。だから、設計図の詰め合わせセットが核の中には入っているといった感じの方がしっくり来るかもしれません。
で、遺伝子の発現というと難しくなってきますが、簡単に言うとこの設計図の詰め合わせセットの中にある設計図からたんぱく質を作ること(作ったこと)なんですね。
例をとるなら、A、B、C、D、E、Fという設計図があったとします。
その中から、Cという設計図に書かれているたんぱく質を作ったらCが発現したといいます。
で、肌の細胞には肌として必要な細胞になれるようにこれとこれと・・・・これを作ってくださいなという注文が出ますのでその注文どおりに肌の細胞として必要なものを作って肌の細胞になりますし、骨には骨の細胞の役割をするために必要なものを作ってくださいなという注文が入るのでその通りに作って骨の細胞へとなるわけです。
イメージ的にはこんなものですが、発現の説明がちょっと怪しいので他の方のものを参考にして下さい。
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