プロが教えるわが家の防犯対策術!

コンデンサーの極板間に誘電体を入れるときにはたらく力について。

電源V、コンデンサーC、スイッチSからなる回路を考える。スイッチを閉じて十分に充電し終わった後に誘電率ε(>1)の誘電体をコンデンサーの極板間に次のそれぞれの条件で入れ込む。

(1)スイッチSを閉じた状態 (V=一定)
(2)スイッチSを開いた状態 (Q=一定)

それぞれの場合で入れ込んでいる最中に、誘電体はコンデンサーからの力によって引き込まれるor押し出される のどちらになりますか?またそれはなぜなのでしょうか?

エネルギー差からの解説ではなく、実際に誘電体のどこに、どのような理由から力がはたらいてそうなるのかを解説していただきたいです。

A 回答 (1件)

コンデンサー自体が、「正電荷」と「負電荷」に帯電した極板が向かい合っているので、「異電荷の引力」でひきつけあう力が働いていることをまず想像できないといけません。


(引力に逆らって、「くっついた状態」から「一定距離離れた状態」まで持って行くのに要する仕事が「コンデンサーの静電エネルギー」に相当します)

ここに比誘電率の大きい誘電体を挿入するということは、誘電体は電極間の電場によって「誘電分極」して、分極の正極側は極板の「負電荷」側に、分極の負極側は極板の「正電荷」側と引き合います。
このとき、電場が完全に極板に垂直に並行であれば、これらの引力は「極板に垂直」なので、誘電体を挿入する方向(極板と平行な方向)に力は働きません。

ところが、平板コンデンサーの端部には、電場が外に膨らむ「端効果」というものがあり、これによって「誘電分極」の方向、そして極板との引力は誘電体をコンデンサの内側に引き込む方向に働きます。
(適当な図が見当たらないので、下記のp-62にある図2-32、2-33を見てください)
https://www.rs.tus.ac.jp/nikuni/elemag/elemagnot …

なお、上記のp-61「2.4.4 誘電体に働く力」そのものが今回の質問への回答になっていると思います。

この力の方向は
(1)スイッチSを閉じた状態(電位差一定)
(2)スイッチSを開いた状態(電荷一定)
とも同じですが、

(1) は電位差が一定なので極板間の電場の大きさは一定、従って「端効果」も一定なので働く力は挿入深さによらずほぼ一定、ただし誘電体全体が極板間の「電場が平行」な部分に入ったり、先頭が逆側の端部の「端効果」の領域に入ればつり合ってゼロになります。
(2) は電荷が一定なので、極板を挿入していくと極板間の電場の大きさは小さくなり、従って「端効果」も弱くなるなので働く力は減少します。
    • good
    • 0

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!

このQ&Aを見た人はこんなQ&Aも見ています