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「分子間の力による位置エネルギー」とは

この写真の内部エネルギーの内訳に「分子間の力による位置エネルギー」というものがあります。
これはどういうことでしょう。
分子間に力というのは分子間力だろうし、そのエネルギーが分子にあるというのは分かるのですが、それがどう位置エネルギーと関わっているのかが分かりません。
検索をかけてもよくわかりません…教えてください。

「「分子間の力による位置エネルギー」とは 」の質問画像

質問者からの補足コメント

  • yhr2さんへ
    ごめんなさい…
    「衝突の反発力」からの下りが私ではよく分かりませんでした。
    もしよろしければですが、そこの説明をもう少し詳しくして頂けないでしょうか?

      補足日時:2019/09/04 16:04

A 回答 (5件)

No.1です。

「補足」に書かれたことについて。

>「衝突の反発力」からの下りが私ではよく分かりませんでした。

ちょっとわかりづらい書き方でした。
また「壁との衝突」は理想気体でも起こることなので、ここに書くことは不適切でした。これは「間違い」なので撤回します。

他の回答者さんの説明にもあるように、ある空間に多数の気体分子があれば相互干渉が起こります。
その相互干渉を無視して「ないものとした」のが「理想気体」です。なので、理想気体では「内部エネルギー = 気体分子の運動エネルギーの総和」になっています。
それに対して、現実の気体では、同じ空間に多数の気体分子があれば、確実に相互作用が起きます。万有引力による引力、分子の持つ電荷どうしの電気的な力(原子・分子の外側には「軌道電子」があるので、分子間・原子間ではこの「電子雲」間の斥力が支配的)などです。このうち「斥力」が支配的ですよ、ということを言いたくて #1 のような文章を書きました。

気体分子どうしは、化学反応のようなものがなければ「くっつく」ことはなく、相互に「跳ね返り、相手を跳ね返し」ながら運動しています。
(理想気体の「圧力」の説明では、この「跳ね返り」がすべて「壁で起こる」という仮定で説明していると思います)
これはミクロ的には「動的」なものですが、マクロ的に見れば「平衡状態」となっており、そのときの内部の「跳ね返り、跳ね返し」の状態を表現するには「あるポテンシャルを持っている」という説明が必要になります。

こういった「分子相互間の斥力」による相互作用の分だけ、エネルギーの状態は「理想気体」からずれるので、それを総称して「位置エネルギー」と呼んでいるのだと思います。

また、定義のしかたにもよりますが、気体分子内の「回転」や「振動」の運動もあり、これらも総称すれば「運動エネルギー」の一部なのですが、圧力などに関係する「分子の重心の運動エネルギー」とは別なものになります。
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端折れないので長くなります。



周りに何もない宇宙空間にぽつんと浮いたボールは、それ自体は慣性の法則により動きません。
未来永劫、静止の状態を保とうとします。
当然運動エネルギーも位置エネルギーも持っていません。

そこに、天体が近寄ってきたりして重力が発生します。
当然ボールはそちらに引っ張られ(本当は引っ張り合うのですが、簡略化します)、ある時点にある速度でその天体に衝突します。
これは、天体から見れば、衝突の瞬間ボールが運動量に応じた運動エネルギーを持っていたということになります。
衝突の瞬間ボールがどのくらいの運動エネルギーを持つか、それが位置エネルギーです。

このように、位置エネルギーとは、運動エネルギーを通じて初めて明らかになるものです。

この場合、ボールそれ自体では位置エネルギーは発生しません(静止状態の持続)。
ぶつかる相手、つまり天体の存在と、ボールを天体に向かわせる力、今の場合は重力の存在が、ボールに位置エネルギーを与えるのです。
もし天体がもっと大きく重力も強大なら衝突の際の速度が上がって運動エネルギーも大きくなり、それに対応して位置エネルギーも大きくなります。

つまり今まで述べた「ボールの位置エネルギー」とは「天体」から見た位置エネルギーなのです。
もっと大きい天体からすれば、ボールの位置エネルギーは全く違ったものになります。
位置エネルギーとは、物体Aと物体Bとの間にのみ成り立つ量なのです。

さて、今までは天体の重力を原動力とする衝突を述べてきました。
この場合の位置エネルギーは重力によって生じるので、正しくは
「重力ポテンシャルエネルギー」とか「重力位置エネルギー」
とか言います。

要するに、重力位置エネルギーというのは何か実体があるのではなく、
「物体Aが物体Bにある運動エネルギーEvで衝突する。この衝突の瞬間物体AをEvに至らせる能力を位置エネルギーとする」
というくらいの便宜的な仮想エネルギーです。

そしてこの「ある瞬間にある能力を発揮させる能力」という位置エネルギーの定義は、力学のほかにも拡張できます。
例えば「伸びきったバネには、伸びによって歪んだ結晶が元に戻ろうとしており、その力は手を離した瞬間に顕在化する」(弾性ポテンシャルエネルギー)
例えば「結合の瞬間ある化学エネルギーを発生させる能力」など(化学的ポテンシャルエネルギー)
例えば「結合すると熱を発生する能力」(熱的ポテンシャルエネルギー)
これらをまとめて「位置エネルギー」と呼ぶことがあります。

で、質問の場合、次のようになります。
①分子の集合がある。
②もしなんの力も働いていないなら、それらの分子は個々に勝手な動きをする。
③その際、それら個々の分子はお互いの速度の違いによる運動エネルギーを持つ。
④それは、もし分子同士が衝突した時はある運動エネルギーを伴うということであり、当然位置エネルギーを持つ(この場合は衝突して相手の運動を変えるだけなので力学的なエネルギーである)
⑤個々の分子が勝手な動きをしているということは、多くの分子がある場合どの方向に動く分子も同じ数だけだるということとイコールである。
⑥したがって個々の運動の影響は相殺されてゼロになってしまう。(これが力学的エネルギーがゼロになる理由である)

⑦しかし温度の原因となる熱運動となるとそうはいかない。
⑧一般に物体が熱を持つとは、それを構成する分子や結晶がそれに応じた運動をしているということである。
⑨個々の分子の運動を足し合わせた(積分)数字が大きければ温度が高いということであり、小さければ温度が小さいということである。
⑩これを逆に見れば「ある物体がある温度を持つとは、それを構成する分子がそれに応じた運動量を持っているということである」となる。
⑪運動量を持っているのだから、当然それに対応した運動エネルギーを持っている。

⑫そして、例えば分子間力が働いている場合、それは最初に述べた「ボールが天体に引き寄せられる」のとまったく同じことである。
⑬当然それに応じた運動エネルギーと、それに定義される位置エネルギーを持つことになる。


エネルギーは何か実体があるわけでなく、ある特定の場面で何かをする能力のことです。
運動エネルギーは、AがBにぶつかるときの勢いを現す量です。
そのAの勢いは、Bの構造を破壊したり相手の運動を変化させたりする量となります。
運動能力とはその能力の高低を表す量なのです。
位置エネルギーは、そのAがBにぶつかるとき、Aがどのくらいの運動エネルギーを持つかという量です。
このように、運動エネルギーや位置エネルギーの大きさは、相手があって初めて決まります。
何かの実体があるわけではありません。
この観点からエネルギーをとらえなおすと、だいぶ理解しやすくなります。
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この回答へのお礼

なるほど、エネルギーの根底の部分から今一度考え直してみます。
ありがとうございました。

お礼日時:2019/10/05 11:28

その分子自体の運動によるエネルギー(運動エネルギー)があることは当然ですが、他の分子との間の引力や斥力があり、それに逆らって移動すれば、移動した位置に依存する位置エネルギーが存在することになりますよね。


もちろん、気体の場合であれば、位置エネルギーの原因となる相手も運動しているので、少々わかりにくいですし、具体的に計算したとしても、時事刻々変化するはずのものですから、それについて深く考える意味もないように思います。

もちろん、気体分子と、ニュートン力学で表される物体の運度を同一視することはできないでしょうけど、たとえば、地上から、重力に逆らって物体を投げ上げれば、上昇に伴って運動エネルギーが減少し、位置エネルギーが増加しますよね?そして、空気抵抗はがなければ両者の合計は不変ですよね。結局はそれと同じことで、そうしたエネルギーについて議論するのであれば運動エネルギーと位置エネルギーの合計で議論する必要があるということです。ただし、一般的には位置エネルギーと言うからには何らかの基準点が必要ですが、気体の場合にはその基準点が不明確ですので、そのように分けて考えるのは難しいです。なので、単に理屈の上ではそうなると言うだけの話だと思います。そこでも、その位置エネルギーについて真剣に議論しているわけではないでしょ?
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この回答へのお礼

なるほど。力学的エネルギー保存則を議論の前提に置くために「分子間力によって生じたエネルギー」を位置エネルギーとして扱っている、という解釈でいいのでしょうか。
回答ありがとうございました。

お礼日時:2019/09/04 16:29

内部エネルギーが 熱運動による分子の運動エネルギーに由来するというのは分かりやすいと思います


これと並行して、分子間力を無視しない場合、
分子は他の分子から受ける力(分子間力)によって加速、または減速されることになります。
(加速の場合は分子間力による位置エネルギーが分子の運動エネルギーに変わったという事であり、減速の場合は運動エネルギーが分子間力による位置エネルギーに変わったという事を意味します・・・エネルギー保存則
これを理解する手助けとして、バネの弾性力による位置エネルギーや万有引力による位置エネルギーの例などと比較して考えてみてください)
従って、分子間力は(運動エネルギーに変わる)ポテンシャルを持っているという事になり、これはエネルギーの一種ということになります。
(ただし、これは少し荒い表現で正確には力とエネルギーは別物です。ご自分でこの辺りの事は理解を深めてください)

分子間に働く力はすべて引力であると仮定するとき
ある観察対象となる分子1個と別の分子1個を1:1の関係で考えれば、この分子間の距離が近づくとき速度方向と分子間力の向きが一致することになるので、観察対象の分子は加速されますから、運動エネルギーは増加します(このとき分子間力によるポテンシャルが運動エネルギーに変わって、ポテンシャルは減少・・・エネルギー保存則による)
反対に、分子同士の距離が遠ざかる時、観察対象の分子は減速され運動エネルギーは減少します(このときポテンシャルは増加)
これは、重力(または万有引力)による位置エネルギーと運動エネルギーが一定であるとする
力学的エネルギー保存則と似ていますよね

このようなことから、分子間の位置に依存するこのポテンシャルを(分子間の)位置エネルギーと称しています。
したがって、運動エネルギーに変わり得る分子間の力のポテンシャルエネルギーも内部エネルギーということになるのです
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この回答へのお礼

「分子間力によるエネルギー」は「運動エネルギー」に変換されたり、逆に変換しているという所が力学的エネルギー保存則で言うところの「位置エネルギー」に似ているから「分子間の力による位置エネルギー」とした、ということでしょうか。
回答ありがとうございました。

お礼日時:2019/09/04 16:32

地球の上にある物体には「地球と物体間の万有引力」が働き、物体の側から見ると「地球からの引力」による「位置エネルギー」があるのは分かりますよね?



風船内部の「気体分子」の間にも、「ある気体分子と別な気体分子との間に働く力」が存在すれば、一方の気体分子から見れば「他方の気体分子からの力」による「位置エネルギー」があるということになります。これは「分子間の万有引力」は非常に小さいので、どちらかといえば「衝突による反発力」です。そして、その「衝突による力」は「分子間」だけでなく「その気体が閉じ込められた空間」の壁との衝突も含みます。

それらの「衝突の力」が大きいか小さいかで、気体分子の持つエネルギーが異なるのは分かりますね? それが「位置エネルギー」です。
重力の小さい「月の表面」では、高さ 1 m に相当する位置エネルギーが地球上よりも小さいです。
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