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需要独占において限界要素費用曲線が供給曲線より傾き大きい理由は何ですか?供給曲線より費用曲線の方が大きいと、供給者の側としては価格負けの状況になってしまいます。限界要素費用曲線というのは、需要者の側の論点なのでしょうか?(生産要素を買い取って、加工して売るため費用がかさむといった具合?)

「需要独占において限界要素費用曲線が供給曲」の質問画像

A 回答 (2件)

>供給者の側としては価格負けの状況になってしまいます。

限界要素費用曲線というのは、需要者の側の論点なのでしょうか?(生産要素を買い取って、加工して売るため費用がかさむといった具合?)

通常の独占(供給独占=売り手独占)と比べるとよく理解できる。売り手独占では売り手(供給者)側の「勝ち」です。自分の生産した財を高い価格で買い手(消費者)側に買わせることができる。買い手独占(需要独占)のときは買い手(需要者)側の「勝ち」です。自分の買いたい生産者要素(回答例では労働)をできるだけ安い価格で手に入れることができる。前者の場合は消費者の需要曲線上の、売り手にとってもっとも都合の良い(利潤を最大化する)点を選択できるし、後者の場合は生産要素の供給曲線上の、買い手にとって最も都合のよい(利潤を最大化する)を選択できるからだ。
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売り手独占(供給独占)はもちろんだが、買い手独占(需要独占)の場合も、通常、買い手は企業であるとして分析されることが多い。

例としては、ある地域に企業が一社だけあり、その企業は全国向けに(競争的に)ある財を生産しているが、その地域の住民はその企業に雇用される以外には所得をえる選択肢がないような場合である(企業が労働の買い手独占)。
この例を簡単なモデルで考えてみよう。その地域の企業はある財の生産を
Q=F(L)
という労働のインプットをある財に変換する技術(生産関数)によって財を生産し、全国に価格pで販売しているとする。Qは生産量(販売量)、Lは労働のインプット(労働雇用量)。労働供給関数(逆労働供給関数)はwを賃金として
w=a+bL
と右上がりの直線(1次関数)であらわされるとしよう。企業の利潤Πは
Π = pQ - wL=pF(L) - (a+bL)L
とあらわされるのはいいでしょうか?よって企業の利潤最大条件は両辺をLで微分して0とおくと
0=pF'(L) - (a+2bL)
よって
pF'(L)=a+2bL
左辺は労働限界生産物の価値で、右辺は限界労働費用を表している。企業の利潤最大化の労働雇用量は右下がりの限界価値生産が限界労働費用に等しいところで定まる。この雇用量をL*と書くと、企業が支払う賃金は
w=a+bL*
で、労働の限界生産物の価値
pF'(L*)=a+2bL*
より小さい。労働市場が競争的なら(つまり企業が買い手独占者でなければ)、限界生産物の価値は賃金に等しくなるので、この差pF'(L)-wが企業の買い手独占力による、いわば搾取だ。
この結果を通常の売り手独占の場合と比べると理解しやすいでしょう。売り手独占は限界収入(価格でなく)と限界費用を等しくする販売量を選ぶので、消費者が支払う価格は独占価格と限界費用の差だけ競争的な場合(価格と限界費用は等しい)より高くなる。
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