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m-ニトロアニリンとp-ニトロアニリンはどちらの方が塩基性が強いのでしょうか?理由も含めて教えて頂きたいです。
よろしくお願いします。

A 回答 (1件)

m-ニトロアニリンの方が塩基性が強いと思います。



この系ではp位のニトロ基が重要な役割を果たします。
アミノ基の共鳴形を考える際に、N原子とベンゼン環の間が二重結合になり、N上に+の形式電荷が生じたような共鳴系が考えられ、そのときにベンゼン環に-の形式電荷が生じます。その負電荷は、p位のニトロ基によって、効率的に共鳴安定化されます(C=N(-O^-)-0^-の共鳴。わかりにくいですが・・)。m-位にニトロ基がある場合には、このような共鳴安定化は起こりません。

つまり、結果的に、p置換体の方が、アミノ基のプロトン化前の安定化が大きいため、プロトン化後の相対的な不安定化が増すことになります。
このことはp置換体の方がプロトン化されにくい、すなわち、p置換体の方が塩基性が弱いということになります。

また、別の考え方として、ニトロ基による電子求引性共鳴効果が、p位に表れやすいために、プロトン化後にその位置に正電荷をもつ-NH3^+が生じるような、p置換体の方が、プロトン化されにくく、塩基性が弱いことになるとも説明できます。
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この回答へのお礼

迅速且つしっかりと解説された回答ありがとうございました。
自分で考えていたのですがいきずまってしまい、
何に注目していいのかすらわからなくなっていたので、
こんなにも親切に解説して頂き、本当に感謝しています。
解説をよく読み理解を深めたいと思います。

お礼日時:2005/08/03 00:28

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