完全結晶内での自由電子の振る舞い(量子力学)

大学の講義で飛行している電子は原子に衝突すると散乱されて方向を変えるのはわかっているのですが、完全結晶中の自由電子は原子がないかのように結晶中を通り抜けると聞きました。なぜこのようになるのでしょうか？？

もしご存知で親切な方がいらっしゃいましたらどうかお答えいただけませんでしょうか？よろしくお願いいたします。

No.2 ベストアンサー 回答者： siegmund 回答日時： 2006/01/14 20:35

お尋ねのことは「Bloch の定理」と言われる内容です．

物理系の学部４年から大学院の講義の１回分くらいの内容になりますので，
ここで詳細を書くのはちょっと無理です．
普通の量子力学の教科書よりは，
固体物理学や固体量子論の教科書に載っています．
図書館などで「Bloch の定理」「Bloch 状態」「Bloch の波動関数」
などを手がかりに探してみてください．
ネット検索でもかなりヒットするようです．

原子に衝突というのはいわば古典的表現で，
電子が原子のポテンシャルを感じて散乱される，
という方が量子力学的です．
完全に自由な電子を元にして考えますと，
ある状態の電子が散乱で他の状態へ移るように思えますね．
でも，原子が完全に周期的に並んでいるのなら(ランダム性ない)，
はじめから周期的ポテンシャルを含めたシュレーディンガー方程式を
考えて電子の状態を構成することができます．
アウトラインは以上のようなことです．

No.1 回答者： bandgap 回答日時： 2006/01/14 20:05

http://www.brl.ntt.co.jp/people/tokura/index-j/n …

に書かれていることが，あなたの求めている回答ではないかと予想します．

つまり電子正孔対が励起された半導体に電圧を印加した場合，電子は散乱されるが，それよりも印加電圧によるドリフト電流の効果が大きいということです．

http://www12.plala.or.jp/ksp/solid/differenceOfR …

も参考になると思います．