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自発磁化やキュリー温度を求める際にアロット・プロットを用いる方法がありますが、この方法を用いるメリットとは何なのでしょうか??
ランジュバン関数を用いて求める方法との違いは??

概念的というか、総括的に教えていただきたいと思います。

A 回答 (1件)

アロトプロットは習慣的に良く使われているのですが、実は私もあまり真剣に式の意味を把握してなくて、近角さんの「強磁性体の物理」を見直してみました。


ランジュバン関数を使った自発磁化の求め方というのは知らないのですが?
通常のランジュバン関数は、超常磁性やキュリー温度直上での常磁性領域の振る舞いを表すのに使い、実験値にフィットして得られる値は常磁性状態(or超常磁性状態)での磁気モーメントの大きさです。
一方、このランジュバン関数に、磁化に比例した磁場=分子場を持ち込めば強磁性状態も表現出来ます。しかし、この表式では実験的にも求めようが無い「分子場係数」なるものが入り込んでいるため、式の変形と多少の近似を行って、磁化(I)の2乗を外部磁場と磁化の比(H/I)の一次式にしたものがアロットの式なわけです。
そこで、磁化測定の結果を、I^2とH/Iでプロットし直せば、H=0の外挿値、つまり自発磁化が求められるわけです。
磁化の温度変化が素直であれば、アロットプロットまでしなくても弱い磁場中で磁化の温度変化を求めれば、およそのキュリー温度は求まりますし、十分な低温での強磁場の磁化=飽和磁化を自発磁化の替わりに考えても、たいていの磁性体ではそう不都合は有りません。
しかし、磁気異方性などの効果が大きい場合には、磁化の温度変化が自発磁化の変化以外の効果の影響を強く受けますし、飽和の遅い物質や強磁場磁化率の大きい物質では自発磁化の評価が難しくなるので、アロットプロットで求める方が信頼性が高いでしょう。
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